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廻生のアリア  作者: jurabisu
第一章
35/107

第35話 6歳、魔女との邂逅 2

タッタッタッ...


キラッ


(...眩し)


急に強い光に照らされ、俺は思わず目を閉じる。


タッタッ...タ


「...ッ、これは...」


次に目を開けた時、俺はとても驚いた。

なにせ、今まで俺が歩いてきた廊下。

その壁が全て...


「本棚...」


前も後ろも、右も左も。

全てが本棚。


上を向いても天井は見えず、遥か天まで伸びる本棚が見える。

床は全てガラス張りで、その向こうには本が敷き詰められていた。


いくつにも分岐した"廊下"は、先が見えないほど永遠に続いているように思える。


一体、いつから俺が"ここ"に居たのかは分からない。

だが一つ言えることがある。

それは、"自力ではもう戻れない"ということだ。


(...どうする?俺...)


ここは明らかに異質だ。

この先に一体何があるのかはもう予測できない。

それだけ、ここでは何が起きてもおかしくはないというのを肌で感じる。


本当はここで引き返した方が身のためなのだろう。


さっきまでは引き返せたかもしれない。

だが、もう引き返す道はない。

引き返す必要もない。


ついさっき、"進む"と決めたばかりだからな。


...タッ!


俺はそれまで止めていた足を動かし、"図書館"を先へと進む。




...タッタッタッ


(...それにしても)


ここは、なんて奇妙な場所なんだ...


こんな物理法則を無視した構造...

地球じゃ、まず有り得ない。


本が宙に浮き、本棚がひとりでに動く。

ほぼ全ての建造物に接点がなく、それぞれが宙に浮いているようだった。


それと、この空間に無数に存在している本。

さっき一冊手に取ってみたのだが...


驚くべきことに、個人情報が綴られていた。


その人の略名や真名の他、身長や体重、好みや思考回路まで、ありとあらゆる情報が載っていた。


その人物が存在する(した)人かは分からない。

だが、どちらにしても普通ではない。


もしかしたら、この空間は機密情報を保管しているのかめしれない。


...ん?まてよ...

もしそうだとしたら、俺、口封じに殺されるんじゃ...


...今は考えないでおこう。




ゴゴゴ...


「うおっ!?」


あれから少し経ち...

突然、地面が揺れた。


あまりの揺れにリーゼルは体勢を崩し、床に手をつける。


ガタガタ....


そんな音を立てながら、周囲の"壁"や"床"が一列に並んでいく。


...ガタン!


(...進めってことか...?)


...タッ


リーゼルは立ち上がり、また歩き出す。


(ついに家主とのご対面か...)


会ったらまず、謝罪だろうか?

勝手に上がったのは悪いことだしな...


でも、俺が扉を開けた訳ではない。

ちゃんとノックしたし、大丈夫だよな...?


まてよ?

もし、その点について何も言われなくても、なぜ扉を叩いたのか問われるのでは?

その場合、"好奇心"と答えて納得するのだろうか?


...もし問われたら、"知らない家があったから挨拶しに来た"的なことを答えるとしよう。



タッタッ...タ


(もう着いたのか...)


色々と考えているうちに、リーゼルは道の先に着く。

着いたのは高い本棚に囲まれた円形の広間。

その中央には人影が見える。


「...ふぅ」


...タッタッ


リーゼルは大きく深呼吸し、広間の中央へと歩みを進める。


...タッ


「...あの」


"その人"まで、あと約3m。

リーゼルは歩みを止め、その人に話しかける。


サッ


その人はそれまで読んでいた本から視線をはずし、リーゼルを見る。

そして、優しく微笑んだ。


(...ッ!?)


広間の中央に居たのは少女だった。

床につくほどの綺麗な長い髪に、まだあどけなさが残る童顔。

まさに美少女と言えるだろう。


普通、こんな娘に微笑みかけられたらドキッとするだろう。

昔の俺だってそうなったはずだ。


だが、今、俺はゾワッとした。


まるで冷たい風が一瞬で吹き抜けるような...

とにかく、俺は恐怖していた。


「...待ってたよ。リーゼル君」

「っ!?...」


(なんで俺の名前を...)


それに、この異様な気配...


「そんなに恐れなくてもいいんだよ?」

「...一つ、いいですか?」

「なに?」

「...貴女は"人"ですか?」

「?...なんのこと?」

「貴女からは..."化け物"と同じ気配がします...」

「...君、分かるの?」

「...」

「...面白い」


...これが"図書館の主"との出会いだった。

投稿ペースが遅くて申し訳ないです...


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