“おもしろい”と“つまんない”の差は何だろう?
「“おもしろい”と“つまんない”の差は何だろう?」と、よく考える。
「世界中のおもしろいを集めたら、おもしろい作品ができるのではないだろうか?」
そう思ってやってみる。
けれども、そうしてできたモノが、おもしろいのかどうかよくわからない。
「それとは逆に、世界中のつまらないを集めたら、おもしろくなるのではないだろうか?」
そう思ってやってみる。
これまた、おもしろい作品になったかどうか、よくわからない。
今度は、それらに自分なりのエッセンスを加えてみる。
なんだか、おもしろくなったような気もするし、そうでないような気もする。
「もしかしたら、余計に酷くなったのでは?」そんな風に思えてきたりもする。
そうして、1度、それらを全部捨ててみる。窓からポ~ンと放り投げる。
まっさらな頭の中で、独自の道を追求し始める。
誰にも真似できない、誰の真似もしない、独自のおもしろさを追い求めてみる。
なんだか、おもしろくなったように思える。
けれども、今度は誰にも理解されなくなる。
僕の追求したおもしろさは、僕自身にしか理解できない。他の誰にもわからないし、誰からも評価されなくなってしまう。
そんなこんなで、最初に戻る。
そうして、また世界中のおもしろいを集めるところから始まる。
延々と、この繰り返し。
死ぬまで、この行為を繰り返し続ける。
それが、僕の人生。最高の幸せであり、同時に最悪の呪い。