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◆作戦会議

「どうしようか?」

 時弥ときやは少し怖々と杜斗もりとに問いかける。やはり自分のしてしまった事に負い目を感じるためか恐縮した。

「さてな……」

 怒っているのかいないのか……計りかねる表情だ。

「彼女……大丈夫かな」

「……」

 時弥の言葉に苦い表情を浮かべる。

「ハッ!? まさか変な事するためにつれてったんじゃ!?」

「! おいっやめろ」

 慌てて出て行こうとする時弥の腕を掴んで制止した。

「だって……っ!」

「やるつもりならお前の目の前でやってる!」

「!」

「解ったら黙ってろ」

 シュン……となった時弥を一瞥し建物に目を移す。

「!」

 そこに1台の黒いリムジンが横付けされた。

「なんだろ……?」

 時弥は首をかしげて出てくる人間を眺める。

「普通の民間人じゃなさそうだ」

 杜斗は眉をひそめて応えた。

 止まった車はまず30代のグレーのスーツを着た男が助手席から出てきて後部座席の右側に周りドアを開く。

 そこから現れたのは恰幅かっぷくの良い黒いスーツを着た50代ほどの男。周りを睨み付けるように見回し白髪交じりの短髪を整えるようになでつけて不機嫌そうに建物に入っていった。

「今ので何人?」

「初めに3人、次に2人。今で3人だから合計8人だ」

「わ~なんだか愉快になってきちゃったよ」

「バカ3人は数に入れなくてもいいかもしれん」

「! ああ……そうかも」

 いざ戦いになった時、あの3人の青年が機敏に動けるとは思えない。

「じゃあ、2人を倒すのが先決かな」

「今来たグレーと藍色もやるようだが、黒は問題外だろう」

「どうやって理絵ちゃんを助け出すかだね」

「とにかく、あそこのグレーをやるぞ」

 リムジンを守るように残ったグレーのスーツを着た男1人をあごで示す。

「じゃ、俺は前から」

 時弥は言って音を立てないようにゆっくり離れていった。

「!」

 その様子に杜斗は感心する。

「サバイバルゲームでもやってんのか?」

 ぼそりとつぶやいて時弥の背中を見送った。

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