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◆◇◆◇◆


 総動員による追い込み、船舶の操縦に統一感が生まれたことにより海面の影響を殆ど受けなくなった船上にて遠距離は致命打を安定して出せる様になりグランドグラットンの動き鈍りが生まれ始めた


 言うでもないが船舶の生み出す海流を導き、更なる安定を生み出してるのは30級のグラの功績でもあり、加えて


「【鎮まりなさいグランドグラットン

 貴方は既に同胞に在らず】」


 グランドグラットンが身じろぎを起こそうとするも水中での活動を邪魔されないシャルによる【呼び掛け】───グランドグラットンはその身じろぎに力みを込めることができずに不発となる


 隊列により容易に相殺される波飛沫、戦況は『漁獲祭』の様相を取り戻していた


「…」


 アノスは戦況を俯瞰する位置で船舶の操縦を一手に引き受けていた。軋む船舶は鬱血したアノスの指、ひいては手のひらの限界を表している様にも見える


 燃料の後押しは既につき、魔力による強引な航行を続けている状況。しかし、アノスはそんなことを気にかける様子もなく冷静沈着といった様子で隊列を維持し続けていた


 皆が長く続いた漁獲祭の『夜明け』を待ち侘びていた。その時


「【神◾️御業(汝歩むそこに道がある)】」


 フラワーライトによる事実上の『近接』の戦線投入により60級の体力は瞬く間に消耗していった。数々の武器が打ち付けられていく


◆◇◆◇◆


「…」


 やがて


 無我夢中で戦っていた者達が手を止めた。小島と形容できる大きさのグランドグラットンの上で何を悠長なことをしているのだろうかと皆が心の中で思う事だろう


 しかし、皆が手を止め視線を向けた先から上がる太陽の光は数刻前に見た筈の光そのものであり、警戒にも似た感情を内に宿すには十分だった


 それと同時に気がつけば死に絶えていた60級の死に気がつくのに十分なきっかけだった


「…」


「…」


「…」


 誰も声を上げなかった。実感がない。分からない。それが正しいのかすら判断が覚束ない程の『疲労感』


「…や」


 しかし、どこの誰かも分からない者が一度声を漏らし、緊張の糸を解けば連鎖的にそれは感性へと伝播を果たした。海面を叩き、海を割らんとする雄叫びが上がる『夜明け』


『60級』グランドグラットンの

『漁獲祭』が終わった


◆◇◆◇◆


「そんな、バカな」


 龍骨の上でハーサバル・グレイがへたり込んだ。自らが思い描いていたシナリオと全く違う状態に呼吸を荒げて昇る太陽とアノスを睨みつけた


「あり、得ないのです!」


「ぐ、グレイ様?」


 下唇を噛み切らんとする力みが歯茎からの出血を生じさせる。その異常なまでの様相に乗り合わせていた乗組員は恐怖を覚えていた


 その影の中に『異物』が混ざっていることも知らずに

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