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*マジですか

「今1人が車で降りた。新たに2人加わって今の処は計5人か」

「あんまり増えるとシロウト相手でも2人じゃしんどいね」

 しかも時弥ときや杜斗もりとは自衛隊に入隊したばかりだ。自己でトレーニングしていたとはいえ不安が募る。

「誘拐かなぁ……」

「5人でおこなっているのが気に掛かる」

 金目的ならそれだけ分配されるメリットがなくてはならない。それ以外なら……?

「……」

 2人は考えるが思いつかない。

「とりあえず情報が欲しい」

「うん」

 杜斗は同意した時弥をじっと見つめた。

「え……なに?」

「お前、もっぺん捕まってこい」

「へっ!? なんでそうなんの」

 のほほんとしていた時弥もさすがに目を丸くする。

「情報取ってこい」

「ちょっ……まっ……わあっ!?」

 考え直そうよ。という時弥を蹴り飛ばした。

「!」

 べしゃ! と音がして男たちが目を向ける。

「あ! てめぇ!」

 茶髪の男が駆け寄ってきた。

「いいか、俺の事は絶対に誰にも言うんじゃねぇぞ」

 杜斗は時弥にしか聞こえない音量で発して身を隠す。

「あたた……。!」

 頭を押さえている時弥に茶髪はモデルガンの銃口を向けた。

「やっぱそうなる?」

 時弥は薄く笑って立ち上がり肩の高さまで手を挙げた。


「そいつが自衛隊ってやつか」

「はい」

 鋭い眼差しで時弥を見据える男。少女の左にいた男だ。20代後半だろうと見受けられる。

「……」

 自衛隊員なんだけど……と時弥は心の中だけで突っ込んでおいた。

 少女は体を震わせて涙目で顔を伏せている。どこかのご令嬢なのだろうか、少し高そうなワンピースにコートを合わせた恰好だ。

「こいつと一緒に閉じこめておけ。今度は逃がすな」

「は、はいっ」

 えんじ色のスーツを着こなしているその20代後半の男が茶髪に言うと茶髪と他の2人も背筋を伸ばして応えた。

「……」

 パシリかなんかかな? 時弥は気づかれないように目をキョロキョロさせて辺りを探る。しかしすぐ両手を後ろで縛られて背中を乱暴に突かれ再びあの倉庫に促されるのだった。

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