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日はまた昇る  作者: 丸太
2/3

人は一人で生きていけるのか?

 暴力は怖い。


 物語の中ではよく意志の強さで暴力に立ち向かっているが実際はどんな意思があろうが暴力には勝てない。


 他人から理不尽に受ける痛みは恐ろしい。


 痛くて恐ろしいと人間は本能的に逃げる。


 痛くならないために何でもするようになる。


 本来同じ穴の狢と言える同房の8人の中で上下ができる。


 恐怖を植え付けられ一度下になると人員の入れ替わりが無い限りもうずっと下のままだ。


 しかしそれでいい。


 刑務所の中にいわゆる善人は居ない。


 入ってくる人は大体、自分勝手で短気でわがままで人が自分のために動くのは当たり前だと考えてる愚か者か人を騙して騙された人がどうなっても関係ないと考えてるロクデナシ。


 薬物で捕まって、俺は誰にも迷惑をかけていない、自分の稼いだ金で自分で使う薬物を買って何が悪いと喚いていながら夜中に大汗をかきながら唸り上げ僕の睡眠を邪魔する迷惑者。


 そういう後々問題になるのがわかり切っている人が入ってきたら暴力でおとなしくさせるに限る。


 僕は当然下の人間で、でも下の下の人間よりかは上だった。


 たった8人しかいない同房でも序列があって秩序があった。


 しかし出所してからは何もない。


 誰も僕を縛ってくれない。


 誰も僕の下がいない。


 誰とも関われないのはさみしい。


 ネットで有名人に噛みつく人も寂しいからだろうか。


 たまにネットでの誹謗中傷で捕まる人がいる。


 言葉の暴力では人は怯えない。


 怯えないと反撃され結果訴訟され捕まることになる。


 暴力は単純でいい。


 突然殴られても暴力に慣れていない人は呆けたような顔をする。


 鼻から血が垂れてジンジン熱を持ちやっと殴られたと理解する。


 向かってくる人には大人しくなるまで殴り続ける。

 

 そうしてやっと怯えて言う事を聞くようになるのだ。


 刑務所の中では単純だった。


 今は単純じゃない。

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