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やさぐれパン子  作者: oga
8/21

ケイコの正体

 まさかケイコさんが未来から来た私だったとは……

もしかして、パン屋の(かまど)がタイムマシンだったのかしら? そんなことを考えながら、私は早朝自転車を走らせた。





 店に到着し、生地を丸めつつも、ケイコさん (私)のことを考える。

一体何があったらあんな言葉遣いになるのか。

恐らく、部活を辞めて、結局成績も上がらなかったんだろう。

そして、やさぐれてしまったに違いない。


「栗井さんよ、ちょっといいか?」


 事務の部屋から顔だけだして、ケイコさんが手招きしてきた。


「行ってきていいよ」


 枝豆さんの許可を貰い、厨房を離れる。


「昨日のメールの件。 私、地元がここなんだ」


 ケイコさんは詳細の説明を始めた。

実は、ケイコさんは未来人などではなく、出身が私と同じ高校というだけだったのだ。

勉強に関しては、過去問をわざわざ取ってあったらしく、それを家から取ってきてくれるとのことだ。


「私、部活もあんたと一緒の吹奏楽部で、しかもヴァイオリン弾いてたんだよ」


 だから、10年後の私、なんて言い方したのね。


「でも、タダじゃ過去問もヴァイオリンも教えてやらねーぜ? 世の中そんな甘くはねーから」


 その為に働け、ということね。

こんなチャンスが滅多に無いことくらい、私にも分かる。


「何でもやります!」


「オーケー。 そしたら、早朝の手伝いともう一つ、10年前にこの街で流行った、伝説のメロンパンを復活させるのに協力して欲しい」


 ……え?

なんて?

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