第97話 フェアリー第40階層 天空の部屋 その5
勇気は肩に弓を収める。迫りくるインプを弓で狙っていたが、威嚇と見破られてしまった。弓で射貫くのは簡単だが、その後に待っているのは圧倒的な数の暴力。
インプ達が襲ってこないのは、守れと言われた『サモンインプ』が倒れた、ならばわざわざ火中の栗を誰も拾おとしないから。誰かの先鞭を待っているからだ。
俺達は、東の凹みに追いやれている。平面だと反撃の手数が多くなる、凹みに追いやれば反撃は、1人か2人。被害を少なく出来ると 俺達を追い立てる。
じりじりと外壁が近づいて来る。もう、後ろに凹みが見えてるはず。
目の前のインプが騒がしくなる。1匹のインプ(槍を持っていないので、生き残りのインプだろう。)が、インプの群れをかき分けて出てくると、両手を頭上に上げ左右にふる。1匹のインプが訳も言わず集団を止めようとしても、誰も従わない。ただ邪魔なだけである、槍で後方へと下げれる。
凹みに近づくと、インプ達にざわつくが・・何かあると・・俺達も後ろを振り向く。凹みが変わっていた、急ごしらえの格子で出来た牢に変わっている。入口の鍵もいい加減な物で 針金で縛っただけ。
俺達は、鍵を開け牢に入っていく。入口は狭く、1~2匹しか入ってこれない。これでしばらくは、持つだろう。
牢に入ると、1人の精霊(天井に飛んでいるのが妖精だろう。身長30cm程で試験官と同じ容姿をしている。ここに居るのは、身長12cm位絵本から出てきたような土の精霊?髭が無いのがクィーンゲームだからか。)が横たわっていた。痣と傷だらけの姿は、痛々しく見ている事も出来ない。お姉ちゃんは、回復薬を飲ませるが・・人間用と精霊のとは違うのだろう・・。
俺達が精霊の世話を始めると・・天井が騒がしくなっていく。インプ達も廻りの異変に気付き密集隊形を組み始める。
インプの動きに合わせる様に、妖精達が降下を始める。160羽程の妖精が牢の前に舞い降りる。




