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第七話:魔法少女は人間界でいうと公務員の扱いだよ。

昼休み前の2-2の教室での授業、舞は、昨夜の戦いもあって眠気を

我慢しながら目を何とか見開いて黒板を凝視していた。


そして舞にとって救いのチャイムが鳴り、授業が終わると机に顔面

ダイブして十分ほど暴睡した。


目を覚ますと舞の友人の黒髪、ショートボブでつり目気味の少し

色黒の元気っ子、猫柳 八重、と茶色気味の腰の辺りまである

ロングの黒髪を背中の中央辺りでユルフワ風な感じで三つ網に

しているおっとりとした雰囲気の、旭 美波が舞の机の前で

待っていた。


猫「お疲れだなぁーマイマイっ!こういう時は飯でも食って疲れを

吹っ飛ばすにかぎるぜっ!!」


舞「ごめん、私が起きるの待っててもらったみたいで。」


旭「いいんですよ、舞さん!みんなで一緒に食べるほうが

楽しいですから。」


舞達は机をくっけて昼食をとり始めた。


舞のお弁当は、彩り豊かであるが鳥の胸肉やブロッコリーなど

脂質が少なく高品質の筋肉を生み出すには最適なバリエー

ションとなっている。


猫「マイマイ最近、弁当味気なくないかー?もっとがっつり

喰えよっ!!そんなんじゃ馬力でないぞっ!!」


舞「八重はがっつり食べ過ぎだよっ、ご飯と肉しか入って

ないお弁当なんて健康に悪いよっ!!」


猫「何言ってるんだよ、バランスのいい食事なんてかんけぇー

ねえっ!!なぜならっ、肉こそ正義だからだっ!!」


舞「…意味不明だよ。」


八重は意味不な理論を展開して自身の正当さを舞に訴えるが

お馬鹿な舞でも流石にその理論に同意することはなかった。


 そんな二人を眺めながら旭が口を開く。


旭「肉こそ正義かはともかく、舞さん、そのお弁当にして

から体つき変わりましたね。」


猫「?、そうなのか?」


旭「八重さん…気づいてなかったんですか?」


猫「細かいこと気にしないたちなんだ。」


旭「明らかに変わってたじゃない、身長が伸びてるし、

胸も大きくなって、体も引き締まってかわいい系

の舞さんが美人系の舞さんに…私はっ、小さくて、

筋肉が発達してない柔らかな抱き心地の舞さんの

ほうがっ、舞さんほうがよかとですっ!!」


旭が号泣しながら魂の叫びを炸裂させる。


猫「どこの地方の言葉だよっ!!、ホント、旭はマイマイ

のこと好きだねぇー、…ところでマイマイっ!!」


急に真剣な表情になる八重に、何事かと構える舞。


舞「なっ、何?」


猫「いつ…豊胸手術したんだ?」


舞「するわけないでしょ!!、ただ、運動音痴を改善したくて

加圧トレーニングとかしてたら身長とかが伸びただけだよっ!!」


もうっ、と言いながらお茶飲む。


旭「やっぱり、恋する乙女は綺麗になってしまうものなのねっ!!」


舞「ぶっ、ごほっ、げほっ!!」


舞は旭の言葉に動揺して飲んでいたお茶を噴出し、咽た。


舞「なっ、なななな何言ってるの美波ちゃんっ!!わわわわ私は

別にこここ恋なんてっ!!」


テンパリまくる舞は誤魔化そうとするが目が泳ぎまくる。


猫「マジでっ、旭~、それで相手は誰なんだよ~。」


旭「八重さん、舞さんを見てたらイヤでもわかりますよ。

それに最近、陸道君と屋上で二人っきりでエロエロ

…じゃなかった、色々してるみたいですから。」


舞「何故そのことをっ!!ていうかエロエロなんてしてないもんっ!!」


猫「あー陸道かぁ、女子達の憧れの的で競争率激ヤバすぎて陸道と

恋仲になるなんて無理だろっ…あれっ、でもマイマイは陸道と

屋上でエロエロな関係に…マイマイぶっちぎりでリードしてる

  じゃん!!何てことだっ、愛らしい系のマイマイは実は、チワワ

の皮被ったピラニア的存在だったとはっ!!」


舞「もぅーだから、エロエロな関係なんかじゃないって!!ホントに

偶然に偶然が重なって私のトレーニングを手伝ってもらってる

だけなんだからっ!!」


旭「じゃあ、舞さん…この誰もが羨む状況にいながら陸道くんに告白

してないんですか?」


舞「だって、陸道くんは私のためにトレーニングを手伝ってくれてる

のにそんな誠意を利用するなんてなんか違う気がするもんっ、

…それに今のままでも十分すぎるほど幸せだし。」


それを聞いた八重が少し考え込み、そしてひらめき立ち上がる。


猫「仕方ねぇ、親友のマイマイのために、おれっちが恋のキューピット

になってやるぜ!!」


旭「…八重さん、具体的に…何をするつもりなんですか?」


猫「決まってる、陸道にマイマイがゾッコンだってことを伝えてやるのさ。」


舞「やめてぇーーーっ!!」


猫「なーに、ビビってやがるマイマイっ、よく言うだろ当たって砕けろって、

砕けちゃったら所詮その程度だったってことさ。」


旭「八重さんっ、良かれと思っているんでしょうが、それやってはダメな奴

ですから少し落ちつ…」


と美波が言おうとしている時、八重はクラウチングスタートの体勢をとっていた。


旭「舞さんっ、止めてッ!!」


舞「えっ?」


猫「恋のキューピット、射出!!」


物凄いスタートダッシュで教室のドアを開け八重は、ミサイルの如く陸道の居る

2-1教室に向かって廊下を走り抜ける。


旭(心)「私としたことがっ!!八重さんの前でこんな話したら変な意味で友人思い

     の八重さんが暴走してろくな事にならない可能性を考慮しそこねるなん

     てっ!しかも八重さんは、この中学一の短距離走の選手で大会でも優勝

     するほどの実力者っ!!追いかけても私や舞さんでは追いつけないっ!!

     もう舞さんに土下座して謝罪するしか私にはっ…」


そう思い、舞に謝罪しようと舞の席の方を見たがそこにはさっきまで居たはずの舞

の姿はなかった。


旭「あれっ…舞…さん?」


その頃、八重は2-1の教室まであと七メートルのところまで来ていた。


猫「恋のキューピットの化したおれっちを止めることなど誰も出来っ!!」


八重の口が止まる、何故ならすぐ横を、舞が並走していたのだ。


猫(心)「そんなっ、馬鹿な…あの鈍足で運動能力皆無のあのマイマイが

     …おれっちに追いついただとっ!!」


昔の舞では追いつくなんて夢のまた夢だったがエレメントドラゴンから受

けたトレーニングによってお頭以外の肉体は、上の中くらいの肉体性能を

発揮できるようになっていたのだった。


そして、舞は、並走しながら八重に飛びつき八重の右腕を飛び関節を極め

、極められた八重はバランスを崩し廊下に舞に腕をロックされたまま叩き

つけられる。


猫「ぎにゃーーー」


舞は、地面に崩れ去る八重に巻き込まれないよう八重の右腕をロックした

まま見事に足から着地した。


舞「余計なことしなくていいからっ、自分のペースで行くからっ!!」


猫「まっ、まさかマイマイ…に飛び関節、極められるとは…ガクっ!!」


八重はダウンしたのと同時に舞に誰かが拍手を送る。

舞は拍手のしている方向に顔をむけるとそこには陸道が教室の扉を開いて

拍手しながら立っていた。


舞「えっ、りっ、陸道くんッ!!」


舞は、気づかぬうちに既に2-1の教室の前に着いていたのだった。


陸「走りながらからの飛び関節までの流れ、実に見事だった、その様子

  じゃこの前の試合もなんとかなったみたいだね。」


舞(心)「あっ、そうだったこの前の剛雷さんとの戦いは、陸道くんには

     格闘技の試合みたいのをするって感じで伝えたんだった。

  そのまま伝えるわけにはいかないからうまく誤魔化しながら伝

     えよう、うん。」


舞「うん、私、一人と相手は三人だったけどなんとか勝てたよ。」


陸(心)「なに、その修羅道そのものみたいな試合っ!!」


陸「そっ、そうなんだ、おめでとう一宮さん。」


舞「陸道くんが手伝ってくれたおかげだよ。」


陸「俺はたいしたことはしてないよ。

   一宮さんの努力の賜物さ、…それでなんでその子に飛び関節極め

  てたの?」


舞「あ、あはは、この子の暴走止めるのに仕方なかったというか…」


舞が苦笑いしてると八重が復活して飛び起きる。


陸「あっ、起きた。」


猫「いてて、マイマイもう少しやさしく止めれよぉー。」


舞「優しくして止まるならそうしてるわよ。」


八重が陸道の方を向きいきなり自己紹介を始める。


猫「はじめまして、おれっちはマイマイの友人の猫柳 八重だ。」


陸「ご丁寧にどうも、陸道 羅刹だ。」


軽く握手をしたところで八重が口をひらく


猫「ところで陸っちは、マイマイのトレーニングを手伝ってるん

  だって?」


舞は八重が余計なことを言わないかハラハラしながら見守る。


陸「まあ、トレーニングっていってもストレッチだけだけどね。」


猫「でよー、陸っちとマイマイはどういうきっかけでトレーニングを

  手伝う仲になったんだ?」


陸「確か、俺が四階の廊下を歩いてたら、屋上のほうから断末魔が聞こえて、

  それで屋上に行ってみたら一宮さんが痙攣して倒れてたんだ…てっきり

  誰かにリンチでもされたかと思ったら…ストレッチに失敗して激痛で痙攣

  してただけだったんだよ。」


猫「だははっ、間抜けだなぁーマイマイは。」


舞(心)「くぅっ、本当はエレ君のせいなのにぃーッ!!」


陸「まあ、それがきっかけで一宮さんのストレッチに付き合うように

  なったんだ。」


猫「ふーん、それで陸っち、陸っちはマイマイのことどう思ってるんだ?」


舞(心)「ぎぁーーーー、八重っ、なんてこと聞くのよぉー心の準備がぁ

     ーーー!!」


陸「好きだよ。」


舞(心)「ええええぇーーーーっ!!」


陸「友達としてね。」


舞(心)「ですよねー、それでも嬉しいけど。」


陸「一宮さんは、誠実で頑張り屋なところは人として尊敬もしてるよ。

   八重さんもそう思うだろ?」


陸道のその言葉に八重は微笑んだ。


猫「よく人は、マイマイのことドンくさいとか言って馬鹿にする奴がいる

  けど、陸っちはマイマイのことちゃんと見てくれてんだ。」


陸「一宮さんを馬鹿にする奴のほうが目が腐ってるんだよ。」


八重は、陸道の肩に手を置き。


猫「マイマイのことよろしくたのんだぜ。」


舞「八重…」


そう言うと八重はその場を去っていった。


陸「きっと一宮さんが俺といるのが心配だったんだね、だから八重さんは

  俺がどんな奴か調べに来たんだよ。

   一宮さん、いい友達をもったね。」


舞「うん、…でもそこまで陸道くんを疑う必要があるかと思うけど」


陸「一宮さん、人は見かけによらないってこともあるからね、もしかしたら

  俺がとんでもない人でなしという可能性もあるかもしれないよ。」


舞「まっさかぁ~っ!!」


陸道と舞が二人して笑っているのを、校舎の離れたとこから空中で剛雷が見守

っていた。


剛雷「嬢ちゃん、青春してるねー。」



その頃、エレメントドラゴンは、宝玉で舞の部屋で直属の上司のセイントニーズ

に今回の一件の報告をしていた。


セ「なるほど、魔界側でも瘴気計測が出来ていなかったと。」


エ「はい、あくまであちらの反応を窺った私個竜の判断ですが。」


セ「いや、エレ君の読み道理だろう、それなら魔界側の対応が遅れたのも

  うなずけますね。

   しかし、今回の報告に上がった、対上級新族、魔族兵器の人界への

  密輸入や、ある人間の殺害…穏やかではありませんね。」


エ「ええ、あと瘴気の計測結果は、出ましたか?」


セイントニーズの顔が険しくなる。


セ「出るには出たのですが、最早大きな戦争が起きるなんてレベルを超えて

  しまってます。

   今回の瘴気量は我々の歴史上、未知の領域としかいいようがありません。」


エ「状況は悪くなる一方ですか…それでこちらに派遣してもらえる神龍達はどう

  なりました?」


セ「神龍所属の者をあたったのですが、皆怖がって志願者が集まらない状況

  なんです…こちらも急いで志願者を探すのであと少し耐えてくれませんか?」


ため息をつくエレメントドラゴン。


エ「判りました、…ただし条件があります。」


セ「…ボーナスアップですか?」


エ「それも出来るならお願いしたいですが、今回の条件は、ある魔族を

  非正規神龍所属員として迎えるのが条件です。」


セ「聞きましょう。」


エ「現在、私は弱体化して満足な諜報活動ができません、そこで裏の世界にも

  精通した魔族を迎え入れ私の現在できない業務のサーポートしてもらおう

  と思っています。

   あと、先ほどの情報の一部もその魔族の働きによってもたらされたもの

  です。」


セ「その者は信用できるのですか?」


エ「はい、この者に関しては私が保証します。」


少し考え込む、セイントニーズ。


エ(心)「でかい組織はこういうことに保守的になる傾向があるからな、言いく

     るめるのにもう一手間かける必要があるかもな。」


セ「いいですよ。」


エ「ですよねー、やっぱりダメ…いいんですかっ?」


セ「私が許可を出さないと思ってましたか?」


エ「正直、もう少し交渉する必要があると思っていましたが。」


セ「他の長老達はどうか知りませんが私はその辺は柔軟ですよ、それに現場の

  判断は君に一任してますしね。

   このことは、あとで他の長老達に私から話しておくので、魔族の彼には

  契約書、書いてもらってください。」


エ「話の判る上司で助かりました。

   あと、それとですね私も今まで忘れてたのですが、私の契約者、

  一宮 舞ちゃんの保障や扱いの件なのですが。」


セ「あっ、そういえばそちらも何とかしないといけませんね。

   少女に戦闘までさせて何の保障もないのでは、どこかの紛争地帯の

  少年兵やブラック企業とかわりませんからね。」


エ「とりあえずは、非正規神龍所属員としての契約で後々、魔法少女としての

  正式な契約書が出来ればそちらに移行という形でどうでしょうか?」


セ「流石、エレ君!!それで行きましょう。」


エ「では、あとで契約書の方は送信します。」


セ「判りました、それとエレ君!!」


エ「はい?」


セ「最早、前代未聞の瘴気量です、もし人界でそれらしい影響が出ていたら

  すぐに知らせてください。

   それと、こちらへの報告ですが当たり障りのない内容の物だけでいい

  です。」


エ「そうですか…判りました、では失礼します。」


そして通信を終えた。


エ(心)「どうやら俺の上司は、優秀らしい、内部に裏切り者がいる可能性

     を考慮して当たり障りのない物か…増援は望めないにしても剛雷

     もいるし、まあ良しとするか。」



午後19時、舞の部屋に剛雷と舞がエレメントドラゴンの話に耳を傾けていた。


エ「まあ、そんなことで剛雷と舞ちゃんには、非正規神龍所属員としての契約

  書を書いてもらいます。」


舞「なんか、どんどん魔法少女の世界とかけ離れていってる気がするんだけど。」


剛「いいじゃないか、嬢ちゃん、給料もらえるしそんなこと些細な問題さ。」

   で、黒坊っ、ボーナスもあるのか?」


エ「ああ、それは勿論あるよ、たんまりとね。」


剛「流石、非正規神龍所属員といっても高待遇だな。」


エ「ああ、なんせ増援のための志願を募集しても志願する者が一龍もいない

  からな、俺達に予算を割ける訳さ。」


剛「まあ、こんな訳のわからない事態に好き好んで志願する奴なんていない

  しな。」


エ「そういうことで舞ちゃん、きついとは思うけどよろしく頼みます。」


深々と舞にエレメントドラゴンは頭を下げた。


舞「気にしないでエレ君、魔法少女になるのを選んだのは私なんだし。」


エ「ありがとう舞ちゃん、それじゃ今から契約書を出すから。」


そういうとエレメントドラゴンは宝玉を出し、宝玉から映像が投影され

、更に宝玉からパソコンのキーボードとマウスが出てきた。


舞「えぇーーっ!!その宝玉、パソコンだったのぉー!!」


エ「パソコンとは少し違うかな、どちらかというとスマホに近いと

  思うよ。」


剛「そういえば、お前、スフィアフォン自作してたけどそれも自作か?」


エ「ああ、自作のほうが安くて性能が高いの作れるからな。」


剛「昔のは?」


エ「大学時代に欲しいっていう奴がいたから売ったよ。」


舞「宝玉って、自作パソコン作るノリで作れちゃうのーーっ!!」


剛「よく自作パソコンって単語知ってるな嬢ちゃん。」


舞が、投影されてる映像の契約書に打ち込んだ。


エ「へぇーここって、稲穂丘町っていうんだ。」


舞「うん、なんか昔、米の生産が盛んでそんな地名になったとか言ってたよ。

   今ではあまりその面影がなく程々、自然があって、程々、都市で、

  程々の活気のある港がある、微妙な地方都市だけどね。」


エ「地元愛のカケラもない説明ありがとう舞ちゃん。」


こうして、舞と剛雷の契約書の打ち込みは終了したが、パソコン画面みたいに

アイコンが並んでいて、その一つに合体というアイコンがあり気になった舞は、


舞「この合体ってアイコン何?、もしかしてこの宝玉、変形とかするのっ!!」


エ「はっ、そっ、それはクリックしちゃ…」


剛「黒坊っ、まさかっ!!」


エレメントドラゴンは止めようとしたが既に時遅し、舞はクリックしていた。


そして、映像が展開され、そこには雄の龍、三体が雌の龍一体を相手に

いろいろなプレイをしまくる非常にただれた内容のものだった。


そんな内容のものが大音量で流れ舞の部屋の空間が重い空気が充満する。


剛「…さ、さて、俺は情報提供者に会いに行かないと。」


部屋から逃げ出そうとする剛雷の肩をエレメントドラゴンが掴む


エ「待てっ、親友の俺をこの空間に置いてくのかっ!!」


剛「お前が、アイコンなんかにしてるのが悪いんだろっ俺を

  巻き込むなっ!!」


剛雷はエレメントドラゴンを振り払い、舞の部屋から離脱した。


エ「お前には失望したーーーっ!!」


そして、残されたエレメントドラゴンは重い空気に包まれる。


舞がゆっくりとエレメントドラゴンのほうを向く。


舞「大丈夫…エレ君も男の子なんだから…私、気にもとめてないから」


などと言いながら舞は、エレメントドラゴンをまるで汚物を見るかの

ような冷たい目で見る。


エ「舞ちゃん、見ないでっ、そんな汚らわしい物を見るような目で

  ボクをみないでぇぇぇーっ!!」


年頃の娘に、嫌われる父親の気持ちが判った気がしたエレメント

ドラゴンであった。



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