打ち切り
ジャ●プ的打ち切り。
後の流れ的な何か。
不思議で奇妙な世界の中で、旅人たちの歩みは続く――
十六年の歳月の中で生まれた新興の町で出会うのは、魂と肉体の齟齬に悩む蛇女の歌姫――
「二人とも良い雰囲気じゃん。どうしてくっつかないの? 自分が「プレイヤー」なのが気になるとか?」
「いや、違うんだよ。アタイは、その……ネカマ、なんだ……」
「それは……また……」
「なんとも……」
「ねかまって何?」
止まれぬ移動国家では、奇才にして紙一重の錬金術師を、共に旅へと連れ立たせる――
「ふははははっ! これぞ我が英知の結晶! 人類の半数が夢見た至高の秘薬! その名も、「服だけが溶ける薬」じゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「……」
「ふふふ、感動と驚愕の余り声も出らんようじゃな!」
「呆れてるだけじゃない?」
「なんと、こやつさては触手派か。ちょっと待っておれ、今試作一号体であるジョセフィーヌをじゃな――」
「よどみねぇな、コイツ」
八対の橋に支えられ、水上に浮かぶ浮遊街に現れた、非業の殺人鬼との死闘を演じ――
「何で、何でこんな事――っ!」
「この希少技能を持つオレは、普通の奴らじゃまず殺せない――元の世界で、嫁さんと娘がオレの帰りを待ってんだ――だから頼む――オレを、家に帰してくれ」
そして、彼らは次第にこの世界の真実へと近付いていく――
「なんだよ……これ……っ」
「お仕着せの記憶、存在しない過去――なるほどなるほど。つまりこれが真実であるのならば、我らは今、我らという「役」を演技させられておる訳じゃ」
旅は確かな目的を帯び始め、否応なく彼らを事態の中心へと導かせる――
「皮肉と言わざるを得ないでしょう。再興を願っていたあの人はこの世界に来ておらず、私がその役目を担うというのは――フイセ君。私たちのギルドに戻って来る気はありませんか?」
「そしてわらわと共に、世界をひっくり返そう。お主たち「異世界人」の力を集えば、赤子をあやすより容易な事じゃ。報酬は、お主たちの命――悪くはなかろう?」
牙を剥くは、世界の「秩序」――
「残念です。このような形で再会する事になろうとは……ですが、これも「勇者」たる私の務め――さぁ、祈りなさい」
「確かに、奴らに罪はないのだろうさ。だが、その存在そのものが世界の安寧を乱すなら、それは「悪」だ。奴らに組する者も含めて、私はそれを噛み砕く」
「聖職者が武道を嗜んではならない規則は御座いません。「十戒」たる我が神代の拳、背徳者には骨身に染みましょう」
対するは、ばらばらな事情を抱えた、しかし確かな繋がりを持つ者たち――
「お断りだね。アンタみたいな素敵な女に、こんなふざけた重荷を背負わせる神様なんざ――こっちから願い下げだあぁぁ!」
「やはり、あの阿呆を拾ったのは間違いだったか……まぁ、今更だな――来い、小娘。善悪を超越する、「母」の偉大さを教えてやる」
「カカッ、その神の摂理すら我が手の内よ。我は世界の法則を解き明かせし究極の錬金術師、「三叉の蛇」なるぞ――さぁ、我が英知の結晶にして集大成であるジョセフィーヌEXの前に平伏すが良い!」
「勇者」の意味と、その運命を受け入れる最愛の家族――
「皆を守る力を――お願い、応えて――っ! 「心星ノ剣」!」
「ばかな! オリヘンの神器が、こんな小娘を認めるだと!?」
歪な世界に生まれ落ち、苦しみもがいた者が辿り着いたのは、更なる絶望だった――
「何なんだよ、この世界は――っ! こんなオーブ一つで人生が変わるクソッタレな世界なんて、オレが全部ぶっ壊してやる!」
「世界が地獄に見えるのが、自分だけだと思わないで。それでも、この世界に生きる人たちは、色んな理不尽を前に決して希望を捨てちゃいない」
世界に憎悪する少年の前に立つのは、全身の色を漆黒から純白へと移した「暗殺者」――
辛くて、悲しい事もたくさんあった――けれど、後には確かに皆の笑顔があった――
「――君を止めよう――ここが、君と僕の終着点だ」
「勇者」でも英雄でもない、一人の少年が仲間と紡ぐ――
世界を巡る――物語――
とかいう感じの、どこにでもありそうな話しが書きたかったんだよちくしょう!
長編のモチベーション維持がこんなにも難しかったとは……お目汚しでしたorz




