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嘘コクには契約書で

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

流行ってたなー。嘘コク。

あれ、結構傷つくんだぜ?

――何お前、本気で好きだと思って告白したと思ってんの。気持ち悪っ。


「好きです。付き合って下さい」

私の前には鋭利な光を宿した男の子がいる。ブレる事の無い真っ直ぐな視線。嘘偽りのない眼光。それでも過去のトラウマが再来して、呼吸が荒くなるのを感じる。

脳裏で叫んでいるのは、私の過去のトラウマだった。私のことを好きになってくれる人間がいる筈はない。またどうせ嘘に決まってる。裏で笑いものにするんだと。馬鹿に……されるんだと。

「返事は? はい、か、いいえ、で」

「あ……えと……その」

彼の顔がほんのりと赤くなる。もどかしそうな反応が、彼がまだ歳若い青年なのだと告げている。きっと……嘘じゃないんだと思う。この反応は……きっと。

信じてあげなきゃいけない。こんなにも頑張っているのに。それに応えてあげなきゃいけない。でも。

「……泣くほど嫌なのか。そんなに嫌いか」

気が付くと視界が雫に覆われていた。涙で彼の顔がよく見えない。でも声から分かる。今凄く傷付いてる。哀愁漂う声音は過去の慟哭と類似して、嗚咽へと繋がる。

不意に肩を叩かれた。指先で涙を拭うと、彼がハンカチを手渡していた。几帳面にアイロンがけされた、寒色系の。

「悪いな。気持ち悪いよな。好きでもない奴からの告白なんて」

あぁ、この子はきっと私なんだ。気持ち悪いと言われて傷付いてるいる。だから例え声が出なくても、言葉にしなくては。

「そうじゃ……なくて……うぅ……ぐっ……、私……告白に対して凄い……トラウマがあって……好きでもないのに、告白……された事が……あって……それで、それでぇ……有頂天になって……馬鹿に……されて。だから……だから……」

差し出されたハンカチは目の前から無くなっていた。代わりに頬を抑え着ける。涙を拭いてくれている様だった。

きっとこの子は優しい。今の言葉からも分かる通り、行動から分かる通り。人の傷の痛みが分かる子だ。

「契約書、持ってくる。そうしたら付き合ってくれるか?」

「え?」

「契約書」

驚いて顔を上げると生真面目な目と目が合った。告白した時と変わらず、何かを葛藤する色合いが含まれている。

唖然とする私に、彼は静かに返事を待つ。

「返事は?」


「今日ね、アイシャドウ変えたんだ。暖色系。へへへ。可愛いでしょう?」

「あぁ。とっても」

修羅の告白が終わったあとの初デート。とりあえず、頑張ったところをアピールする。彼は少し疑問符を浮かべながらも僅かに微笑んで、静かに頷いた。

傷が癒える事はきっとない。でもあの告白が最後なら、もう傷つかない。

最後のデートシーンから分かる通り、無邪気で明るくて、何でも口に出してくれる所を彼氏さんは気に入ってます。

良いも悪いも全部言葉に出すタイプ。

褒めて欲しけりゃ『褒めて、褒めて〜』というタイプ。

だから泣かれた時には、『マジで嫌だったのか……』という反応です。

ちなみに、最後が『いや、別に』という反応なら、『そこは「うん」って言ってよ〜』と駄々こねます。

嫌な怒り方じゃなくて、(>_<)こんな顔で。



流行ってたなー、嘘コク。

あ、嘘コクってご存じでしょうか?

上述したように、好きでもないのに告白して、後から好きじゃないから。と振る行為の事です。


〜ちょっと脱線〜


私が“勝手に”人生の師範としている方風に怒ると、

『なんっじゃ、そりゃ!! 腹立って来たわぁ……』

『○○Pは怒ってますからね!!』

です。是非訛りの効いた口調でお願いします。

あ、ラジオ聴いてた方ならピンと来るかも知れません。

結構有名な声優さん。人の為に全力で怒って泣ける方。

私もこうなりたい。こうやって生きたい。


〜脱線終了〜


とある動画のコメント欄で


私なんか好きになってくれる人がいるはずない!!


というのを見かけました。

その子、嘘コクされたんじゃないかと。

この子のように、二度目の告白の時に半狂乱になるほど、傷つきますからね。


嘘でもするもんじゃありません。

相手が執念深いかどうかなんて、一年接したくらいじゃ分かりませんからね。

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