砲弾を確保
OFUSE始めました。
https://ofuse.me/rukea
ついでにブログも始めました。好きなことをつらつらと書いていく予定。
https://rukeanote.hatenablog.com/
さらについでにTwitterも始めました。変なこともつぶやく可能性があります。関係ないことも沢山つぶやきます。
https://twitter.com/rukeanote
「お待ちしておりました~。お待ちしておりましたよ~。早速で悪いですが~、中庭までご同行願えますか~?」
「お、おう。解った。出来たって事で良いんだよ、な?」
「はい~。会心の出来ではありませんが~。それは追々ですねえ~。ここから研究に研究を重ねて~。素晴らしいものにしてみせますので~。これは1つではいけないはずなんですよ~。複数使い込む必要があると考えました~。なので~、定期的に依頼が舞い込むと思うんですよねえ~。ですよね~?」
「まあ、そうだな。最低でも500は欲しい。そのくらいは必要だし、なんだかんだと壊れる可能性もあるからな。幾ら鋼鉄製とはいっても、限度がある。使い込みもそうだけど、まずは数が必要になってくると思っているんだ」
「そうでしょうそうでしょう~。ですので~、研究はさせてもらうんですよ~。1個のお値段は400,000ギレットで良いんですが~。今後のスケジュールも決めたいですねえ。後500と考えると~、私の時間もかなり厳しいものになりますからねえ~。ええ、ええ、ええ、それはもう研究のし甲斐があるんですけどね~。鋼鉄ですか~。鉄と炭があわさって出来た合金、いえ、特殊な鉄と言った方がいいですねえ~。合金というのは~、もっと別の方法で作る物ですからねえ~。今回のこれとは~、別物と考えた方が良いと思います~」
「値段がそのままなのは有難い。とりあえず、みせて貰っても良いか?」
「ええ、ええ、こちらへどうぞ~」
可愛い系のお姉さん。確かにそうかもしれない。けど、そんな風には見えないんだよなあ。なんでなのかは知らないけど。得体のしれない何かって感じなんだよな。そもそも本当に人間なのかが怪しくなってくるんだよなあ。腕は良いらしいが。それが唯一の救いなのかね? 人格が終わっている人でも、腕が良ければ食っていくことは可能だろうからな。まあ、人格が終わっていなければ、もう少し選択肢はあったのかもしれないが。
そして、中庭。そこには1mを優に超える円錐形の砲弾が用意されていた。……注文通りだな。もう少し細長くても良かったかと思うくらいで、注文通りの品であることには代わりがない。
「うーん。注文通りだな。よくもまあここまで大きなものを作ってくれたよな」
「大変では無いんですよ~? ちょっと工夫をすればいいだけですから~」
「そうなのか?」
「そうなんですよ~。大きさを維持するのもそうなんですが~、そもそもこんな大きなものを注文される事なんてありませんからねえ~。少しばかり工夫をさせて貰いました~。ですが~、それ以上に配合に気を使いまして~。そちらはきっちりさせて貰っています~」
なるほどな。まあ、一度でこんな大きなものを作れるとは思わないし、何かしらの工夫が必要になるんだろうとは思う。思うが、何をどうしたらいいのかはさっぱりと解らない。先端まできっちりと仕上げて貰っているし、これで問題ないとは思うんだがな。折れない、曲がらない、壊れない。これで砲弾としての使い勝手が良ければ素晴らしいといったところか。早速試射してみないといけないだろうな。今まで以上に加速するだろうから、かなりの威力を誇ることになるだろう。こういった武器があれば、なんだってとは言いすぎかもしれないが、かなりの敵なら倒せるだろうとは思う。
「助かった。ここまで仕上げてくれると本当に助かる。これを武器に、魔物と戦わないといけないからな。武器がしっかりしてくれていると、助かるんだよ」
「これを魔物相手に使うんですか~? 一体どうやってって疑問には思いますよねえ~?」
「まあ、それは企業秘密ってな。回収しても良いか?」
「勿論ですよ~。持ち上げましょうか~?」
「いや、必要ない」
そう言ってサクっとストレージの中に放り込む。後はこれを自由落下させるだけだな。一気に強くなるだろうから、加減をしないといけないかもしれない。けど、それだと威力が解らないしなあ。やっぱり全力の威力を知りたい。10分くらいは自由落下させてみるか。それで最高速度に到達するだろう。何処までの威力になるのかは解らないが、試すのは今度の機会で大丈夫だからな。
「ストレージですか~。……なるほどなるほど~。おや~? と言う事は~。でも串の様な形を指定されませんでしたし~? 重さが重要なのですか~? それならそれなら、……面白い使い方が出来るかもしれませんねえ~?」
「まあ、珍しい戦い方をしているのは、認める。ストレージをそうやって使う奴が他に居るのかは知らないが、俺はその様に使っている」
「理論上は可能ですねえ~。ですが~、それだともう少し形を考えた方が良いでしょうか~?」
「いや、このままでいい。出来れば規格品の様にしてくれると助かる。同じものなら同じように使える筈だからな。変に別の形にするよりは、このままの形の方が有難い」
「なるほどなるほど~。効果がブレるよりは良いと言う事ですねえ~。研究のし甲斐があるとは思いましたが~、そう言う事なら仕方がないですねえ~」
「そう言う事なんだよ。ああ、そうだ。それと葉巻が欲しいんだが」
「葉巻ですか~? ありますよ~。中々の効果が期待できる代物なんですよねえ~。どんな効果が~、いえ、そうですねえ。集中力でしょうか~?」
「というよりも、動体視力だな。早いものを見る力と言ったところか。それと反射神経が、早いものに反応できる様にするための葉巻が欲しい」
「う~ん~? そうなると、調合のし直しですねえ~。ちょっとお時間を頂けますか~?」
「そんなに直ぐに出来るものなのか?」
「葉巻に関しては得意分野ですからねえ~。日夜研究は欠かしていませんよ~」
「そうか。でも、なんで葉巻なんだ? 液体では駄目だったのか?」
「液体でも良いんですが~。効果時間が問題でして~。液体は体に吸収される速度が早過ぎてですねえ~。それでは効果が持続しないんですよ~。一気に力が欲しい人なら~、まあ~、解らないでもないんですが~。そんな機会は限定的過ぎますしねえ~。それなら~、葉巻にした方が良いんですよ~。効果は長く~、効果は高く~。それが葉巻の良い所なんですよねえ~」
「うーん。それだったら、エキスを抽出してタブレットなんかにするのはどうなんだ? 口の中に放り込んでおいて、飴のように舐めるっていう物には出来ないのか?」
「……――!? っひひ、ええ~? そんな事が~? えへへ~? 可能ですかねえ~? いや~、可能なんじゃないですかねえ~? そうですねえ~、可能~可能~、可能~! 原液を抽出して~、舐めやすいように蜂蜜で~。えへへ、えへへへへ、ああ~素晴らしい~。そうですそうです。もっと効果を高めるならば~。葉巻じゃなくても良いじゃないですか~。えへへへへ~? っひひ、ああ~満たされていく~。私の中が満たされて行く~」
あ、やっば。疑問に思ったことを口に出し過ぎた。またトリップしてやがる。こうなったらもう、俺じゃあ制御不可能だ。このままトリップしてもらって、都合が良い訳ではないんだよなあ。葉巻を買わないといけないんだし。調合し直してもらわないといけないんだから。くっそ。思ったことを素直に聞いたのが間違いだった。責めて買ってからにするべきだったか。畜生。俺の馬鹿やろう。燃料を投下してどうするって言うんだ。こうなったら暫くは解放してもらえないんだろうなあ。葉巻を買いたいだけなんだが。暫くは相手をしないといけないんだろうな。……見た目は普通のお姉さんなんだがなあ。どうしてこうなるんだよ。




