表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/146

49話

何もない白い空間に、気が付くと立っていた。

・・・・・・さっき横になったと思ったんだけど?

もしかして、また死んだ?


「いやいや、死んでへんよ」

出た・・・・・・。

「出たて、ワシは幽霊かなんかか?」

似たようなもんじゃん。

「似てへんわい! もっと神聖な気が漂ってるやろ?」

そうか?

・・・・・・そうか?

「おい、確かめた後に疑問形って・・・・・・流石に傷つくわぁ~!」


後ろを向いて座り込み、足元にのの字を書いて居る。

・・・・・・流石に哀愁が漂ってきた。

幽霊扱いは可哀想だったかな?

チラチラこっちを伺っている。

この場合はスルーが正解だな。

「いやいやいや、正解ちゃうし、もっと敬意を示してくれてもいいんやない?」

はいはい、神様神様。

で?

「でって? なに?」

いや、俺のセリフ。

何しに来たの?

「もう、せっかちさんやね。もっと、おしゃべりしてくれてもいいんやない?」

もう、十分だろ。

「久しぶりの登場なのに・・・・・・」


立ち上がった神様は、手を掲げ

「はい、では改めてお告げをします。」

と言ってきた。


珍しく、スッと話を戻したな。

「なんやぁ~? 実はもっと話したいとか?」

そうじゃないんで、先に行ってください。

「もぉ~、本当は会えて嬉しいくせにィ~」

あ、本当にそう言うの良いんで、何でまた出てきたのか、話して貰えますか?

「キミ、急に敬語とかやめてくれる?」

はい、分かりましたんで、話を進めて下さい。

「あの・・・・・・」

はい、敬語やめますんで話を進めてください。


「・・・・・・イケズやなぁ~、まぁええわ、あの魔族の子なんやけど」

やっぱり、その件か。

「ちょっと、連れて行ってくれた方が、後々都合が良いねんけど。」

どんな都合だよ。

「まだそれは言えへんねんけど・・・・・・」

危険じゃないの?

「危険か危険じゃないかで言うと・・・・・・なんやけど」

は? 聞こえないけど?

「危・・・・・・かな?」

おい! はぐらかすなよ?

「はぁ~、分かりました!! ぶっちゃけ、危険です。」

危険なのに何で連れて行かなくちゃいけないんだよ!


「あぁ~、危険なんやけど大事って言うか、連れて行かない方が危ない? って言うか」

はっきりしないな。

「言われへんから、困っとるんやンけ!」

おっと、逆ギレですか?

「お願い! 連れて行ってやって!」

拝むなよ・・・・・・。


・・・・・・連れて行って、仲間とか家族に危険はないんだな?

「あぁ、直接的には・・・・・・・」

ん? 小声で何か言ったな?

「いってへん、いってへん」

怪しいな?

「怪しくない、あやしくない!」

本当か?

「本当、本当!」

・・・・・・ジー。


「ホンマやって!」

なんか、連れて行きたくなくなったんだけど。

「神託やから、連れて行って?」

・・・・・・はぁ、わかったよ。

「じゃぁ、頼むなぁ~」

軽いなぁ~



「アドルフ! そろそろ起きてくれ。」

「・・・・・・ああ」

「? どうした? 機嫌悪そうだな?」

「いや、大丈夫・・・・・・」

ラインハルトに先ほどのお告げ? の話をする。


「・・・・・・選択肢無いのは釈然としないな。」

「ああ、踊らされてるようで気分良くないだろ?」

「そうだな。」

出発の準備をしながら、他のメンバーにも魔族の子供を連れて行くことを伝える。

一応神託があったことも説明したが、クラウディアは納得できていないようだ。

・・・・・・俺も納得はしていないが。


魔族の子供に、連れて行くことを伝える。

飛び上がりながら、喜ぶ姿は人族の子供のようだ。

・・・・・・まぁ、一回同情してしまった手前連れて行くつもりでは居たけど、神様がわざわざ出てくる必要は感じない。

「それで、名前はなんて言うんだ?」

「はい! エルって言うッス」

「じゃぁ、宜しくエル。」

「はい! よろしくッス」


「アドルフ、角どうしようか?」

「あ、・・・・・・どうしようか?」

魔族であることは角を見れば一目瞭然だ。

これじゃ、今後街に入ることが出来ない。

「こうすればどうでしょう?」

クラウディアがエルの頭に端切れを掛ける。

・・・・・・安易な気もするけど、今はこれしかないか。


それから立ち寄った街では、特にエルに注目が集まるようなこともなく、比較的順調に旅の工程を消化していく。

幾度かエルも狩りに参加してもらったが自己申告があったように、戦闘に関してはからっきしだった。

行動を観察してはいたが、怪しい行動もないように見える。

カチヤは変わらず警戒しているようだが、次第に警戒を弱めてきている。


徐々に動きは良くなってきているような気もするが、俺たちに比べると数段劣っているようだ。

まぁ、これなら逆に、後ろから斬られる心配もなくて安心して戦闘に集中できるけど。


ただ、不安がないわけでもない。

魔族であるエルの前で魔法を使っても、以前の魔族と違い嫌悪感を出してこない。

まぁ、敵対心を出されるよりはいいんだろうけど・・・・・・。

「驚いたッスけど、一緒にいる分には心強いッスから。」

と、本人も言っていたのでそう言う考え方もあるのか?

と一応は納得してみた。


俺たちのエルに対する警戒心がほぼなくなったころに、トムーギの迷宮に一番近い町に到着した。

ここで、最後の準備をして迷宮に突入することになる。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ