第17話 宝箱
キィー・・油の切れた丁番は、乾いた音を立ててドアを開ける。中の様子が変わっているのが分かるのか豚は、怪訝そうに辺りを見渡す。chain・・ブヒィ・・急に動かない体、後ろを見ると床から生えた鎖が、背中を押さえ反対の床の中に・・その背中に重みを感じる、と同時に首筋に何か刺さる感触・・次第に意識が消えていく。
俺たちが部屋に入って何度目だろう、巡回の豚が入って来た。次第に連携が上手くなってくる俺達。
まだ、勇気もお姉ちゃんも意識を取り戻さない。直ぐにポーションを飲ませたので、アバターの傷は治っていた。しかし、双子はそのまま眠ったままだった。
魔物が倒れ復活する時、定点で行われる。しかも、部屋の場合、床に積もった埃の後で どこで生まれどこに移動するのかハッキリと分かる。そこで、俺達は、宝箱をその復活する場所に置き直した。豚は、この部屋で復活出来なくなった。ちなみに、まだ宝箱は、開けていない。ゴブミが開けるなと言う。何故だ?
俺達のアバターは、睡眠もいらないし食事も必要ない。しかし、生身の俺達は番う。腹も減った気がするし、疲れたら睡眠もとりたい。そこんとこ・・ゴブミには分からないようだ。そんな、寝ているような双子が目覚めたのは、さっき。3日目の事・・いつもの様に巡回の豚を片付けると、お姉ちゃんが「うるさい。」勇気が「おはよう、お姉ちゃん。」と、起きだして来た。良かった良かった。
二人とも至極元気になった。これなら心配いらないだろう。早速、宝箱を開ける事にする。ゴブミ曰く、「豚が管理している宝箱だから罠は無いと思う。一応、全員避難。勇気が脇から開ける。」急に偉くなった。
宝箱には、蓋の左右に大きな羽状の物?が付いている。これに鼻を掛けて開けているのだろう。勇気が恐る恐る蓋を開ける。時に何も起きない・・やはり罠は無いようだ。勇気が手を入れてカプセルを取り出す。軽く上に放り投げる。・・キィーン・・薄い金属特融の音がする。出てきたのは、短剣・・みんな又かと言う顔をする。しかし、拾った勇気の顔が赤くなる。何かに興奮しているようだ。何だろうと見ると、短剣を凝視してる。
勇気から短剣を受けとると、理由がわかった。補正付き短剣DEX+2 初めてのレアアイテム、ゲットしました。短剣を見つめる勇気とお姉ちゃんの視線が熱い。




