第24話 ホップ
第24話 ホップ
『おかえりー!!』
『大丈夫だったの?』
拠点の皆は心配してくれていたようで暖かく迎えてくれた。
『今日のご飯は野菜スープとヒトラが捕まえたコカトリスの塩焼きだー!』
ヒトラがドヤ顔で喜んでいるが、コカトリスってよく漫画とかゲームで出てくる強そうな魔物を倒せるのだからヒトラの強さは相当なのだろう。匠チームは家の木材を5軒分切り終え、板前チームは農業が着々と進み種を植えた所で終わったそうだ。
ご飯を食べながら洞窟での珍道中を話すと皆に笑われた。
本当に反省するべきは自分であろう、虫が嫌いだからと言って魔法を連発したことによって大穴を開けてしまったのだから。ただ、結果としてはそのおかげで大量の魔石をゲットすることが出来た。
『本当にごめんなさい。』
『まあ、結果として魔石もゲット出来たし、みんな無事だったんだからよかったじゃないですか。』
『何がよかったですか!死ぬかと思ったんですよ!』
へたれロト以外には許してもらうことが出来た。ただ、大量に魔石はゲット出来たがカイロやストーブなんかを作るとなるとまだまだ数が必要になってくる。なにかいい方法はないものか。
『あの穴から魔物が出てきたりしないんですかね?』
『大丈夫よ、弱い魔物なんて私に気づいて外には出てこないから。まー出てこないだけで穴から落ちたりはするんじゃない。』
チャールズとヒトラの会話で名案が浮かんだ。
『ちょっと、ついてきて!』
『えー、ちょっとご飯食べたばかりなのにー』
すぐさま、嫌がるロトの首を掴み、ジョンとヒトラの力を借りるため声をかけ洞窟に仕掛けを作りに行くことにした。
『じゃじゃじゃーん、名付けて”落とし穴大作戦”よ。』
穴の入り口にはジョンさんの”隠蔽”を使い、穴のないように見せかけ、穴の壁の部分にはヒトラの毒を塗り込み、マリンがいた空洞の下の部分の穴には私のファイアーウォールで蓋をする。私とジョンさんの能力が持続するように魔石に力を込め、完成だ。
早速ワームが一匹落ちたようで下の空洞に火の壁から魔石が落ちてきた。
『おお!すごい!』
『よし、これで魔石の問題は解決ね。』
明日、どれくらいの魔石が落ちているか楽しみだ。
拠点に戻るとランカが鑑定をしてくれていた。みんなの能力を見るのもなんだか久しぶりな気がした。
●板前チーム
アン 浄化Ⅰ、癒しⅠ
ランカ 鑑定Ⅰ、?
キリト 吸音Ⅰ、瞬足
シン 暴食Ⅰ、調理、毒無効、石化
ヒトラ 毒魔法、不死
ウォルト 武術Ⅰ、師範
セシル 剣術Ⅰ、鉄壁
エリザベス 炎魔法Ⅰ、インベントリ、レンタルⅡ、
マリン 水魔法
ライラ ?
ウララ ?
●匠チーム
ドレーク 製造Ⅰ
ジョン 隠蔽Ⅰ、?
スラジイ 予知
ロト 移動Ⅰ、?
ヒユウ ?
ユウト ?
クラウス 成長
カズマ ?
チャールズ 効率
ダーウィン 穴掘りⅠ、農業
●スラム街側
アンリ 通信
全ての鑑定が終わり、ランカは結果を報告してくれた。
マリンは水魔法なのか。
スキルが増えてるメンバーは私と行動を共にした者たちが多い、またスキルアップしたメンバーも多くみられる。特にシンのスキルが4つも増えているなんて驚きだ。スキル次第で今後の攻略にも役立つことだろうし、どのような条件でなるのかを突き止めることが鍵になりそうだ。
『うーん……』
『お悩みですかな。』
頭を抱えているとスラジイが話しかけてきた。
『ちょっとねー。』
『一人でどーにもならん事でも誰かと一緒にがんばればクリアできる問題ってけっこうあるのです。今は心強い仲間がおります。そして、あなたの中に答えがあることも事実です。抱えてる荷を少しわしらに分けてください。さすれば、道は現れます。』
何かの予言なのか、伝えることだけ伝えてすぐスラジイはいってしまった。
『一人で抱え込まないか……』
翌日、みんなと会話を増やす為に考えた作戦を実行することにした。
『ドレークさん、ちょっと手伝ってもらえる?』
『あいよ、嬢ちゃん!』
『みんな!今日は商品づくりの件で3人で動くね!』
『3人ってもう1人は?』
ロトの方に目を向けると嫌そうな顔をしながら目をそらしていた。
『よろしくね、ロト』
『……は、はい……』
顔近づけて、わざと目を合わせるとロトは渋々了承してくれた。
そのまま、ロトに湖の近くへ飛んでもらった。
『今日は危ない役回りじゃないですよね?』
移動する度、騎士から追われたり、穴に落とされたりと続いて少し嫌気がさしてきたのだろう。
『今日は皆の為にお風呂を作ります!』
こうして次は”皆仲良し大作戦”が始まった。




