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かんフる!?  作者: 小雨
1/6

can full

微妙に前回の「吸血鬼」とリンクしていたりなんなり、しているので、読んでみたら面白いと思いますよ。もちろん本編は本編で完全に独立していますから読まなくても全然物語りに影響しないです。そんな大それたものじゃないんで。

 

 ・・・開けて。お願い・・・。ここから・・・・。


ねぇ、お願い、もっと……私と。


誰も、『あなた』のことなんて、気づいてくれない。


私、寂しいの。虚しいの。悲しいの。


……ねぇ、あなた、……して…ちょうだい?


……お話、……しましょう?


…ね?。…お願いだから……ねぇっ。ねぇっ……。


…………。


 

 何だか、妙な夢を見た。この水上 命(みこと、まぁ読み方なんてどうでも良いんだけどね)、生まれてからこのような夢を見たのは、初めてだ。

なんか、こう……。『鏡』、の中から、助けを、誰かが叫んで、うめき声をあげて、救済を……。

コップに水を注いで、一気に飲み干した。街は静寂に包まれている。

妙に静かな夜から聞えたその声を、一言だけ、覚えている。


「愛シテ、クダサイ……」


 昨日は寝不足だった。とはいっても、この命、悪夢に襲われただけでヘこたるほど、繊細ではない。あの後、僅か3分ほどで再び暴睡に陥った。ただ単に、(眠り始めた時間が遅く)睡眠時間が足りなかっただけである。


「おっはよ〜」


「ふぁぁ、っぁよう。ゆうな」


 こいつは、左右田由那(そうだ ゆうな)。おれは愛嬌をこめて、ゆうな、とよんでいる。

小説に出てくる女性キャラクターは99.99…(ナインイレブン)%可愛いっていう設定になるのから、あえてその摂理に反する道理も見つからないので、可愛いってことにしておく。人には好みってものがあるから、判断はご想像におまかせする。

しかし、主観的に云わせていただくと、このお方を可愛いって思わない人は、人生を九割方損している。いくらなんでも、人としてもう駄目だよってくらい。っとここまで云っておけば、一応ゆうなの面目も保たれたか?

まあいい。まあいい。ご想像におまかせするよ?


「今日もね、命くん。お昼、一緒に食べない?」


「もちcourse!」


「淘汰くんと永次くんと亜衣ちゃんと神海と……」


 山形淘汰(やまがたとうた)はおれの親友。布衣沢永次(ふいざわえいじ)、左に同じく。(基本的に女子にしか興味はない)

 紅谷亜衣(こうや あい)は、活発で明るい子。いつも髪を結っていて、とにかく男ウケがよさ過ぎる。何か起こらないか。心の中でおとうさん(=おれ)はいつも心配しているんだよ。目が大きくて、本当にかわいいんだよ。ほんとに。

  南神海(みなみこうみ)。名前の通り、神。女神。豊満なアレ。美しき黒髪。臨機応変に使い分ける眼鏡。ええと、その状況を一言であらわすと。もはや、萌えるしかない……。


「わかった。いつものメンバーな」


「ねぇねぇ、知ってる? 最近流行ってる……」


「インフルエンザか? 大変だったよな。おかげでもう、9組は学級閉鎖寸前だったからな」


「じゃなくって、こ……こ、いの、ぉまじな、ってわ〜〜」


って前方の誰かと衝突。ごめんね、このこから目を離した、俺が悪かった。保護者の責任です。


「ごめんなさい。……大丈夫、ですか?」


ぜっせいのかわいこちゃんはっけん。

……あの、なんていうか。おれとけっこんしてください。いっしょにあいをはぐくみませう。


「いえいえ。こっちがごめんなさい……」


「あの、お怪我等がありましたら、4組の赤坂。赤坂砂月まで来てください。だいぶ経ってから痛むことも珍しくないですから」


「どうも、ご丁寧にすいませ、ってもういないし……」

 そうして、おれは学校に着いた。

おれの高校は、ふつうの私立学校だ。全国平均よりもちょっとお金がかかるが、それはご愛嬌。

おれはこう見えても天文部に所属している。

ちなみに、ゆうなも淘汰も永次も亜衣も神海もだ。ゆうなは部長。

天文部っていっても、屋上が自由に使える特権を濫用しているだけで、本格的なことはあまりしない。それどころか、部員は全員地学を選択しているだけで、知識量は一般常識+αぐらい。(ゆうなは部長なだけにちょっと詳しい)月に一回、名義的に観察をするくらいで(勿論証拠のレポートはどこぞの専門書のコピーandペースト。でも一応ちゃんと観察はする)あとは、ゲームやったり、漫画読んだり、ひたすらゆる〜く部活ライフをエンジョイしている。本気になれば、ちょっと遅くまで学校にも残れるし、結構便利なのである。

当然そんな、平和な部活だから、顧問は実質いない。地学の山本(先生)はもう早々と見切りをつけて、運動部の顧問をやっている。2週間だけ来た教育実習の先生が顧問となっているが、とうの昔に大学に戻ったし、今後もここに就職する予定はなさそうだ。

生徒会からの迫害もひどい。

 そんなおれでも、夜空が綺麗だとか、そんなちっぽけな浪漫節くらいは語れるが、また次の機会にしておく。だって、はりきって昼休みに一番早く屋上に着いたおれが待っていたトモダチは、全員そろったから。


「ならば、んったらひまーふ」


「って、命もう食ってるし」

そう言いなさんな、淘汰さん。


「で、do-するよ。命」

永次よ、お前のその変なしゃべり方は遂に今の今まで治らなかったな。友よ、お前は1秒たりとも英語圏で育った事はないだろうよ。純国産だろ? なんで会話にちょこちょこ英単語を混ぜるルー語を母国語とするんだお前は。今まで何度矯正を試みた事か……。


「生徒会だよ。ええっと英語でなんて言うんだっけ?」

悩むくらいなら無理するなよ。日本語であそぼ。


「うん。今期もこれから委員長変わるから、更に厳しくなりそうだぞ。4組のあのまじめでキツそうなの、ええと……なんて言ったっけ」


「…赤坂、砂月ですね」


「ありがとう、女神さん」


「だから、神海ですって」


……ん? 赤坂砂月。どっかで聞いた事があるような。


「ttっっつ。彼女?」


「たぶんそう。あのね、根は優しい子なの。でも人一倍正義感が強くて、間違ったことが許せない、申し訳ないけど政治に向かないタイプなのよ」

 人一倍えねるぎっしゅでぱわふるでかっぱつでげんきでいまどきなじょしこうせー亜依さんが仰っているのだから疑いようがない。今朝の彼女と話題の彼女を一致させるのが難しいが。


「と、言うわけだから頑張ってね」


「はい。

 とはいってもやっぱ今期も苦戦しそうですね。う〜」


「副部長も!」


「了解致しました」

全力をもって、ゆうなと部の保護をつとめさせていただきます。



 人と触れ合ったり話をしたりするのは大好きだ。

昔、おれはサッカー部だった。とはいっても、一年の頃の話だからもう早々と退部してしまったけど。

サッカーの練習っていうと、わりかし何人かで組んでやる事が多い。二人一組だったりすると総員が奇数だからいつも余る。3人一組でも見放される。グループ練習でやっと、集団に入る。別に、いじめられてたわけではない。部員ともそこそこ仲が良かった。いまでも、時々話す奴もいる。だから、孤独ってわけでも、なかったが……。(強がりを含む)

二学期の中ごろ、おれは足を挫いた。別に、怪我が原因でやめた訳ではない。ただの捻挫だ、捻挫。はっきり云ってちょっと休めば直ぐ回復できたし、今だって何の躊躇も無くボールを思いっきり蹴ることもできる。ただ、みんな、おれが欠落している事に、一人も気付かなかった。静かにそっと、陰で休んでいたとき、ふと思ってしまったんだ……。別におれがいなくても…。

だからおれは、それとは別に適当な理由をつけて退部したんだ。

 しかし、サッカー部にも面白い奴がいたのは確かで。要直喜(かなめなおき)っていうんだけど、なんか、あいつサッカーだけはできるんだよな……。

そんでもって月に一回くらいしか練習行かなくて、それで先輩からレギュラー奪っちゃう即戦力。いつも授業サボって、屋上で昼寝してて、気が向いたら練習に赴く。おれはあいつが好きだった。なんか同じ雰囲気を持っているっていうか、なんというか。あと、あいつが来てくれるといつも奇数だった総員が偶数になって、とりあえず二人一組の練習は余らなかったから。まぁ、三人一組のときは苦労したけど。仕舞にはおれより先に、飽きたから辞めるって退部してったからな。あいつ、今頃どうしてるのかな?

 天文部は、結構脱落組(決して悪態ではない)も多いからなぁ。

淘汰はバスケ部の幽霊部員。

神海は中学の時はテニス部で、高校に入ってもテニスをやってたけど、退部したらしい。

ダブルスを組んで結構強かったっぽいけど、なんかうまくいかなくなったみたいで、ペア二人でそろって辞めちゃったみたい。

 人間、いろいろありますよね〜。(昼ドラを見るときのようにヒトゴト)


明日は、いきなり生徒総会か。また生徒会とバトラなきゃ行けないのか……。先が思いやられるやら……。


 キャラクター詳細紹介


水上 命

みずかみ みこと


東桜高校天文部副部長。

特記事項無し。


「って、おい。おれ、一応主役っしょ」


≒伊藤誠(school Days)

を意識して創られたキャラクター。

主人公なのに優柔不断で、どこか影が薄く、早くも作者は脇役降格を検討中。


「ってまじっすか……」



 第一話完筆にあたって

 今回は、かんフる!?を読んでいただき大変ありがとうございます。

今後の作品向上のために、ご意見、ご感想など頂けますと幸いです。

(あの、主人公がむかつく、とかそんな些細?なことでも大歓迎です。本音は、純粋に感想がほしいです)

それでは、第二話でまた……。

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