第31話 出陣の合図
第31話 出陣の合図
『なあ、終わったらお祝いにまた花火を上げようぜ!』
『キリト、素敵!』
『エリザベス様お願いします!我々ももう一度見てみたいです。』
『わかった、わかったから!しっかり、ルート覚えてよ!』
魔石の方へ向かい、魔力を込めて作り始める。
私の”炎魔法”のスキルの使用回数は50回、基本的にスキルの使用回数は一日で復活する。
出陣の合図はスラム街に住むアンリの毎日の連絡で欠かさず有無伝えてくれていた、騎士団長が来る日となった。それまで入念に準備を行い、計画を皆で立てていた。皆に頼んだ魔石がたくさん地面に並び、連絡がいつ来てもいいように準備は整っていた。
ーーーーーアパートにてーーーーー
『5日も有給とって大丈夫だったの?』
『旅行と言っておりますので…天高さん、京都のお土産宜しくお願いしますわ。』
『人づかいがあらいなー、エリザベスちゃん。』
妖艶な笑みで微笑み返す保家とく子に苦笑いをしながら扉の方へ向かっていた。
『まー進展あったら、すぐ呼んでよ!着信履歴はしっかり消してね!いい!』
『わかっておりますわ。では、また。』
ーーーーーーーーーー
スラム街に戻るだけなのに心臓の鼓動が鳴り響き、手は震えていた。ふと、キリトを見るとさらに心がざわつき、何かを思い出しそうな気がした。
『お困りごとですかな。』
『アロン……武者震いかな。』
『ほっほっ!呼びにくければスラジイで結構ですぞ。』
スラジイは近くにあった切り株に座り、私もその隣に座る。
『これから、あなた様することは革命です。犠牲も少なからず、出る可能性は十分にある。
皆、それを覚悟の上であなた様についていっておるのです。
それを越えなければあなたの成長には繋がりませんぞ。
目の前の事に目を背け続けるのは簡単です。あなたにとって今からが立ち向かう時。
皆が付いております故、安心して前に進めば良いのです。』
皆の顔を見るとこれから戦いが始まるとは思えないほど、笑いが絶えなく話している姿にこのままこの笑顔を壊さないと覚悟を決めスラジイに言葉を返す。
『今度は失敗しないから!』
今度はと言葉を発した後になぜ前にもあったように話したかわからなかったがなぜかその言葉がしっくりきてしまう。スラジイはにっこり笑い、それと同時に二人の会話を終わらせるように早めに連絡が入った。
【さっき、騎士たちの話を聞いたよ。明日の当番は騎士団長だ。もう、こっちの皆が…コルトが殴られるのを見たくないんだよ!いい加減早くして!助けて!お願いだから……オルトを助けて!】
アンリの叫びはシェードの森にいる皆に伝わった、わざと味方攻撃をしているのはスパイという事がバレないようにするためやアンリの信頼を勝ち取るためだろう。すでにここにいる皆がコルトというスパイの事も知っているし、アンリが弟オルトのようにコルトを大事にしていることも知っている。一方通行の連絡はアンリの鳴き声と共に終了し、私も立ち上がり声をあげる。
『今日の夜の交代で騎士団長がスラム街の担当になる!みんな、それまで準備をしっかりして体を休めておいて!』
『おーー!』
徐々に空の雲行きが怪しくなり、まだ昼間だというのに森は静まり返っていった。
ーーーーー王城の廊下にてーーーーー
『さあ、明日は日頃のストレス解消と行きますかー。』
『ジャック騎士団長、お言葉ですがこのままだと死人がでてしまいます。』
『おいロバート、誰にもの言ってんだ!』
『申し訳ございま!!』
ジャックの”支配”の力でロバートの体は立ち膝をする体制になる。
『靴を舐めろ!』
ロバートは汚れた靴を綺麗になるように犬のように舐め始めた。
『はははははははははははははははははははははははは!!!!!』
スキルで行動は”支配”されても感情までは”支配”されておらず、ロバートの瞳には怒りが宿っていた。
ーーーーーーーーーー




