完成した相棒
数日が経ち、発注したパーツ等の装備作業がすべて終わった。途中でのぶさんが手伝いに来てくれることもあって、予想よりもだいぶ短い時間で終わらせることができた。
「これで全部終わったね~!」
完成した相棒の姿を眺めていると、後ろからすずの声がした。お互いに連日の作業で疲れていたものの、生まれ変わった機体を見た時の達成感は何事にも代えがたいものだった。格納庫の端ですずと一緒に一休みしていると、のぶさんがやってきた。
「おー、終わったみたいだな」
完成した機体を見て、のぶさんがそう言う。
「今度飛ばすときは呼んでくれよ~、少しでも自分が手伝った飛行機が飛ぶ姿は見たいからな」
元気にのぶさんがそう言っているのを聞いて、すずと二人で「もちろんです」と答える。
完成した機体を隅々まで見たあと、のぶさんは忙しいからと帰っていった。いつも忙しいなかで手伝ってくれていたのぶさんには感謝しかない。
完成した飛行機が飛ぶときには一番に声をかけようと思う。
パーツの取り付け自体が終わったのが、お昼過ぎであったためお昼を食べ終え、すずと作業した時の思い出などを話している間に頭上まで昇っていた太陽がすっかり落ちてきてしまっていた。
まだまだ話足りない気持ちはあったが片付けもまだ残っていたので、ひとまず片づけをすることにした。使うために出していた工具を工具箱に戻したり、床の掃除をしていると、いつの間にか空が茜色へと変わっていた。
自分の方の作業はもう少しで終わりそうだったので、すずに
「そっちはどう?」
と聞くと
「こっちももうすぐ終わる!あと少しなんだけど、この荷物が重くて・・・」
どうやら、倉庫にしまう荷物の中に重いものがあるようだ。自分の作業を一度中断させ、すずのほうを手伝いに行く。
「ごめんね~1人だと運べなくて」
「いいよ、気にしないで」
二人で荷物を運んでいると、
「やっぱり機銃を載せるのは良くないんじゃないかな?」
すずがそう聞いてきた。重い荷物を運んでいて、この前載せた機銃のことを思い出したのだろう。やはり機銃のことに関しては納得してくれていないようだ。しかし、この先あの飛行機たちを探すということになれば、すずをこの相棒に乗せることもあるだろう。そんな時にすずを危険な目に遭わせたくなかったのだ。
「この飛行機自体新しいものではないし、何かしらの脅威と向き合うことになった時に自分もすずのことも守りたいんだ」
そう言うと、すずは少し照れたように
「・・・バカ」
と言ってきた。少し考えると、自分でも少し恥ずかしいセリフを言ってしまったと思う。
「そういうことなら、いいけど。・・・」
格納庫が夕日に照らされて紅く輝きはじめた頃、片付けと格納庫内の掃除が終わった。作業をしつつ、使わないものは奥にしまっていたので片付け自体はそこまで大変ではなかった。
片付けが終わった格納庫の扉を開くと、扉の間からオレンジ色の光が格納庫内に広がった。格納庫内で反射した光が格納庫中心にある飛行機の両翼を紅く輝かせる。




