第83話 フェアリー第36階層 木の管理者とウインドエレメンタルその1
森に入ると試験官は、話始める。
「ここは、『木の管理者』様の領域、そしてテストは、風の精霊が行います。本来、風は大気の一現象で見えるものではありません。それで、これ(ハ〇ーポッ〇ーのス〇ッチと同じ大きさで同じ動きをする。)に妖精を同化させます。」
「これって、羽(ス〇ッチにはあった)がないの?」
「必要ですか?」
「はい。」勇気はニッコリする。風球は、仮想翼で優雅に森の奥に飛んでいった。
森の中ほどで、風球を見つけた。勇気は、立ち止まると剣を上段に構え、気配を消す。
お姉ちゃんは、剣を振る。DEXの低い攻撃は、空を切るだけだが風球は、攻撃を受けていると反撃を始める。風球から出た、白い三日月がお姉ちゃんを斬る。カミソリで切った様な傷が出来、HPが減る。
「もう嫌!これ以上顔に傷が着いたらお嫁にいけない。代わって。」アバターが傷ついても・・てか、子供が・・いや、これを言ったら危ない!
俺は、お姉ちゃんの代わりに攻撃を続ける。俺もDEXが無い、いやお姉ちゃんは、勇気の補正を受けているのでソコソコ当たるが、俺には当たらない自信がある。ただ、俺には運がある。そんな事はおくびにも出さずに、俺は攻撃を続ける、勇気の傍へと。風球は幾度か攻撃を受けると、剣のリーチを見切り半歩後退して白い三日月で反撃する。俺の強運は、クリティカルヒットを受ける事も無く、受け流しもする。お姉ちゃん程ダメージを受けない。HPを減らしながら風球を追い詰めていく。
勇気の間合いは知っている。風球との間合いを調整しつつ勇気に近づく。
間合いに入った風球を、斬る。邪念を持たず静かに振り下ろされる剣は、風球の中心を斬る。
「やった。」その瞬間「えっ?」に変わる。
勇気の剣は、風球を切る。絹ごし豆腐を切った後、切口が綺麗に付き、切っていない様に見える。そんな様に見えた。風球を切り抜けた剣の後が、綺麗に元に戻る。羽を羽ばたかせると 軽やかに森の奥に消えて行った。




