17話
夢に神が現れた翌日。
急遽王城に呼び出された。
何となくだが嫌な予感がする・・・・・・。
いつも会議を行っている個室に通される。
待っていたのは魔法開発会議のメンバーである、国王、宰相、ラインハルト、司教。
俺と俺につてきている父上を合わせて、ほぼフルメンバーだ。
「おー! よう来た、急にすまなんだ」
いきなりの国王の低姿勢怪しい。いつもは国王然とした態度なのに・・・・・・。
司教は俺が入室した時から目を輝かせている。
・・・・・・魔法をお披露目した時のようだ。
「何の御用でしょうか?陛下」
「そんなに警戒するものではないぞ?」
ん?
顔に出てたか?
席を促され、大人しく従う。
話をもったいぶる感じが、部屋に充満している。
ラインハルトも、若干笑みを隠せていない。
「さて、急遽だったが来て貰ったのには理由がある!」
陛下が大仰に話し始める。
「アドルフ、そちはこれまで魔法開発に従事し、この国のみならず、この世界に多大な功績を残した。そうだな? 宰相」
「はい、陛下のおっしゃる通りです」
ん? 宰相がヨイショ側に回った?
何言われるんだ?
「アドルフよ、その功績を称え、貴公の望であった魔法省設立が決まった!!」
いきなりだ、前回は人員確保と予算をどこからつけるなど、問題が大きくなったため、一旦棚上げされた議題だ。
それが、いきなり設立決定の報告・・・・・・なにかあるな?
「陛下望みを受けていただきありがとうございます。・・・・・・ですが、何を企んでおられるのか? そろそろ、本題を聞かせていただきたいのですが?」
ラインハルト以外はギックゥ! と言った顔をしている。
いやいや分、かりやすすぎるから。
おろおろと互いの顔を見回す大人たち。
何故か父上もおろおろしている。
国王に視線を合わせ続けていると、
「分かった・・・・・・話そう」
渋々と言った形で語り始めた。
要は国王達にも神託が有ったのだ。
俺をこの地に縛らず、多くの土地を旅させ、魔法開発の助けとせよ。
そう神託が有ったらしい。
まぁ、俺の所にも同じ事をいいにきたけど・・・・・・。
冒険の強要って、もう冒険じゃないよね?
そして、加えてこうも言われたらしい。
『五色の魔物を討伐しろ』と。
・・・? 何で五色?
長く王都から遠ざけたいなら、もっと無茶な事を言えばいいし、そもそも何で『五色』なのか?
五匹ではなく五色・・・・・・て、元漫画オタ舐めてんのか?
五色のは、恐らく属性の事だな。
なんだ足りない20点て、属性1つ見つけてない。
そう言うことか?
なんだ、わざわざ旅することかね?
しかも、魔物を討伐してこいなんて、大袈裟じゃないか?
「そこで特例ではあるが、成人前の冒険者ギルド登録を認めるものとする」
え?
そんなことあり?
・・・・・・けど、神託じゃ仕方ないのかな。
「後、魔法省設立には、立ち会って貰わねばならん。しかし、人員の選出もまだされていない。よって、13になったら出立いたせ!」
「承りました」
後2年で出発か・・・・・・。
その前に、残りの属性も見つけておけば、楽できるんじゃね?
神託半分、観光半分。
これは、以外と楽しい旅が出来そうだ。
話が一段落付いたところで、基礎理論の御披露目となった。
神託により、8割は出来ていることにも付け加えておく。
神様のお墨付きだ、有効に使わせて貰おう。
その後、今後の予定を詰めていく。
2年は、気ままに過ごせるかと思ったら、魔法省の選出を手伝わされたり、万が一のサバイバル訓練を予定されたり、教会に洗礼を受けに行くことになった。
ほぼ、自由な時間は取れそうにもないことが、無常にも大人たちから告げられる。
・・・・・・何としてもカチヤとの時間は作らないと!
また、般若に成られたら大変だ。
最近のカチヤは、益々剣の腕をあげ手が付けられない。
ご機嫌とりが忙がしい。
ラインハルトの成人の儀に合わせ、王都民に魔法の御披露目を。それに先行して、魔法省の人員選考会を行う発表がされる。
ここから怒濤の3年間がはじまった。




