第96話 フェアリー第40階層 天空の部屋 その4
『全部で120匹、それ以上なら負ける。』勇気の目算・・『サモンインプ』に向けられた矢は、インプ達の自爆により阻止されている。増え続けるインプ。
『そうですね、合ってます。』幾日振りかで自我が話しかけてきた。どうも、こちらが不利と判断したのか、分からない様に介入するようだ。つながっているお姉ちゃんへこの数字は伝えられる。
『今、何匹だ?』お姉ちゃん。
『90匹前後。』自我が答える。しかし、見る見るうちにインプの数は増えていく。
『おれが道を作る。』お姉ちゃん。
『分かった。』自我が双子の思考を直結させる。
お姉ちゃんは、槍を構えると先に『空気』を圧縮する。通常、槍を差し込み『真空』にして内臓を引きちぎるスキル。逆の効果を槍先に与え、投げだした先で発動させる。しかも、3秒は隙間を開けたいのだ。
勇気が弓を引き絞ると、お姉ちゃんの槍が飛ぶ。槍は、『サモンインプ』に届かない。しかしインプ達には、危険と感じ回避する。それに加えてインプの群れを通過する前、圧縮された空気が爆発する。大きく隙間が出来た。
最初の1秒で矢の針路を見極め射る。インプを取り過ぎる2秒・・長く感じる。
勇気の『ダブルアロー』は、魔法陣を通過、2匹の『サモンインプ』の喉に刺さる。喉を押さえ苦しみだす2匹の『サモンインプ』。魔法陣の中心では、最後のインプが召喚されている。
『今、何匹?』
『120匹丁度。』
勇気の矢の残りは、100本。火属性の矢とうりちゃんが回収してくれる矢は、20本が限度。最初の勝負が始まる。
数で勝るインプ達は、俺達目掛けて降下する。あまり近づくと俺達にやられると空中で距離を取り、4~5匹で1人を攻撃してくる。お互いに致命傷になるような事はないが、俺達はジリジリと後退させられる。後ろに外周の壁が迫ってくる。




