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決断
「……どうするんですか,これ」
ようやく,嶺羅が絞りり出す。
「協会に連絡した方が……」
その言葉に,ダリアはすぐ答えなかった。
視線を落とし,少し考える。
――協会に出せば,確実に“回収”される。
調査対象。
最悪,処分。
「……いや」
短く,否定した。
「このまま放り出す方がヤバい」
「でも……」
嶺羅は少女を見る。
分からないことだらけで。
でも,確かに。
「……面倒事にしかならねぇな」
それでも。
「しばらく,ここに置く」
決断だった。
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その間。
少女は,窓の外を見ていた。
「……ここ」
ぽつりと呟く。
嶺羅が振り向く。
「……違う」
その言葉に。
誰も,すぐには返せなかった。




