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*後退

「!」

 杜斗もりとは倉庫の様子が変な事に気がつく。

「……? なんだ?」

 目を凝らすと、男が少女を引きずるように出てきた。何かを凝視しもって背後から出てくる。

「? 時弥?」

 今までとは違った雰囲気で時弥が男を見つめ追い込むように姿を現す。

「何やってんだあいつ……」

 一瞬、別人かと思うほどに時弥の容姿は一変していた。


「早く離せ」

「くっ来るな!? 来るなよっ!?」

 半泣き状態で叫ぶように青年は発する。

「……っ」

 さすがの理絵もこれには声が出ないようで、引きつった顔を時弥に向けていた。


 遠目で見ていた杜斗はぼそりと……

「あいつ。豹変するタイプなのか」

 少し感心するようにつぶやいた。

「! ……感心してもいられんな」

 杜斗の左の視界に入ったスーツの男は、すでに改造モデルガンをふところから抜いている。

「! いや……あれは本物だ」

 青年たちの持っているハンドガンとは違い、スーツの男が持っているのは本物らしかった。

「ご丁寧に消音器サイレンサーまで付けてやがる」

 助けに出るべきか? 杜斗は決めあぐねた。


「!? わあっ!?」

 足下に甲高い音が響き時弥は驚いて両手を挙げる。

「死ねよ」

 藍色スーツの男が言いながら引鉄ひきがねを引いた。

「きゃあ!」

 時弥は慌てて山に向かって駆け出した。

「待て!」

「わあぁー!」

 待てと言われて待つ奴なんているもんか! 時弥はなかばパニック状態で木々の中に飛込んだ。

「出てこい!」

「……」

 出てこいと言われて出て行く奴もいないもんね。時弥は両手で口を塞ぎ木々の合間から見える男と青年の影を見つめた。

「どうしますか?」

 銀色に輝くドクロのブレスレットをしている青年が男に問いかける。藍色スーツの男はしばらく考えて……

「放っておけ。おい! お前が逃げたらこの女の命は無いと思え!」

 山に向かって大声で発し少女を連れて家に入っていった。

「……はぁ~」

 気配が遠ざかった事を確認して時弥は深い溜息を漏らした。

 瞬間──脳天に衝撃!

「いてぇ!?」

「何やってんだお前」

 さすりながら振り向くと杜斗が目を吊り上げてそこにいた。

「あ……いやぁ~はっはっはっ……」

 気まずくて誤魔化し笑い。

「バカが」

 溜息混じりに発し、苦笑いの時弥を見下ろす。

「怪我は無いか」

「え、うん」

 それだけ聞くと杜斗は男たちが入って行った家に視線を向けた。

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