冒険者ギルドでのお話
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
あの後も普通に盗賊に襲われた。まあ5人の盗賊団だったから、俺1人で済んでしまったんだけどな。マジで今回の護衛6人は役に立たない。何をしに来ているんだよ。護衛なんだから戦えよな。戦う行為をする前に俺が潰してしまうんだけど。それでも参戦しようとしてくれ。動かないのはどう言う事だと詰めてやりたかったが、止めて置いた。
これについては冒険者ギルドでエレンさんが答えてくれることになるからだな。俺以外の冒険者が1度も戦闘行為をしていないのに、報酬を払わなければならないのか。そうやって冒険者ギルドに詰めて貰う事になっている。そうじゃないと色々と問題が大きくなりそうだからな。冒険者の護衛が役に立たないとなっては問題が大きい。冒険者ギルドもそうだが、商業ギルドも重要案件だと思ってくれるはずだ。今の時期なら何とかなるとは思うんだよな。
それでガロールまで帰って来た訳なんだが、やっぱりというか、騎士団が主導した盗賊討伐は失敗。騎士団の死者は6割に達しており、現在は機能不全を起こしているらしい。門番も騎士団所属なんだけど、外征部隊と内部部隊で担当は別らしく、外征部隊がそんな事になっていても、都市としての機能は大丈夫らしいのだ。だから盗賊の討伐の報告もちゃんと行われたし、指名手配中の盗賊団も居たので、特別報酬をエレンさんが受け取っていた。まあ、あの30人規模の盗賊団が指名手配中だったようで、その内の半分が俺たちが倒したので、報酬の半分をエレンさんが受け取ったのだ。……これからそれらを分配してもらえると思っている冒険者たちの顔もホクホク顔だったのだが、今から公開処刑されるんだけど。報酬は支払えないってなる予定なんだよなあ。
因みに、俺は報酬を貰う代わりに、盗賊の死体と、それを入れるマジックバッグを要求するつもりである。金銭的にはどうでもいいからな。メルベルメ錬金術店の店主に渡さないといけない死体だ。確保はしておいた方が良いのは確かなんだよな。……なんと、女性の盗賊も居たので、依頼はこれで達成できたんだよ。女性の盗賊なんて回されて終わりな気がしたんだけど、そうでもない様子。なんでなんだろうなあ。詳しい事は知らないけどな。
そんなこんなで冒険者ギルドにやってきた。荷物類は全部置いてきてもらったんだよ。いつも通りだな。それでここからがエレンさん劇場の始まりなんだけど。
「確認いたしました。30日間の護衛と39人の盗賊の討伐ですね。それでは、1人当たり73,500ギレットになります」
「勿論ですが、支払いは拒否しますよ。今回の護衛は、何の役にも立たなかったので」
「……何故でしょう? 盗賊は39人討伐されており、門番もそれを確認している筈ですが?」
「まずは1から説明しましょう。今回の盗賊の討伐は全てこちらのレイウード君が行いました。こちらの彼は、僕が直接雇った冒険者で、冒険者ギルドからの推薦ではないというのは、解って貰えていると思われます」
「そうですね。こちらの記録にも6人の名前しかありません。彼は直接雇われたのでしょう。ですが、彼1人ですべて倒したのは言い過ぎなのでは?」
「いえいえ。そもそもですが、始めの盗賊の討伐の時から既に関わっていないのですよ。こちらの編成では、5台の馬車で、1台目3台目5台目に冒険者を配置した訳です。1台目にはレイウード君を配置し、後は3人パーティーで1台と言う事で配置しました。それで始めの討伐なのですが、後方から近づかれていたのにも関わらず、第1発見者はレイウード君なのです。それで彼が討伐して事なきを得ましたが、5台目に乗っていたパーティーの3人は、……護衛中にも関わらず、馬車で眠りこけていたのですよ。どう思います?」
「それは……。本当ですか?」
「本当ですとも。その後も盗賊の討伐にはレイウード君のみが出撃し、撃退しています。まあ、彼が先頭の馬車に居たのですから、戦闘に関わるのは当然の話ですが、その間、彼らは馬車を降りる事さえ無く、日々を過ごしていたのですよ。それではこちらも護衛に雇った意味がない。責めて馬車から降りて、後方や左右を確認していたのであれば、討伐報酬も払うべきかとは思ったのですが、それすらもしていないのです」
「……」
「そして、極めつけは指名手配されていた盗賊団との戦いですね。これは道中で襲われたのではなく、村で寝泊まりしている状況で襲撃されました。勿論僕は寝てしまっていたのですが、……護衛中の6人も、襲撃があったことは知らないでしょう。彼らも眠っていたのですから。僕も馬車で聞いた時は驚きました。まさか指名手配中の盗賊団が村に襲撃してくるだなんて思いませんでしたから。幸いにも、レイウード君が夜番を務めてくれたのと、他に中規模商人の方の護衛も居ましたからね。そちらも冒険者ギルドから派遣しているのではないですか? もっとも、そちらの方も、20人中夜番をしているのは5人だったそうですよ? これは冒険者ギルドの怠慢ではありませんか?」
「……それは」
「その後も盗賊の襲撃があり、レイウード君が撃破していましたね。結局、彼らは30日間ついてきただけなのですよ。僕の雇った護衛が全面に出て、冒険者ギルドの冒険者は何の役にも立っていないのです。30日間の固定費ですら、払うのを躊躇うレベルですよ? 彼らは単純にこちらの食料を無駄に消費しただけなのですから。これならば、始めからレイウード君だけをこちらで用意して、他は何も必要なかったと言う事になります。違いますか? 冒険者ギルドは、その様な質の低い護衛を僕に付けたと言う事になりますよ?」
「……反論があるなら、ここで聞きますよ?」
「「「「「「……」」」」」」
「沈黙が答えでしょう。ですが、ついてきたことは事実です。30日間の保証の15,000ギレットは支払いますとも。盗賊が現れなくとも支払われる最低限度の金額ですから。ですが、覚えていていただきたい。僕は、今回それすら支払いたくないと思うだけの理由があったのだと。ご納得、いただけだでしょうか?」
「……そちらの件に関しましては、重々」
「一応ですが、今回の事については商業ギルドにもお話は致します。今回の様な護衛では、商人の命がいくつあっても足りません。恐らくですが、被害は多いのでしょうね。そこで聞きますが、商人の護衛依頼で、既に期日が過ぎているものは、何件あるのでしょうか?」
「少々お待ちいただいてもよろしいでしょうか?」
「ええ、幾らでも待ちますとも」
まあ、今語った内容が全てだからな。冒険者ギルドだって、護衛を着けたはいいが、働かないとは思っても居なかっただろうからな。ある程度の戦力であると判断して送り出しているのはその通りだろうと思うし、全く精査していない訳ではないとは思うんだ。ただ、今の盗賊では、完全に足手まといになっているだけで。ある程度は戦えたんだろうとは思う。それでも、この体たらくなんだから、どうしようもないとは思うんだけどな? 冒険者ギルド側が悪い訳ではないのはそうなんだけど、今の状態では、冒険者の信用が無くなるんだよ。
その辺を危惧してもらいたい所なんだよな。因みに、冒険者ギルドの職員から教えられたことなんだが、現在、商人の護衛依頼で期日を超過しているのは21件あるそうだ。つまりは、そう言う事だ。21人の、いやもっとか。それだけの商人を失ったのだ。ガロールという都市は。責任は重いと思うぞ。ギルドマスターには胃痛になって貰わないとな。




