まさかの事実
OFUSE始めました。
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ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
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「112,300ギレットだな。なんか最近はアイアンゴーレムを狙っているのか? 何か理由でもあるのか? 金にならないと説明はしたはずなんだが……」
「いえ、まあ、大量に鉄を消費しているので、それの穴埋めにと思いまして」
「鉄の大量消費? そういえば、メルベルメ錬金術店が大量の鉄を買い占めているって話が出てたな。お前さんの案件か?」
「ですねえ。ちょっと武器が必要でして。鍛冶師にお願いしたら、錬金術師に頼めって言われてしまってですね。それでメルベルメ錬金術店を紹介してもらった訳なんですよ。まあ、納得のいく武器が手に入っているので万々歳なんですが、それにしても鉄を消費するので、少しでも足しになればと思って利益度外視でアイアンゴーレムを討伐している訳なんですよ。まだまだ武器が必要なので、これからも暫くはアイアンゴーレムを倒し続けるとは思うんですけどね?」
「……まあ、冒険者の秘密はある程度保証されているから良いけどよ。それでも枯渇させるくらいに鉄を使うってどう言う事だよ? まあ、事情はあるんだろうけどな? 程々にしておけよ?」
「いやまあ、もう少し続けると思います。あ、でも、暫くは討伐から離れるんで」
「あん? 長期の休みにするの……ああ。あれか。あれに参加するのか」
「そう言う事ですね。ちょっと盗賊狩りに。戦力にと呼ばれまして」
「確か、3日後だったよな? ……休んでおいた方が良いんじゃないのか? 準備はちゃんと終わっているんだろうが、休める時に休んでおかないと、思ったように体が動かないとやられるぞ?」
「いえ、どちらかというと、訓練を疎かにすると、体が鈍るので、休養は1日だけあれば十分かなって思っているんですよね。余りにも動かさないと、色々と体が忘れてしまうと思うので」
こう言う事ってのは、どちらとも言えるから困るんだよなあ。身体を動かさないと忘れるし、動かし過ぎると動かなくなる。だから適度にしないといけないんだけど、これがまた難しいんだ。体が覚えておけるって事も解るし、休息も必要ってのも解るんだよなあ。でも、ある程度の強度の訓練もしておかないと、日に日に鈍るだけなんだよな。これって色々と矛盾していると思うんだけど、そんなものなんだよな。やり過ぎても駄目だし、やらなくても駄目なんだよ。でも、最後の最後には、体はなんだかんだと言う事を聞いてくれるんだよね。本当の最後の最後なんだけど。
「まあ、調子の持たせ方ってのは、人それぞれだからぐちぐちは言わねえがな? ……帰ってくるんだぞ? まだまだ若いんだからな?」
「それは勿論ですね。帰ってこないといけない理由もあるので」
「なんだ? そんな理由でもあんのか? ……もしかして、お前、メルベルメ錬金術店の店主を狙っているのか?」
「……何故にそうなったんですか? 違いますけど」
「いや、勘違いなら良いんだよ。あれでも子供が居るからな。諦めることになるのは可哀そうだなって思っただけなんだよ」
「はあ!? あの人結婚できているんですか!?」
「……まあ、皆驚くよなあ。あれでも子持ちだ。旦那が面倒を見ているけどな。というか、一応は失礼に当たるからな? 発言には気を付けておけよ?」
「……生きてきて今日が一番の驚きですよ。あの人を許容できる人が居たんですね。そのことに人生一番の驚きを持っていかれました」
「まあ、側は良いからな。……中身が魔物なんだが。子供もなんだかんだと錬金術の加護を貰っていて、跡継ぎも問題ないって話だしな。あの店主が引っ込んだら、使いやすくはなるんじゃねえの? 子供も魔物だったら知らないけどよ」
「寧ろ魔物が産んだんですから、魔王が出てくるんじゃないですか? そういうお約束なんじゃないです?」
「おいおい、幾らなんでも、あれ以上の奴が出てくると思うか? 流石に出てこないだろ」
「いやいや、解りませんよ? 魔物って普通は繁殖しないじゃないですか。生体が不明ってのが一番だと思うんですが、繁殖しないですよね? それが繁殖したんですから、魔王くらい生まれてもおかしくないと思うんですが?」
「まあ、繁殖しているから人間だって事は解っているんだけどなあ。どう考えてもあの店主は魔物だからな。つうか、お前も大概だよな?」
「……俺がそこまでおかしいですか?」
「おう、おかしいぞ。あの店主に何度も会えるってだけでも変人としての素質がある。よくもまあ、毎回毎回あれの話に付き合えるよな? なんというか、話していて疲れないか?」
「精神的に疲れますよ? それ以上に腕が良いので、他に選択肢が無いだけです」
それは本当だ。話していて、何時失言するか、こっちはひやひやものなんだ。やらかしたら確実に説明をしないといけないからな。こっちも色々と秘密があるんだよ。言ってもいい事と悪い事の区別は付くが、ふとした疑問なんかが口に出ることがあるんだよ。そこに食いつかれると、どうしても説明しないといけない破目になるんだから。こう見えても、そこまで知識がある訳ではないんだぞ? 公教育の範囲でしか物事は解らないからな? それ以上は研究者として生活できるくらいの知識が必要になるんだ。俺では到底真似できないし、真似しようとも思わない。転生者が皆知識豊富で、なんでも作れると思うなよ。こっちは普通の一般人だから。
「それよりも、……あの人が結婚していたって方が俺にとっては、ですね。あんな人でも結婚できるんですね。世の中って広いなあ」
「本人に言うんじゃないぞ? 一応は人間なんだからな」
「言いませんよ、そんな事。言えると思います?」
「いや、悪い。無茶が過ぎたな」
「でしょう? ってまあ、なんだかんだと話は脱線しましたが、武器を整えるのには鉄が必要で、それを作ってもらうためにメルベルメ錬金術店の店主さんの協力が不可欠な訳ですよ。まあ、暫くしたら、盗賊団の根城に襲撃をする訳なんですが。生きて帰ってきて、また大量に納品しますので、その時はお願いします」
「勘弁してくれよ。今のくらいが丁度いいんだ。今のくらいだとそんなに遅くまで解体しなくても良いからな」
「鉄が集まり次第、ですかね。それじゃあ、また来ます」
「おう。頑張って来いよ」
盗賊団の根城にいくための準備はもう出来ている。それは問題ない。問題があるとすれば、死体を貰っていけるかどうかだな。貰えるに越したことはないんだが、どうなんだろうな? 騎士団が全部回収するってなったら困るんだよなあ。最低でも1体は欲しいし、卵子が欲しいらしいからなあ。自分のを回収しろとは言えないし。盗賊団って普通は男だよな? 女の構成員は居るんだろうか? 前回捨てた5人は全部男だったしなあ。盗賊団に捕まっている人で、死んでいる人が居ればワンチャンあるのかね?
生きては帰って来るけど、そもそも俺に仕事があるのかが解らない。まずはそこだよなあ。俺の仕事があるのかね? 騎士団が仕切るのはそうなんだろうけど、騎士団がそもそも信用できるのかって心配もあるんだよなあ。ほら、お貴族様じゃん? お貴族様の騎士団って、お貴族様の子息とかが団長になっている場合があるじゃん? 平民の言う事を聞きますかって話だよね。聞かないんじゃないかなって疑惑があるんだよなあ。
まあ、そんなことくらいしか心配することは無いんだよ。他の事に関しては、何とかなるとは思うんだよな。なんだかんだと言っても、人間であることには変わりないんだし。そこそこ強かろうが、問題にはならないと思うんだよな。問題になるくらいに強いのは、騎士団が倒すんだろうし。俺は雑魚狩りをしていたら良いんじゃないかな?




