第84話 フェアリー第36階層 木の管理者とウインドエレメンタルその2
俺が町から戻ると双子は、怒っている。訳が分からないから、二人同時に話さない!
「フムフム。俺がこいつを見張っているように言ったから、見ていたら木に林檎がなっていたんだな。で?・・林檎と弓の話を思い出して、細い矢で試してみた。・・見事に命中したのか。勇気、流石だね・・いや?違う?・・そいつはジタバタしていた。そうだろうね、で?・・そいつの動きが無くなると、前後を三日月で切り落とした。その上、刺さった矢を抜くと、プッと吹き飛ばして、そこにまだその場にフラフラしている。それで、馬鹿にされたようだと怒っているのか。」ま、子供だね。
町で作ってきた矢を、勇気に見せる。お姉ちゃんの三角錐槍を参考に矢を作ってみた。普通の矢よりかなり重いが、射れない重さではないという。
勇気は、一番大きい弓を引き絞る。あいつは、吞気に林檎の樹の前を飛んでいる。先ほど体を射貫かれたとはとても思えない。
『ビュー。』勇気の矢は、一直線に風球を捕らえると林檎の樹に突き刺さる。三又の矢尻を支えるように作った矢は、しっかりと食い込んでいる。風球は、逃げようもがくが檻の中。
三日月が幾度も矢を襲うが、矢を切り落としただけ。鉄で出来た三又の矢先は、ビクともしない。
「どうよ?」と俺は、試験官を見る。『そんなはずは?』みたいな顔になっている。
実際、そんなはずでは無かった。プルッ・・スライム?になったように柔らかくなった球は、崩れて槍の隙間から崩れ落ちてくる。完全に抜け落ちると 空中で球になり何事もなかったように 漂っている。やはりなんか腹が立つ!
「バッカ、それなんだい?」
「これは、景品?武器屋の親父が、矢を何に使うか聞いてくるので答えたら、これをくれた。」




