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第5話 ナンパと美少女

ある日の休日。俺は勇希と映画を観るためショッピングモールへと来ていた。


「いやまじ迷探偵アホナン楽しみだわ」


「わかる。主役がおやっさんは熱い」


俺らは会話しながら映画館のある階へと移動する。


「飲み物買ってくるけど何が良い?」


「メロンソーダで!!」


「おけ。じゃチケット頼むわ」


「へいへい」


二手に分かれ、俺はドリンクを買う為列に並ぶ。

てかポップコーンって買う派と買わない派で分かれるよね、ちなみに俺と勇希は買わない派。

注文してから数分後、メロンソーダとコーラを受け取り、チケットを買いに行った勇希の元へと向かう。


「あれ?アイツどこいった?」


周りを見渡してみるが勇希はいない。

メールを開くと『ごめんトイレ行く』の文字とスタンプが届いていた。

まだ入場時間には余裕があるので、どこかに座って待っていようと席を探すと、ある光景が目に止まる。


「ん?」


映画館ロビーの端っこに一人の女性とそれに群がる男達。恐らく家族では無いだろう。見た感じ女性もめちゃくちゃ嫌がってる。十中八九ナンパだ。

再びメールを開き、『俺もちょっと遅れる』と勇希に送り、女性の方へと歩き出す。



「ねぇ〜、いーじゃん?俺らと遊ぼうぜ?」


「そうだって。俺らと遊んだ方が楽しいよ?」


「え、嫌です」


「そんな事言わずにさぁ〜」


差し伸べてきた手を払いのけ、はぁ、とため息を吐く。

めんどくさい。まさかナンパされるなんて...。チャラいし、なんか香水臭いし。金髪似合ってないし。鼻毛でてるし。やばいちょっと笑いそう。


「だから、嫌ですって」


「まぁまぁ、行こうぜ?」


「きゃっ」


強引に腕を掴まれる。流石に相手は男子で体格もデカい、抵抗はできないだろう。

周りに助けを求めるしかない。


「ごめん!待った?」


すると、ある男性が駆け寄ってきた。この人達の知り合いなのだろうか、私は更に警戒心を強める。


「いやアンタ誰?」


どうやら他人らしい。金髪は腕を離して彼を睨みつけるが、彼はその視線に怯まず、私の前に立つ。


「この子の彼氏だけど?」


「はは!こんな奴が彼氏?」


「そうだってば、てかそろそろどっか行ってくんない?」


「は?なに?殴られたいの?」


金髪の目つきが鋭くなる。


「嫌だよ。てかほんとにめんどいし早くどっか行ってくれ」


「お前マジでうざいわ。まぁ誰もみてねーしな」


次の瞬間、金髪が腕を振り上げた。


「いや、ここ普通に監視カメラあるからな?」


彼は天井に設置された監視カメラに指を指す。金髪はカメラを見た後、ちっと舌打ちをして仲間と行ってしまった。


「大丈夫だった?」


「は、はい、助けて頂きありがとうごさいました」


「ちなみに一人で大丈夫?」


「はい。待ち合わせしてるので...」


「それなら良かった」


ほっ、と安堵する彼。


「あ、あの——」


言葉を選びかけたその瞬間、横から明るい声が飛んでくる。


「いや兄ちゃんなにナンパしてんの?!」


声の方向を向けばまた別の男性が立っていた。助けてくれた彼にどことなく似ている。兄ちゃんと呼んでいると言うことは弟だろうか。


「ナンパじゃねーよ」


「あ、そうなの?じゃ、もう入場できるし早く行こ」


「わかったって。では、お気をつけて」


「あ、あの!名前教えてもらっても良いでしょうか?!」


「あぁ、浅瀬悠真です」


「浅瀬さんですか。助けてくださり、ありがとうございました!」


私はぺこり、とお辞儀する。

そうして、彼らは入場ゲートに行ってしまった。

なにかお礼でもできたら良かったな。



「うま。で、なーんであんな可愛い子と一緒にいたの?」


スクリーンまでの廊下。メロンソーダを一口飲んだ勇希がニヤニヤしながら俺に訊ねる。


「いや、ただ困ってたから行っただけだよ」


「ふーん。兄ちゃんらしいね」


なんだよそれ、と微笑み、スクリーンに入場する。それにしてもあの子めっちゃ可愛かったなぁ。でもあの金髪はめっちゃ怖かった、殴られそうだったし。



___________________________

あとがき


お久しぶりでふ。こんにちはこんばんはこてです。GW最高ですね、歴戦王楽しかったです。いや別に?モンハンにハマったとかは無いですよ?えぇ。


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