表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/23

青い光・再現性

 一つの話では、最低文字制限数に届かなかった為、二つの話を合わせたものとなります。

 ご了承ください。

 青い光


「DVDとブルーレイの違いを教えて下さい」

 職員室で。

 高校二年生にもなって、真田雪はそんな質問を、霧隠才麗国語教師にした。

 真田雪という生徒を知る教師陣にとって、この手の質問は、日常茶飯の事だ。以前など、APECとグレゴリー・ペックの違いを、二日続けて、同じ教師が同じ説明をした事がある。

「知らねーよ。んなの六華に訊けよ」

 才麗は、ピースの煙を吐きながらそう答えた。



 再現性


 登校中、三好伊為三(いなみ)は、筧十環(とわ)と一緒になった。学校指定の制服に身を包む伊為三と違い、十環は、まるで他校の制服みたいだ。

「十環、今日のそれ、誰?」

 十環から説明を受けたが、伊為三はそのキャラクターどころか、タイトルすら、知らなかった。

「ふーん。今日服装検査あるの、知ってんの?」

 十環は笑顔を作る。

「知ってるよ。多分ビックリするんじゃないかな? この服、凄く細かい所まで忠実に再現してるから」

「……アホくさ。てゆうか、コスプレって、そんなに良いもんなの?」

「うん。楽しいよ? ほら人間てさ、変身願望有るじゃない? それを満たせるのが良いよね」

「ああ、なるほどね。つまり十環の場合、自分が無いから、すでに確立されたキャラクターになっていないと怖いのね」

「伊為三ちゃん、今日も手厳しー!」

 伊為三の毒も十環には効かない。

「はあー……」

 聞こえよがしに大きな溜息を吐く伊為三であった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ