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テディベアが時空を超える時  作者: Gにゃん
中世ヨーロッパ冒険譚
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クロノスのアジトへ

「…クロノスのアジトは…ここから…そう遠くない場所にあります…」


マックスは、翔たちにそう告げた。


「…どうやって…見つけたんだ…?」


翔は、マックスに尋ねた。


「…クロノスのアジトについては…以前から…情報収集を…行っていました…この時代の…文献や…記録を…分析した結果…クロノスのアジトが…この森の奥深くに…あることが…判明しました…」


マックスは、冷静に説明した。


「…さすがだな…マックス…」


翔は、マックスの優秀さに感心した。


「…でも…どうやって…そこまで…行くの…?」


アヤは、尋ねた。


「…私…案内…できます…」


エレーヌが、申し出た。


「…エレーヌ…?」


翔たちは、エレーヌを見た。


「…はい…かつて…貴族だった頃…この森に…来たことがあります…クロノスのアジトの場所も…知っています…」


エレーヌは、静かに言った。


「…本当か…エレーヌ…」


翔は、エレーヌに感謝した。


「…ありがとう…エレーヌ…」


アヤも、エレーヌに感謝した。


「…ピィ…!」


プチも、エレーヌに感謝した。


「…エレーヌ…君の協力に…感謝する…」


マックスは、静かに言った。


「…では…行きましょう…」


エレーヌは、翔たちを森の奥へと案内した。

深い森の中を進む一行。

木漏れ日が、地面に美しい模様を描き出す。

鳥たちのさえずりが、静寂の森に響き渡る。

甘い花の香りが、風に乗って漂ってくる。

しかし、その美しい風景とは裏腹に、森の中には、危険が潜んでいた。


「…気を付けて…みんな…」


エレーヌは、翔たちに注意を促した。


「…この森は…危険な魔物や…盗賊が…出没する場所なの…」


エレーヌの言葉に、翔たちは緊張した。

その時、プチが、鋭い感覚で何かを察知した。


「…ピィ!何か…いる…!」


プチは、周囲を警戒しながら言った。


「…何だい…プチ…?」


アヤは、プチに尋ねた。


「…ピィ…森の奥から…人の気配がする…!」


プチの言葉に、翔たちは警戒を強めた。

次の瞬間、森の中から、矢が飛んできた。


「…危ない…!」


エレーヌは、翔たちを庇い、矢を防いだ。


「…大丈夫ですか…エレーヌ…!」


翔は、エレーヌを心配そうに見た。


「…ええ…大丈夫…」


エレーヌは、矢を抜きながら言った。


「…でも…油断はできないわ…」


翔たちは、弓矢を構え、森の奥へと進んだ。

すると、彼らの前に、数人の男たちが現れた。

彼らは、ボロボロの服を着て、顔には泥を塗っている。手には、錆びついた剣や斧を持っている。


「…お前たち…何者だ…!」


男たちは、剣を抜き、翔たちを囲んだ。


「…クロノスの騎士…!」


翔は、男たちの正体を見抜いた。


「…ギヨーム様を…解放しろ…!」


翔は、男たちに迫った。


「…小僧…生意気な…!」


男たちは、翔に襲いかかった。

翔は、ギヨームから教わった剣術で、男たちと戦った。

アヤは、薬草を使って、翔をサポートした。

プチは、機敏なな動きで、男たちの攻撃をかわした。

マックスは、未来のテクノロジーを駆使して、男たちの動きを分析し、翔たちに指示を出した。


「…ショウ…左から…!」


「…アヤ…回復薬を…!」


翔たちは、マックスの指示に従い、連携して男たちと戦った。

激しい戦いの末、翔たちは、男たちを倒すことに成功した。


「…ふう…!」


翔は、息を整えながら言った。


「…なんとか…倒せた…!」


「…ええ…でも…油断はできないわ…」


アヤは、気を引き締めながら言った。


「…ピィ…!」


プチも、警戒を怠らなかった。


「…そうですね…クロノスのアジトまでは…まだ…距離があります…気を引き締めましょう…」


マックスは、冷静に言った。

翔たちは、再び歩き始めた。

深い森を抜けると、視界が突然開けた。

目の前に広がるのは、深い谷。

そして、その谷を隔てるようにそびえ立つ、切り立った崖。


「…これは…!」


翔は、思わず息をのんだ。

崖の高さは、ゆうに100メートルは超えているだろう。

壁面はゴツゴツとした岩肌で、まるで巨大な怪物が口を開けているかのようだ。

見上げれば、頂上は霞んで見えない。


「あっちの道からは行けそうだけど、見張りのような人たちがたくさんいるよ…どうする…?」


アヤも、不安そうに呟いた。

足元は岩場で、一歩間違えれば、谷底へ転落してしまう。

吹き抜ける風が、彼らの体を揺らし、恐怖心を煽る。

プチは、アヤの肩にしがみつき、震える声で言った。


「…ピィ…こんな崖…登れないよ…」


マックスは、冷静に状況を scan しながら言った。


「…ココハ…危険デス…慎重ニ…進ミマショウ…」


「…マックス…何か…方法…ないか…?」


翔は、マックスに尋ねた。

マックスは、未来のテクノロジーを駆使して、崖を登るための道具を作り出した。


「…これで…大丈夫…」


マックスは、翔たちに、手のひらサイズの金属製の円盤を手渡した。

円盤は、マックスが操作する未来のテクノロジーによって、崖の表面に強力な磁力を発生させることができる。

翔たちは、マックスの作った道具を崖に押し当てながら、崖を登り始めた。

円盤が崖に吸い付くように固定され、翔たちは、それを足場に、一歩一歩、慎重に崖を登っていく。

風が強く、体が揺さぶられる。


翔たちは、何度も足を滑らせそうになりながらも、必死に登り続けた。

そして、ついに、崖の上へと辿り着いた。


「…ふう…!」


翔は、息を整えながら言った。


「…やっと…着いた…」


そして、ついに、視界が開けた。

彼らの目の前に、威圧感を持って聳え立つ巨大な城。

それは、まるで、闇夜に浮かぶ巨人 のようだった。

黒曜石のような闇色の石垣。

ところどころ崩れ落ちた壁面。

不気味にねじれた尖塔。

まるで、この城自体が、邪悪なオーラを放っているかのようだった。


「…着いた…!」


翔は、息を呑んだ。


「…やっと…」


アヤも、城の威容に圧倒された。


「…ピィ…!」


プチは、アヤの肩の上で、城を見上げ、不安そうに鳴いた。


「…コレカラ…本番デス…」


マックスは、真剣な表情で言った。

翔たちは、クロノスのアジトを見上げ、決意を新たにした。



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