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転生しない  作者: めれ
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第44話 真実


第44話 真実



『ふー……帰ってきたー…』


『キリトがあんなことしなきゃ、まだお話聞けたのに!』


『だって!…』

着いたのはリスタ村の下に掘った洞窟の中だった。まだ、みんな作業中なのか洞窟の中には誰一人いなかった。



『とりあえず、上に行ってみる?』

4人は隠し通路から出て、みんなの所へ向かった。時刻はもう日が暮れ、夜になっていた。

作業は終わっていたのか街の様子は静まり返り、各家を窓から覗くとすでに皆休んでいる様子だった。


『あっここにみんないるぞー!』

キリトが”吸音”のスキルでみんながいる家を見つけると、そこにはシェード村で一緒に準備していた皆が険しい顔をしながら話し合っており、恐る恐る扉を開けることにした。



『ただいまー!なにかあったの?』

アンはエリザベスの下に駆け寄り無言のまま抱きついていた。


『えっアン!どうしたの?』


『姉様、リスタ村にヘンリー王子とメアリー様が来ました。』


『えっ!』



ーーーーーエリザベス達が村を離れた数時間後ーーーーー



『あれは!ヘンリー王子だ!』

『メアリー様もいるわ!』

リスタ村にヘンリーとメアリーが急に訪れ、村の民たちはどよめいていた。


『おい、ここにエリザベスはいるか?』


『エリザベス様は解放されたあの日からお見えになっておりません。』


『どいつもこいつも使えぬな。』

ヘンリー王子の服装は自身の町を見に来るには重装備の恰好で立派な剣を腰に下げ、今にも戦える体制であった。ヘンリーは騎士や民たちに手当たり構わず、聞いて回り、同じような反応が返ってくる状況に次第に嫌気がさしてきていた。

『まあまあ、ヘンリー様今日は様子を見に来ただけですし、それにお目当てのものがあるかの確認ですので。』



【皆さん、ヘンリー王子とメアリー様がいらしております。エリザベス様のことは知らない存ぜぬで通してください。また、アンさんは隠れていた方がよろしいんじゃないでしょうか。】


その姿を遠くで見ていたチャールズはアンリの”通信”スキルを使い皆に伝達をする。




『アン、聞いたか?どこかに隠れろ!石は持ってるか?』

畑仕事をしていたランカとアンはチャールズの声に慌て始めていた。以前からエリザベスから聖女の存在をまだ王家に知られぬようにという事を皆が周知していたのだ。もし、知られてしまえばアンは王家の管理の下となり、会うことが出来なくなる。


『ここで使ったらバレちゃうよ!もうそこまで来てるのに。』

話をしている傍からもう目と鼻の先にヘンリーとメアリーがこちらに向かってくるのが見える。


『ウララに任せるー』

『ウララなら出来るー』

丁度、側で畑仕事の手伝いをしていたライラとウララがアンの顔をいじり始めた。




『おい、ここにエリザベスはいるか?』

ヘンリーは畑にいる4人に問いかける。

『あれ?そこの子ちょっとお顔を見せてくれない?』

アンは恐る恐る振り返る。


『似てるけど……違うかしら?キャラデザが違う気がする。』

ウララのメイクによって、アンの眉毛はキリっとした眉毛になり、目元もアイラインを鋭くつり目に見えるように入れることでいつも柔らかい印象のアンがカッコいいツンデレ女子のような雰囲気になった。

『この子話すことが出来ないんだ』


『しゃべれない?あれ、本では喋っていた気がするんだけど。』


『この娘が例のあれか?』


『ん-……違うかな……まあ、来たる時までは時間がありますのでそれまでに探せば問題ございませんわ。』

4人は2人の話がなんの話をしているのか正直わからなかった。ランカはエリザベスならわかるのではないかと途中から”吸音”の石を後ろに忍ばせ一部始終録音をしていた。



ーーーーーーーーーー




………るけど……違うかしら?キャラデザが違う気がする。………


……この子話すことが出来ないんだ……


……しゃべれない?あれ、本では喋っていた気がするんだけど。……


……この娘が例のあれか?……


……ん-……違うかな……まあ、約束の時間までは時間がありますのでそれまでに探せば問題ございませんわ。……



石の音声を止めて、エリザベスは考え込む。

キャラデザが違う、本では喋っていたという事は以前に見たことがあるということ。そして、キャラデザはキャラクターデザインの事でここの世界では聞かない言葉だ。つまり、メアリーは私と同じ世界から来た人間でこの世界の事を前にいた世界の本で見ている。私はその本の事について知らない。メアリーと話す事が出来れば何かわかる気がする。それに”来たる時”とはなんのことなのだろう。


『どう?なんのこと話しているのかわかる?』

考え込むエリザベスにアンが問いかけるがエリザベスの頭の中はメアリーの会話の内容でいっぱいだった。時に頭を掻きむしり、時に叫び、時に考え込みを繰り返すエリザベスの様子を色んな意味で心配そうに見守りながら、エリザベスが話すのを待っていた。




『皆落ち着いて聞いてほしい……私はこの世界の人間ではないの!』


ーこの世には隠しきれないものが三つある。太陽と月、そして真実である。ー

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