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やさぐれパン子  作者: oga
14/21

パンのコンクール

「は、ハズいだろ……」


 遥が慌てて手を振り払う。

ふふ、ちょっとかわいいじゃない。


 こうして、私たちは仲直りすることが出来た。

家で頭に巻かれている包帯のことを聞かれたが、音楽室の肖像画が落ちてきた、と説明しておいた。





 早朝はパンの仕込みの手伝い、放課後は部活、その後更に遥と2人で、ケイコさんからヴァイオリンの指導を受ける。

そんな日が続いたある日。


「お前ら、今日は飲みに行くか!」


 練習を終えて、突然ケイコさんがそんなことを言った。


「私たち、未成年ですけど……」


「その場にいるだけなら平気だって。 それとも、私の言うことが聞けねーのか?」


「行きます!」


 遥が勢い良く返事をする。

結局、反論する間もなく、隣駅に移動して飲みに行くこととなった。


「私の行きつけの立ち飲み屋があっから、そこに行こうぜ」


 店に到着すると、雰囲気はバーのような感じで、遥と私は少し浮いてる感じがする。

大丈夫かなぁ……


「注文は?」


 丸テーブルで待っていると、店員がメニューを取りに来た。


「生3つ~」


「え……」


「細けぇこたぁいいんだよ!」


 目の前にビールが置かれた。

アテも無しにこれを?


「かぁ~、うっめ!」


 とりあえず一口飲んでみた。

……おえっ。





 「あははっ、楽しいねぇ~」


 遥が完全に出来上がり、ケイコさんが4杯目の生を飲みきった頃、誰かがやって来た。


「ケイコじゃねーか。 そこの2人は親戚か?」


 現れたのは、少しガラの悪い感じの男性だ。

名前を知ってる所からして、知り合いのようだけど……


「シンゴ、次のコンクール、絶対私が勝つ」


「雪解けメロンパンで勝負する気か? あれじゃ、俺のカレーパンには勝てねぇぜ」


「雪解けメロンパンじゃねぇ。 もっとすげーパンのレシピを手に入れたんだ」


 何の話をしているのかしら?


 

 


 

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