第90話 フェアリー第38階層 火の管理者とフレイムエレメンタルその5
見境なく火を食べてくれたお陰で、俺の火事も消えていた。勇気と川を目指す、そこでお姉ちゃんが秘密兵器を準備しているはず。
森を抜けると火の妖精は、上空からお姉ちゃんを見ているようだ。『何か不気味な物がある。』そう感じ取った様子で 警戒しながら上空を旋回している。
川中では、お姉ちゃんが腕程もある筒から棒を引いている最中だ。水面がかなり下がっている。しばらくすると干上がってしまうだろう。
お姉ちゃんと合流するとリーダーが筒を小脇に担ぐ、勇気も筒(大きな竹・・先端に節が有、矢尻で開けただろう穴が開いている。)を抱える。お姉ちゃんは、筒の中から出ている棒を握っている。
上空で様子を見ていた火の妖精が 意を決したのかこちら目掛けて急降下。リーダーが筒の先を向ける、お姉ちゃんが棒を差し込む。・・・・。
色が黄色に変わる。方向を変えて森に向かって行く。もうこの方法は使えないだろう。
「あぁ、成功すると思ったのだが。」少し残念そうなリーダー。今までよりは、まともな作戦だと認めよう。
『なに?』リーダーが耳打ちして来る。別の作戦だと言う・・・。
俺とお姉ちゃんは、小型の水鉄砲を取り出す。近づいて来ると水を掛ける。子供の水遊び場となった川、それもこちらが段々不利になってくる。川が干上がってきたのだ。水たまりで補給しながら勇気のいる場所に移動する。追いかけて来る火の妖精。
お姉ちゃん達が向かってくる。私は、森に向かって移動する。私の方が脅威と感じたのだろうか?それとも森に向かった方が都合が良いと私の後を追うのだろうか?
私と火の妖精は、森の中に入っていった。




