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ストレージで無双する  作者: ルケア


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商業ギルドでのお話

OFUSE始めました。

https://ofuse.me/rukea


ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。

https://rukeanote.hatenablog.com/


さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。

https://twitter.com/rukeanote

 冒険者ギルドでは、報酬は15,000ギレットで仕方がないとして、その様な話になった。まあ、それも当然なんだけどな。働かなかったのにもらえる訳がないんだよ。そんな事は当たり前である。今後はしっかりと働くんだぞ? 今後があるのかどうかは知らないが。暫くはゆっくり過ごすんじゃないか? 一応だが15,000ギレットも収入が入ったんだし。俺には入っていないんだけど。金銭は受け取っていないからな。今回は死体が報酬なんだし。俺はそれでも十分食っていけるからな。個人的な護衛依頼なんだし、当然と言えば当然なんだけどさ。


 そんな訳で、商業ギルドにもやってきた。初めて入ったぞ。冒険者ギルドよりも書類に塗れているが。それだけの事務処理能力を試されるんだろうな。本当に大変だろうとは思う。書類は敵である。何でもかんでも書類書類と言う時代じゃなくて良かったよ。冒険者という括りで良かったと心底思う。書類は嫌いだ。無限に書類を作らないといけない日々はこりごりなんだよ。


「――そんな訳でして、冒険者ギルドの護衛が当てにならなかったのです。冒険者ギルドにはしっかりとした護衛選定をお願いできるように協力を持ちかけて貰えないでしょうか?」


「畏まりました。21件の商人護衛の依頼が期日を過ぎている件についても、こちらでも調査をしてみます。どの商人が帰ってきていないのかの調査は必須だと思いますので。それと、冒険者の戦力についてですね。それも調査をしましょう。何を基準にするのかにもよります。中規模商人の護衛もその程度であったと言う事は、問題しかありません。小規模商人が蔑ろにされているという訳でもなく、全ての商人が対象でしょうから。その様な有様では、冒険者ギルドとの亀裂が大きくなりますので。こちらもギルドマスターから直々に話を持っていってもらいましょう。出来れば、基準の策定もしたいとは思いますね。私見ではありますけども」


「その様にしていただけると、こちらも助かります。今回は自前で護衛を依頼していなければ、死んでいましたからね。命拾いをしました。ですが、今後もその様な事態になるのは避けたいと思いますので、何卒よろしくお願いします。……所で、騎士団の盗賊討伐についてなのですが、門で粗方の内容は聞きましたが、詳しく教えて貰えないですか? こちらとしても、次の商売までにどうするべきなのかを考えないといけませんので」


「ああ、あの件ですか。今日帰って来たばかりと言う事は、討伐に出た事は知っていると言う程度でしたか?」


「ええ、冒険者ギルドとの交渉が決裂して、500人規模の騎士団を向かわせるという話を聞いたまでですね。それからの顛末をお聞きしたいなと思いまして」


「ですか。であれば、まず初めに、冒険者が出張らないとなったので、騎士団がかなりの食料を集めていたのが中止されました。理由は冒険者にそれなりの食料を用意する意味がなくなったためとなっていますね。それで食料が溢れると市場が混乱すると言う予想の元、食料の供給を絞る方が良いのではないかという意見が商業ギルドで出てきました。私どもと致しましても、食料が安定的に供給されるのは良い事ではありますが、過剰供給されれば、値崩れを起こし、商人たちが儲けを出せないのではないかと危惧した事態です」


「と言う事は、食料の供給には制限がかかっていると?」


「いえ、そうはなりませんでした。理由は解っていただけると思いますが、商人が帰ってこない事が続出しました。それにより、食料供給の制限をするまでも無く、食料が微妙に足りないという事態にまで発展していくことになります。ですので、冒険者ギルドに護衛を依頼して、商人たちが再度、食料を買い漁りに行商に出てしまっているのが現状です」


「それは……」


「ええ。仰る通り、半分近くの商人が帰ってこないのでしょうね。運が良ければ帰って来られるという程度の事になるかと思われます。ですが、騎士団が大規模な討伐を成功させれば、盗賊どもが減ると見込まれていたのですが、騎士団500名の内、313名が死亡、182名が負傷という形で帰還しました。無傷であったのはたった5名と言う結果になります。盗賊の根城に辿り着くまでに、100名程度が負傷し、400人で襲撃を仕掛けたらしいですが、火計により大打撃を受け、殆どの兵士が死亡したと見られています。遺族には遺族補償金が出ているとは聞いていますが、その数を合わせても313名にはならない所を見ると、死亡者の中には、貴族家の出身の者もいたと言う事になります。ですので、現在の騎士団は外征部隊が壊滅状態に陥っております。特別な措置として、別の領地から兵士を補充するそうですが、流石に一気に死に過ぎたのか、補充が間に合っていないのが現状です。しかも盗賊団が行方不明と言う事で、何処に現れてもおかしくないと言う事になっております。ただ、一旦はガロールから遠ざかったのではないかと言われています。……その結果、小規模の盗賊たちが大挙して押し寄せているのが現状らしく、10人程度の盗賊団の被害が後を立たないのが今ですね。よくぞ帰って来れたというのが私の評価ではあります。こればかりは運の問題でもあります。商人としては、今が稼ぎ時なのかもしれませんが、大きく動くのであれば、こちらにも報告が欲しい所ではありますね」


「盗賊団が行方不明ですか……。近くで潜伏している可能性は無いのですか?」


「それはないかと。その様な状況であれば、小規模の盗賊がそこに集まるでしょうから。指名手配中の盗賊団を1つ壊滅させてもらえたのは僥倖で、その盗賊団も下手をすれば討伐隊が送り込まれた盗賊団、ベルンゲル盗賊団の様になった可能性がありますので」


「ああ、遂に名前がついてしまったのですね。と言う事は、指名手配から格上げされたと言う事でしょうか?」


「そう言う事ですね。つい昨日、格上げをされたところです。討伐報酬は指名手配の時の20倍以上。これからは賞金稼ぎが動き出します。指名手配からバウンティに格上げされたので、騎士団が揃う前に、壊滅させられるのではないかという見通しが立っていますが、現状、何処に居るのかさえも解っていない状況です。暫くは時間が必要ではないかとは言われていますね」


「そうですか。それでは、今の食料品の価格は、若干高いと言う事でよろしいんでしょうか?」


「そうですが、出来るだけ値段は据え置きでお願いします。食料が枯渇してきている訳ではないので、吊り上げることは止めていただきたく」


「……解りました。では、値上げの時期などは発表してくださると言う事でよろしいのでしょうか?」


「そうですね。許可制にはなるとは思いますが、食料をメインに扱っているのであれば、こちらからも一報があるかと思われます」


「なるほど。現在のベルンゲル盗賊団の規模の推定はどのような感じになっているのですか?」


「現在は推定、120から150程度の規模であると認識しております。騎士団が戦力を削ったとは思えないので、バウンティに格上げされたとなると、一気に勢力が増えるのではないかと予想されております」


「そうなるでしょうね……。解りました。情報をありがとうございます」


「いえ。こちらも貴重な情報や、ご意見を頂きました。ギルドマスターに上奏してみますので、対策が上手くいけば、大々的にお知らせすると思いますので」


 うーん。バウンティねえ。賞金になったと言う事なのか。冒険者とは違うんだろうか? 詳しくないんだよな。賞金稼ぎについては。余り話題にもならないし。

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