名前は
一頻り笑うと、
「お前の考えた、異世界で事故死した者の魂をこの世界で疑似的に転生させ、本来生きるはずだった寿命の生命力を魔動人の魔力源として使う発想は目を見張るものがある…。」
原理を説明した意図を感じ、
「今度はお褒めではなさそうですな。」
と。
「茶化すな。真面目な話だ。」
「これは、失礼。」
謝ったが、その目は笑っていた。
「でだ!」
強く話を戻した。
「あの一連の小芝居は本当に必要なのか?」
「疑似とはいえ転生者…。人としての人格もありまする。」
「それは、判る…。」
「魔力は人の感情とは切っても切れない関係が…。」
「えぇい、みなまで言うな!」
声を上げず笑う技術責任者。
「忌々しい奴め!」
「お褒めいただき…。」
「褒めておらぬ!」
今度は声を上げ笑う。そして王子も釣られる。
笑っている間に考えたのか、
「今度は、第二王子に小芝居をやらせるというのはどうだ?」
「それは良きアイデアですな。」
「そうだろう。」
得意気に言う。
「では、新型魔動人を第二王子に譲るでよろしいのですな…。」
「こいつめ!」
「今日一の褒め言葉、至極恐悦にございまする。」
「あぁ! 次も私がやる! 帰ったら直に準備にかかれ!」
「御意!」
その声は非常に愉しげだった。
薄れていた意識が、その声を拾う。
(王子の声?)
確かめようと目を開けようとするが瞼が反応しない。
(あれ…。あぁ、さっきの戦いで疲れてるんだな…。)
自分に言い聞かせ、
(そうだ! 僕の戦いぶりはどうだったかのかな? 自分では上手く戦えたけど…。)
再度試みるが、やっぱり目は開かない。
頭の中に靄がかかり始める。
(思い出した…。戦っている最中に、思い付いたんだ…。)
意識が靄の中に沈み始めた…。
(この新型魔動人の名前は。そう…。)
そして、白い闇が全てを覆い尽くした。
僕は二度目の死を迎えた…。
私が異世界ロボットものと出会ったアニメ作品があります。
後に、そのジャンルが大好きになったきっかけでした。
最近は多くなりましたが、当時は早過ぎたといわれたアニメ作品です。
そのアニメ作品では、異世界に転移させられた主人公が、体から発する力でロボットを動かします。
で、ひねくれ者の私は考えました。
住んでいた世界が異なれば、教育も異なり、主義思想も異なる。
それは価値観の違いとなり、掲げる【正義】も異なるはず。
なのに、国の存亡を握る程の兵器を任せて良いのか?
と…。
そのアニメ作品でも、主人公は転移させた国を裏切り、敵になりました。
ならば、転移(転生)した者を一番効率良く使うなら?
と、考えた作品が、この作品『転生騎士』です。
そのアニメ作品でも、転移(転生)した主人公を、この作品の様に扱えば…。
全く放送出来ないアニメ作品になったかもです(笑)
そして、時代は移る。
今のネットの時代となり、この様なストーリーも多くの投稿小説の一つとして読んで頂ければと思い書きました。
最後まで、読んで頂いた方に感謝し、次の小説の活力にできればと思います。




