どなたですの?
初投稿です。
誤字脱字があったらごめんなさいm(._.)m
皆様ごきげんよう。わたくしはレッドベリル公爵家長女、アレキサンドラと申します。
ルビーのような鮮やかな瞳と光が当たるとキラキラと輝くシルバーブロンドの真っ直ぐなロングヘアーがお気に入りですのよ。一部では氷姫と呼ばれておりますけど。
なんでも、目付きが悪い、性格がきつい、殿方を差し置いて目立つなどなど、私の立場からしてそうせざるを得なかったので致し方ないと思うのですがね。
ところで、今の状況をご説明致しますわ。
現在、王立学園の卒業パーティー真っ最中でございますの。
学園を卒業し、これからの未来に希望を持った若人たちが旅立つためのとても大切な記念すべき日なんですのよ。
ただ、少しばかり不穏な空気になっておりますが。
会場中央で、とある令嬢の腰をホールドした殿方、わたくしの婚約者であるアウイナイト王太子殿下ですわ。
本来であれば、婚約者であるわたくしをエスコートするはずですが、どこかにマナーを放り捨ててきたのかしら?
周りの方々も困惑の表情をしておりますわよ。
「アレキサンドラ、貴様との婚約を破棄する!!」
あら?なにか叫んでいらっしゃるわ。もしかして周りの方は今の雄叫びに戸惑っていらっしゃるのかしら?
「聞いてるのか!?」
素知らぬ顔をしていたら怒り出してしまいましたわ。仕方がないのでお相手をしなければなりませんわね。めんどくさい。
「聞いておりますわ」
「ふんっ、ならさっさと返事をしろ、冷血女め」
あらあら、新しい呼び名が増えましたわ。
「まぁ、お前の顔と身体はいいからな、泣いて許しをこえば妾ぐらいにはしてやってもいいぞ」
「……ミシッ」
あら嫌だ、思わず扇子を握りしめてしまったわ。変な音がしていたけど壊れていないかしら?せっかくお母様から頂いたのに。
「どうした、謝るなら今だぞ」
何やら勝ち誇ったような顔でこちらを見下していやがりますが、このバカ……王太子殿下は何を考えているのでしょう。
「何を謝ればよろしいのです?」
「はんっ、そんなことも分からぬのか。貴様がこのマリンに行ったイジメを断罪しているのだ」
何やらお連れ様を前に立たせ威張りくさってますわ。
「この私が寵愛しているからとイジメをしていたではないか。嫉妬したお前が何かしないかと、常に彼女を見守っていたんだ」
本当に何を言っているのかしら。常にとか、ストーカーなの?
「彼女は制服をダメにされてしまい困っていた。そこで私が用意してやったのだ。それを遠慮するいじらしさがなんとも……」
やだ、鼻の下伸ばして気持ち悪い。
「それに、今日も彼女のために用意したドレスがいつの間にかなくなっていた。どうせお前がどこかへ隠したのだろう。そのせいでマリンはこのような姿で会場に来なければならなかったのだ」
確かに、目の前の彼女の装いはパーティー向きではない地味な格好だわ。でもそれは私の預かり知らぬこと。そもそも、婚約者でもない女性に制服やらドレスを送るなんて。
「わたくしは存じ上げません。証拠はございますの?」
「証拠など必要ない。貴様がやったに決まっている」
まさかの証拠なしですわ。ストーカーしていて肝心なところは見ていなかったのかしら。
「このような陰険な女は国母に相応しくない。よって貴様とは婚約を破棄する!!」
傲慢にも程がありますわ。それにしても、周りの皆様方が、かなり困惑しておりますわね。あまり、長引かせない方がいいかしら?このバカ……王太子殿下を放置したらもっと暴走しそうですもの。はぁ、本当にめんどくさいですわ。
「殿下、少しよろしいですか?」
「ふんっ、貴様の話しなどもはや聞く価値はない」
このバカ……もういいわ、バカ様と呼びましょう。このバカ様の馬鹿な発言をどうにかしないといけないのですが、ほんと馬鹿馬鹿しくてやってられないですわね。
「殿下、先に進みませんのでお聞きください」
「なんだと!?貴様、また私をバカにする気か!!」
そうですが?
「会場の皆様が困惑しておりますので、確認だけさせてくださいませ」
「……なんだ」
周りを見渡したバカ様は、皆様方が戸惑っているのを見て一応話を聞く気になって下さったみたい。
「そもそも殿下がおっしゃるマリン様とはどなたですの?」
「はぁ?何を言っておる、ここにいる彼女がマリンだ。まさか、まだ言い逃れしようと言うのか!!」
「ですから、こちらとはどちらにいらっしゃいますの?」
「貴様ぁ!!!」
激昂したバカ様が、お連れ様の肩を強く握ったようで少し嫌そうな顔をしておりますわ。バカ様は力だけは強いですからね。力だけは。
「殿下、落ち着いて確認してくださいませ」
先程より周りの皆様方が、戸惑ってドン引きしておりますわ。バカ様は、そんな様子を見て何かがおかしいとお気付きになられたみたい。
「……マリンはここにいるだろ?」
少し、不安げに彼女を見ていますわ。
『でんか』
そう言ってバカ様へ振り返った彼女が首を傾げると、ぼとりと何かが落ちました。
「くぁw背drftgyふじこlp;@:」
バカ様は言葉にならない絶叫をあげていらっしゃるわ。あら?もしかして立ったまま気絶なさっておりますの?
そんなバカ様を気にすることもなく、彼女は自分の首を拾うと、ニコリと笑いながらこちらにカーテシーをして消えていきましたわ。
そしてどこからともなく警備兵たちが駆けつけてバカ様を回収していきました。
皆様方は何が起きたのかよく分からずざわついておいででしたが、これでパーティーを続けられそうですわ。
「皆様、お騒がせ致しました。どうやら殿下はお疲れのようですわ。本日は、若人の門出。どうか先程の出来事は心の隅にでもおしまいになって今宵を存分に楽しんでくださいませ」
戸惑いまくっていらっしゃる皆様方へカーテシーをして、わたくしはその場を離れました。
あの後どうなったかはご想像の通り。バカ様有責で婚約は破棄されましたわ。
お父様もお母様もとてもお喜びになってくださいました。前々からバカ様には腹を立てておりましたからね。
なんせ、この婚約は、王族から強制されたものでしたから、家族の誰も歓迎しておりませんでしたのよ。本当に破棄できて良かったですわ。
後日、我が家のガゼボで優雅にティータイムをしていると、執事が王家の封蝋がされた手紙を持ってやって来ましたわ。
「お嬢様、国王陛下からでございます」
「ありがとう」
どうやらバカ様の処遇についてお知らせ頂いたようですわ。
バカ様は、精神を患ったとのことで北の離宮に生涯幽閉されるみたいです。
そもそも、陛下はなぜあんなバカ様を王太子にしたのでしょうか。
いくら愛しの王妃様の忘れ形見で、一人息子を溺愛していたといっても無理がありますわ。学力は底辺、力だけで剣術はダメ、挙句に王族だからと威張り散らし恐喝等は当たり前。何人の方が犠牲になったのやら。こんなバカ様が王になったら、秒で国が滅びますわよ。
政治家と討論ができ、社交界に出れば淑女の鏡と言われたわたくしでもサポートしきれません。全く理解できませんわ。
でも、そのおかげで新しい王太子には隣国に使節団長として派遣されていた王弟殿下がなるようですし。
陛下とは随分歳が離れていらっしゃるのでお若いのだとか。
それに文武両道ともお聞きしましたわ。使節団長に抜擢されるぐらいですもの。
……あら?もしかしてわざとかしら?息子の王位継承の邪魔ですものね。
まぁ、陛下も近々退位なさると言うし、すぐに賢王が誕生なさることでしょう。
陛下はどちらの離宮に行かれるかは存じ上げませんが、おそらくバカ様共々、近いうちに病に倒れ儚くなるのでしょうね。
そんなことを考えていたら、どこからともなく、バカ様と一緒にいた女性が目の前に現れましたわ。
『おじょうさま』
「ごきげんよう、マリオン様」
『わたしはおやくにたてましたか?』
「えぇ、あなたのおかげで無事に婚約を破棄することが出来ましたわ」
『では……』
「もちろん、光の中へお送りいたしますわ」
『ありがとうございます。これでやっとねむれる』
そう言うと、マリオン様は光の中に消えていきました。
ちなみに、バカ様はずっとマリンと仰っていましたが、わたくしが知っているのはマリオン様ですし、嘘は言っておりませんのよ。
なので、王家に虚偽を働いたことにはなりませんので、牢に入れられることもありませんわ。
まぁ、今はそんなこと誰も気にしている余裕はないでしょうが。
あら、皆様。なぜそのようなお顔をなさっているのかしら?
……あぁ、少々説明不足でしたわね。では、分かりやすくご説明いたしますわね。
わたくしの家は、代々祓魔師をしておりますの。
その中でも、わたくしの力は飛び抜けているようで、払うだけではなく、このように霊とお話をしたりお願いを聞いていただいたりすることができますのよ。
もちろん、政治や社交も助かっておりますわ。あとは、他の方が霊を見られ触れられるようにすることも。
やっと王家から解放されましたし、国を傾ける危険分子も排除できましたから、これからは自由を謳歌いたしましょう。
読むのが好きで、読みたいものを書いてみました。
設定ガバガバですが、お手柔らかに。
夏なので気持ちホラーを•••
楽しんでいただければ幸いですm(_ _)m




