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テディベアが時空を超える時  作者: Gにゃん
第二章 恐竜世界サバイバル
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恐竜博士アヤ


「ショウ、ナビゲーションキノウニヨルト、コダイショクブツガ、アルノハ、コノサキダ。」


マックスは、険しい崖っぷちを指差した。


「え…? あんな危ないところ…?」


翔は、足がすくむ思いだった。崖下は、深い谷になっており、底が見えない。


「ショウ、シンパイシナイデ。ワタシガ、イル。」


二人は、恐る恐る崖っぷちに近づいていった。

その時、

「キャアアア!」


悲鳴が聞こえた。


「な、なんだ…?」


翔は驚いて、声のする方を見た。

すると、崖下から、人間の少女が、必死に崖をよじ登ろうとしているのが見えた。


「危ない!」


翔は、とっさに崖っぷちまで駆け寄り、少女の手を掴んだ。


「大丈夫ですか!?」


翔は少女に声をかけた。


「あ…、ありがとう…。」


少女は、翔に助けられ、ほっとした様子で言った。


「危ないところでしたね。どうして、こんなところに…?」


翔は、少女に尋ねた。


「私は、アヤ。恐竜の研究をしているの。あそこに、珍しい恐竜の巣があるって聞いて、見に来たんだけど…。」


アヤは、崖下を指差しながら、説明した。


「恐竜の研究…?!」


翔は、驚きを隠せない。まさか、白亜紀に、恐竜を研究している人間がいるとは…。


「ええ、そうなの。でも、あなたは…? どうして、こんなところにいるの?」


「僕は、翔。未来から来たんだ。」


「未来から…?!」


アヤは、目を丸くした。


「そうなんだ。僕は、未来を救うために、白亜紀に来たんだ。」


「未来を救う…?!」


アヤは、さらに驚いた。


「うん。詳しいことは、後で説明するよ。それより、君はどうして、一人でここにいるんだ?」


「私は、この辺りで、新しい種類の恐竜を探しているの。でも、なかなか見つからなくて…。」


アヤは、少し残念そうに言った。


「そうなんだ。僕たちは、古代植物を探しているんだ。」


「古代植物…?」


アヤは、首を傾げた。


「うん。未来を変えるために、必要な植物なんだ。」


「そうなんだ…。」


「もしよかったらだけど、色々危ないことも多いし、一緒に探さない?」


「うん!」

アヤは、嬉しそうに答えた。


こうして、翔とアヤは、協力して、古代植物と新しい種類の恐竜を探すことになった。


アヤは、12歳くらいの少女で、肩まで伸びた黒髪をポニーテールにしている。好奇心旺盛な様子を表す大きな瞳が印象的だ。

白亜紀の過酷な環境に対応できるよう、丈夫な生地で作られた茶色のサファリジャケットとカーゴパンツを着て、足元はトレッキングシューズといういでたち。

腰には、小型のポーチや道具入れがベルトで固定されており、中にはメモ帳やペン、虫眼鏡などの研究道具が入っているようだ。


「あ、そうだ! これは、プチ。」


アヤは、小さな恐竜ロボットを翔に紹介した。


「プチ…?」


翔は、ロボットを不思議そうに見た。


「プチは、私の相棒なの。いろんなことができるのよ。」

「プチ、翔くんに、ご挨拶して。」


「はじめまして、翔さん。プチです。」


プチは、ロボットとは思えないほど、流暢な言葉で挨拶した。


「すごい…! ロボットなのに、喋るんだ…!」


「プチは、私が作った、特別なロボットなの。恐竜の言葉を理解したり、危険を察知したり、いろんなことができるのよ。」


アヤは、得意げに言った。

プチは、体長50センチほどのヴェロキラプトル型のロボットだ。

鮮やかな緑色の体で、目はカメラ、口はスピーカーになっており、アヤと会話したり、恐竜の言葉を翻訳したりすることができる。

背中の小さなアンテナで、様々な情報を送受信し、タイヤの足で素早く移動する。

アヤとプチは、まるで本当の恐竜博士と、その助手のようなコンビだ。


「すごいね! 君は、天才なんだね!」


翔は、アヤに感心した。


「そんなことないわ。それに、この時代、ロボットくらい、珍しくないでしょ?」


アヤは、いたずらっぽく笑った。

翔は、アヤの言葉に、ドキッとした。

(この時代…? ロボットが珍しくない…? どういうことだろう…?)

翔は、アヤの言葉の意味がわからなかった。

翔とアヤ、そしてプチ。

力を合わせて、白亜紀の冒険を続けることになった。


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