表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
廻生のアリア  作者: jurabisu
第二章
60/107

第60話 7歳、後日 2

(...これ、生きてんのか...?)


俺は注意深く魔力を感じ取る。


すると、その"少女"からは膨大な魔力を感じた。


しかも、昔、爺さんが死んだ時に感じた魔力とは違う...


つまり、この身体はまだ生きている...?


...断定は出来ない。


だが、"生と死"の定義の仕方によっては"生きている"と言える状態なのだ。


植物状態みたいなものだろうか?


でも、そういう次元の話では無いような気がする。


多分この身体は、首を刎ても活動を続けられるだろう...


まさに、"生きる屍"だな。


「ん〜...」


だが、どうしたものか...


こんなもの持ち出す訳にはいかないけど、ここに残しておくのもなぁ...


もし、動き出したりしたらただのホラーだし...それで人を襲ったりしたら、街中パニックになるよな?


...


...念の為、殺しておくか。


たしか、魔力器官を破壊すれば、完全に活動を停止させれるはず...


魔力器官は心臓の反対側、体の中心からやや右の所にある。

だが、ただ刺せばいい訳ではない。


通常、魔力器官(コア)というのは触れることも見ることもできない。


だから、一般的には魔力器官の損傷による死亡なんてことは起きないのだ。


しかし、例外は存在する。


それは、"一定量以上の魔力による接触"だ


まぁ簡単に言えば、大量の魔力をぶつければ触れるし見れるってことだ。


シャッ...


リーゼルは磔にされた少女の体から、ナイフを一本抜きとる。


「スゥゥゥ...」


俺は深く呼吸し、そのナイフの刃の先端に意識を集中させる。


すると、ナイフの刃が鈍い赤に変色し、渦巻くような模様が浮かび上がった。


...シャッッ!!


リーゼルはナイフを少女の右胸部へ鋭く突き立てる。


チャッ...


少女の胸にナイフが突き刺さる。


傷からは血が流れ出ていた。




...ドクッ...!




「!?」


その瞬間、少女の身体がうねり、風船のように膨張する。


(...おい、嘘だろ...!?)


リーゼルは咄嗟にナイフを離し、廊下を引き返す。


だが、時すでに遅し。



ドバァァァ...!!!



限界まで膨張した身体は裂け、中から肉の塊が濁流のように押し寄せる。


その肉塊はリーゼルをも飲み込み、地下全体を満たす。


「...うグッ...」

(息が...)


マズい...意識が...


誰か...助け...


て...






《...開け、"禁書庫"...》






「ん...あぁ...」


(...声...?)


誰か、居るのか...?


なら助けてくれ...


"ここ"に居ると気分が悪い...


「...」


《...安心して。私は、君を見捨てない》


サッ...


"扉"から手が伸び、リーゼルの頬に触れる。


すると、リーゼルの体が"扉"と共に瞬く間に消えた。




...リーゼルが消えたその空間には、


まるで永遠のように、"聖堂"が続いていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ