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7 いるよね、そういう子
「うわー。幻想的」
「ここは祖母が大切に世話をしていた、植物がたくさんあるんです」
流石、マーガレットの地下園。
得体の知れない植物が生えており、光っている。
「えーと、確かこの辺に。あ、ありました!」
マーナはピンク色の草を何本か抜き始める。
「あの、もし良ければ、見て回ってきてください」
「え?いいの?」
「はい」
マーナは植物を見てブツブツと呟き出す。
あーこういう子は、自分の世界に入ると長いんだよねぇ。いるよね、そういう子。
まあいいや。折角だし見て回ろう
マーガレットの地下園はとても広い。
屋敷も広かったから、相当な金持ちなんだな。
トリシャはゆっくりと、歩きながらかんがえる。
こんな広い屋敷に、あの子はずっと一人だったのだろうか。
「きゃぁぁぁぁ!」
向こうからマーナの悲鳴が聞こえてきた。
「何!また、あの娘、何かしでかしたのか!」
トリシャはマーナの元へ、急いで向かった。