第36話 対オーク ペナルティ戦その8
「勇気、逃げろ!」ドアから飛び込むと、勇気に向かっていたオークに体当り。反動を利用して、クリスタルを回って来た2頭の先頭に足蹴り、反動で後ろに戻るが、勇気の体を壁代わりに・・素早く短剣を腰にため 次のオークに体当り。
「ちっ。かすったか。」後ろをチラッと見る。棒立ちのゴブミ、体当りされてよろけている勇気。
「勇気、逃げろ!」お姉ちゃんの声が聞こえる。勇気の思考は、パニックを起こしていた。クリスタルが起動した途端、オーク達が動き出した。ゴブミは、呆然と立っているだけ、もう駄目だと思ったら、脳は思考する事を止めた。そこにお姉ちゃんの声が聞こえた。あぁ、夢かな・・ぼんやり思っていると、背中に強い衝撃。意識が戻る・・姉が戦っている。意識が戻ると、周囲を瞬時に見渡す。前方に倒れているオーク。姉の方向には、よろけているオークと姉と格闘しているオーク。ゴブミは、動いていない。
腹を傷つけられたオークは、掴みかかって来た。上からお姉ちゃんを押さえようとする。オークの腹をかすった短剣を顔の上に持っていきながら、体を屈伸 隙間を作るとそのまま体を伸ばす。覆いかぶさ来たオークは、自重も加算される。あごから脳に掛けて・・短剣が突き刺さる。抜けない短剣から手を離すと ドアに走る。後ろから勇気が付いてくる。足音からもう大丈夫と・・・。
感触から3頭目のオークは、死んだはず。ついてくる足音も2頭だけ。路地に入った双子は、さらに狭い通路に入る。双子には少し余裕があるが、太ったオークには狭い様だ。暫らく距離を稼ぐと・・双子は立ち止まる。勇気は、片足を床につけながら弓を取り出し矢を射る。先頭を射貫くと勇気の肩を台にお姉ちゃんがジャンプ。そのまま剣を振り下ろす。狭い通路、逃げる事も出来ず先頭が倒される。と、お姉ちゃんもオークに被さるように倒れる。背中を弓矢が音を立てて・・オークの頭に命中。後ろによろける所を お姉ちゃんがとどめをさす。
双子が部屋に戻ると・・ゴブミの姿が消えていた。床に落ちている短剣を回収するお姉ちゃん。勇気は、ゴブミと同じ動作をクリスタルに試す。
「確か・・システムアクセス」
「ID確認しました。」脳に直接響く声。「希望のアイテムは、どれですか?」
「アイテム?」
「希望のアイテムを差し上げます。条件は、現LV以下で使用出来るアイテムのみです。」
「・・・あっ、そうだ。ここに来た時、ミニマップが使えた。でも今は使えない。マップが欲しい。」
「了解しました。視界にシステムマップを展開します。なお、次回作動まで30日。」
クリスタルは、回転を止め元の位置に戻る。
勇気の視界・・右上にスマホで見ていたミニマップが現れた。




