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第十六話:新たな力 前編

夜、八時、舞は自分の部屋でエレメントドラゴンと剛雷が見守る中、

モード・カオスに変化した状態で目を閉じ意識を集中させていた。


舞は闇の中に点滅する微量な色の粒を集めようとするが上手くいかず

分散してしまう。


舞「だめ、全然上手くいかない。」


エ「おかしいなー、モード・フレイムの時と同じ要領でいけるはず

  なんだけどなー。」


剛「無理に新たな属性神通力を使えるようにする必要もないんじゃ

  ないのか、混沌型と炎型を切り替えて使ってる現段階でもかなり強力だし。」


エ「いや、保険は多いに越したことはねぇ、それに今現在何が起きても

  おかしくない状況だ油断できねぇ。」


舞は腕を組んで自分なりに原因を思い浮かべ思いついた。


舞「そうだっ、あの時は生きるか死ぬかの極限状態だったからまた同じような

  ことが起きたら新しい力が使えるかも。」


エ「舞ちゃん、そんなギャンブルみたいな考えは駄目だよ、何事にも余裕を

  もって取り掛からないと、舞ちゃんってもしかして夏休みの宿題とか

  ギリギリで終わらせるタイプなんじゃない?」


舞「すごいっ!!、どうしてわかったの?」


エ(心)「あーこりゃ駄目だな、こういうタイプはギリギリな状況にらないと

     自分の真価を発揮できないことが多いんだよなー、どうも余裕を

     持っては無理そうだな。」


剛「まあ、心配するな黒坊、今は俺がいるんだ嬢ちゃんがやばそうな時は、

  俺がなんとかするからよ。」


エ「ああ、頼んだぞ剛雷、それと剛雷、人間の暗殺の件について何か判ったか?」


剛「詳しい情報はまったくだ、だが請け負った奴の情報は手に入った、だが

  吐かせるにしても厄介な相手でしかも今回の瘴気浄化を行うポイントの

  用心棒までやっていて避けては通れん。」


エ「おめぇが厄介っ言うなら相当なものだな、どんな奴なんだ?」


剛「魔機械型の魔族で、どんな相手だろうが一刀両断してしまうほどの鋭く重い

  斬撃を繰り出す切り裂き魔、雷斬、金次第でどんな殺しでも引き受ける

  殺し屋だ。」


エ「うーん、そこの浄化は後回しに…」


そうエレメントドラゴンが言おうとした時、舞が口を開いた。


舞「私、やるわ、どうせ後でやらないといけないならもう終わらせましょ。」


エ「舞ちゃん、聞いてた、相手かなりヤバイ奴なんだけど。」


舞「うん、でもエレ君が私を鍛えたんだからもう少し私の力を信じてくれて

  もいいと思うんだけど。」


エ「もちろん信じてるよ、ボクの自慢のパートナーだからね、ただもしもの

  ことを考えると心配なんだ。」


舞「ありがとねエレ君、でも私も試してみたいことがあるの。」


エ「試してみたいこと?」



夜、十一時、モード・カオスの舞とエレメントドラゴン、剛雷は、鳥取砂丘に

降り立った。


砂丘上空には、巨大な瘴気の渦が浮かんでいる。


エ「これは、またでかい渦だな。」


剛「ああ、大型の物資運びこむには申し分ないでかさだ、魔界の裏社会の連中が

  死守したいのも判る。」


舞「それで、今回はどういう作戦で行くの?」


エ「今回は、剛雷がいるから剛雷に舞ちゃんのサポートしてもらう感じかな、

  舞ちゃんは自分の戦いやすいようにやってくれて構わないよ。」


舞「今回の相手、かなり強いみたいだけどそんなので大丈夫なの?」


エ「今回の相手は近接戦闘に特化した魔族だから、距離をとりつつ遠距離から

  仕掛けていけば何とかなると思うけど。」


エ(心)「まあ、俺達の情報は、裏社会にすでに広がっているだろうから前もって

     全てにおいて策を立てる意味がなくなってきたからな、あとは相手の

     出方次第だな。

     今回、剛雷の情報で雷斬のみだと言っていたがおそらく剛雷が嗅ぎまわ

     っているのはもう知られてるだろう、おそらくあちらも用心棒を増やし

     てる可能性が高い、さてどうしかけてくるやら。」


エレメントドラゴンがそんなことを考えていた時、両腕が刃、足は逆関節で

油圧シリンダのような物が体の駆動部分に付いている風貌の雷斬がゆっくり

と自身に戦う意思のないことを知らせる光信号を発しながら近づいてきた。


舞や剛雷、エレメントドラゴンは臨戦態勢で雷斬と対面する。


雷斬「まさか、裏社会で名の知れた、剛雷拳、剛雷が神竜とつるむとは驚きだ。」


剛「お前こそ、話に聞くスタイルと違って話し合いとはどういうつもりだ?」


雷斬「なに、闇門を守ってた上級魔族が四体も倒されてんだ勝ち目の無い争いは

   控えようと思っただけさ。」


剛「それで、用件はなんだ?」


雷斬「なに、物の運び込みに一週間ほどかかるんでね一週間後ならこの闇門を

   浄化してもかまわない、勿論タダとは言わない。」


エ「ほう、賄賂を払うから見逃せと。」


雷斬「あなた方の給料+ボーナスなんかよりいい額を提示できると思うがね。」


エ「そのような提案に我々が乗るとでも?」


雷斬「神竜さん、あなたは無理かも知れないがそちらの少女はどうかな?」


雷斬が舞のほうを見る。


舞「私は確かに心の弱い人間かもしれないけどそんな提案に乗るほど馬鹿

  じゃないもん。」


雷斬「それは残念だ、ガー○ズコレ○ションを最前列で見れるチケットを

   用意したんだが…」


舞「そっ、そんなものっ、そんなものっ、うぅ、興味ないんだからっ馬鹿っ!!」


舞は号泣しながら誘惑に耐えたのだった。


エ「それに、今回は雷斬、てめぇ自身に用がある。」


雷斬「自分にですか。」


エ「ああ、おめぇ、の請け負ってるある人間の暗殺について吐いて貰おうか。」


雷斬「そういうことですか…話し合いで解決できると思ったが残念だ本当に

   残念だよ。」


雷斬がそう言った瞬間、闇門から高出力のプラズマ光線のようなものが放たれ

舞達のいる場所に直撃した。

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