労働者の地位向上
一度やってみたかったシチュエーションです。
3月7日クルメシティの残党は総反撃を繰り広げ、サクラギルド側の労働者を襲ったのであるのだ。
村は火の海になり、村民は捕らえられ、兵士として狩りだされ、5万人を超えたがクルメシティの残党は食料を失い、コダイラシティに拠点を移して、抵抗を続けているが陥落は時間の問題だ・・・。
サクラギルドに忠誠を誓った労働者達は、積極的にみかじめ料と冒険者の給料を支払っているしな。
「で?ホサインさん。コダイラシティに逃げ延びたクルメシティの残党はどうするんだ?」と聞く。
グラック連合が何時介入してアルフェリア共和国を攻略するか分からないので急がないといけない。
「そんなもん俺が知るか。労働者には1万円の日当でイルカ狩りでもさせておけ。分かったよな?」
「良いんですか?フランスの動物愛護団体も結構五月蠅いですよ。飢えても良いから動物を守ろう」
ゼメグント財閥のシャルロット・コルデーも大笑いするが、一応武器は6発式けん銃1丁だけだし。
「これでイルカを倒せと?それこそ動物愛護団体が残虐だと言うんじゃないか?イルカが銃で死ぬのか?誰か銛を持ってこい。ナルデンに命じて銛でイルカを倒して塩漬けにして倉庫に積み上げるぞ」
「良いんですか?動物愛護団体に悪の組織と認定されたら、全世界を敵に回しますよ?ミダスさん」
それは俺も考えたが、そんな事言って今飢え死にしたら俺達は困るからなあと思うので強行するし。
「いざとなったらホサインさんの首アメリカに差し出して命乞いすれば良い。心配するなと伝えよ」
それで言い逃れられるなら何の苦労もしないのだが、食料は減ると困るので渋々納得する部下達だ。
「さて。俺はテレサに会ってA港町のみかじめ料を分けてもらいに行くか?金は幾らでも欲しいし」
そしてテレサを呼びつけると、500名の部下を引き連れたテレサがやってきて挨拶をしたのだが。
「相変わらずだね。これは貢物の5億円。これで足りなければ幾らでも用意するけど必要なさそう」
「ああ。必要はない。だが俺はお金が欲しいんだ。軍資金がなければ強大なアメリカやヨーロッパや中東アフリカ、アジア、グラック連合には勝てん。お前だけは俺の野心を理解してくれるだろう?」
「暴X団に支配される日本も哀れなものだが、渡世人として気持ちは分かる。協力はしよう。でも」
テレサはため息をつくとミダスシティのサクラギルド本部の会議室で考えをまとめていたのだがな。
「私の部下が危険にさらされるような協力は出来ないぞ。もしそうなら私は敵に寝返るからな・・」
ホサイン1世は、テレサを連れて本部の地下深くにある隠し宝物庫にテレサを案内したのだが・・。
「こっこれは?全部サクラギルドのみかじめ料なのか?何億円あるのだ?信じられん数だ。1.2.3どう見ても5兆円はある。何時のまにこんなに蓄えた?てかこれだけあったら直ぐに革命が・・」
テレサは札束の魔力で気を失いかけたが、それでも気を取り直してホサイン1世に尋ねる事にする。
「この金は革命の為に長年爪に火をともして俺が蓄えたものだ。俺はこれを偽勇者一味に託そうかと思うのだがお前の意見はどうだ?俺人望がないから日本の王は無理だろうと思う」と言うホサイン。
「偽勇者?ミダスにこの金を託すつもりか?ならエミリーさんの方が良いと思うんだがな。どうだ」
「だな。でもあいつはエミリー財閥の総帥だし妹は鉄器軍の将軍。ミダス位しか俺の金を託せぬし」
テレサは困ったが、こうなったら遠慮は無用だし言いたい事を言ってから帰るとしようと思ったが。
「ホサイン。気持ちは分かるんだ。お前が日本の王になりたいのは知ってるし、エミリーやロザリーやミダスが真剣に日本の未来を憂いて、日夜金儲けに励んでいる事も。だがお前は良いのか・・?」
日本の王になりたかったんだろうと聞きたかったが、ホサインはゆっくり首を振って黙らせるのだ。
「俺達の時代は終わったんだ。俺達は偽勇者様が日本を救うのを陰ながら助ける事しかできないぞ」
あの偽勇者様は余り金の使い方は得意ではなさそうなので、俺が責任もって軍資金を調達しないと。
「おい。ミダスには言うなよ。あいつは単純だから革命の時は俺を大臣にするつもりでいるからな」
まあ身を引く覚悟は出来ても向こうで使ってくれる気があるなら、大臣として国政を牛耳りたいし。
その時ガタンと言う音と共に脱兎のごとく逃げ去る男の影がホサインとテレサを捕らえたのだ・・。
「拙いのではないか?ラノベとかなら見たのはミダスかロザリー辺りだと思うがどう思う?ホサイ」
ホサインは聞いていないのか青ざめて放心状態だが、テレサが蹴ると正気を取り戻したのだ・・・。
「落ち着け。見られたってどうと言う事はない。奪われなければ誰にばれても問題ない筈だろうが」
「そうだった。だが誰に見られたんだろうな?エレネイ市国連合の手先か?死の大天使軍か?アメリカかアルフェリア共和国か?グラック連合か?心当たりが多過ぎるぜ。テレサどうしようかねぇ?」
自分で考えろと言いたいが、一応元夫なので部下に命じてホサイン1世を貶める悪党の噂を広める。
こうしておけば大金を隠し持ってる噂は1部にしか広まらない筈だが、隠し場所変えた方が良いな。
「隠し場所を変えるだと?そんな事をする位なら1部放出してしまおう。5千億も出せばな・・・」
それで使い切っちゃいましたと言い逃れするつもりなら、語るに落ちた計略だが他に思いつかんし。
3月8日朝、労働者達は定額給付金1人2万円を受け取り、浮かれ騒いでいたがその隙に財宝が運び出されて山林に袋に詰められた状態で埋められるのだが、気付く者はいなかったのは幸いであるが。
「ホサインさん。鉄器兵の訓練終わりました。朝食にいたしましょう。どこに出かけていたんで?」
ロザリーがホサインの耳元にそっと口を当てて「黙っていますから」と言ったのには驚いたのだが。
「そうか。よろしく頼む」と認めてしまったホサイン1世は、多分ミダスと後をつけて来たのかと。
「ミダスも知ってるのか?」とロザリーに聞くホサイン1世だがロザリーは頷いたのでショックだ。
「どこまで聞いたんだ?」と聞くホサインに、ロザリーは「最初からです」とにこやかにほほ笑む。
「志感謝いたします。国民達が、知ったら大喜びしそうですけど、今はまだその時ではありません」
「うむ。俺としては隠しておくつもりもなかったんだが、金は蓄えていた方が良いに決まってるぞ」
「分かっています。私はミダスさんから聞いたんですよ。余程嬉しかったんでしょうね。それでは」
そうして鉄器兵の食事のパンを部下と袋に詰めて持ち去ると、和気あいあいと朝食を食べ始めたし。
労働者達は何となくサクラギルドの金満ぶりには気付いたようで活気に溢れていたが、辛い労働にも耐え食料のイナゴをつくだ煮屋に売り、金を蓄えているのだが、つくだ煮でザリガニを釣るのだが。
「釣れた釣れた。ザリガニは1匹700円もするからな。ロザリーさんが喜んで買ってくれるんだ」
「高級フランス料理の食材らしくて。俺達には何の事か良く分からんが高く売れるなら文句はない」
「あのう。密漁業者の皆さん。漁業権は真戸部水軍の占有なので、漁をするなら代金をお願いする」
「分かった幾らだ?」と聞くが真戸部水軍の答えは1日千円であったので素早く計算をしたのだが。
「千円支払ってザリガニを二匹釣れば400円の儲けか?実入りは良いな」と思ったので交渉成立。
「では頑張ってください。資源の保護の為に余り欲張らないでくださいよ。日本ザリガニは貴重だ」
「心配ないぜ。俺達は金になるアメリカザリガニしか捕らないよ。ブラックバスもブルーギルもだ」
早速釣り糸を垂らしてザリガニを誘うと、ブラックバスとブルーギルが釣れに釣れるので大儲けだ。
後で売り払ったら、1日で1人5万円儲かったので、一週間分漁業代を先払いして様子見なのだが。
「イナゴを狩り尽くせ~。イナゴの佃煮は食料だ。売れば儲かるのだから捕らない意味がないぞう」
グサと言う言葉と共に密漁者の1人が槍に刺されて倒されたのだが密漁者は恐怖の表情を浮かべる。
「俺達は偽勇者ミダス一味だ。食料とお前らの命は貰っていく。恨むならこの俺達を恨めよ・・?」
密漁者達はミダスの顔と声は知っていたが、恐怖と混乱でこの男達をミダス一味と勘違いしたのだ。
「ミダスさん助けてくれ。俺達友達だろ?何を血迷ったか知らないが正気に戻れ。ロザリーさんが」
「ロザリー?エミリー財閥が・・・」と言いかけた時慌てて我に返り言葉を言いなおしたのだ・・。
俺がミダスならロザリーは配下だから面識がない事がばれれば偽物だと気付かれてしまうじゃない。
「助けてくれ~。お前がミダスなら妹の事も知ってるんだぞ。お前に惚れているの知ってるだろ?」
「刎頸の友たるお前に首をはねられるのは構わんが、妹を泣かしたら1族絶えるまで化けて出るぞ」
「妹か。あいつは俺の好みじゃ無いなぁ」と言い他の密漁者達を殺しながら、男が逃げるのを待つ。
「せいぜい俺の恐ろしさをサクラギルドの面々に教えてやるんだな?命が惜しければ100億持ってこいとホサイン1世に伝えろ。3月10日までに用意しなければ街を焼き住民は皆殺しだ。良いな」
「伝えます。伝えますから殺さないでください。お願いします。死にたくないよ」と言い逃げ出す。
「さあ次の獲物だ。偽勇者の評判を徹底的に貶めないといけないからな」こうして偽偽勇者による大量殺人事件は幕を開け、3月9日朝までに280人が犠牲になる日本史最大の殺人事件になったし。
「おのれ~。ミダスがあんな卑劣漢だとは思わなかった。ロベルド市に訴え出ようじゃないか・・」
「あの血も涙もない極悪人に正義の鉄槌を。どうせホサイン1世は、あいつをかばうんだろうから。
こうして偽勇者被害者の会が結成され、ミダスの立場は悪くなるのだが本人は気付いていなかった。
偽勇者の苦難の予定です。




