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◆◇◆◇◆


「助けてくれ!」


 アノス達の旅路が折り返し、到着まで後数日となった日取り、増えていくモンスターがハーサバルの異常を物語る


 行商人が命からがら逃げた先に黒い外套を着た男がおり、助けを求めんと走る背中を狙うモンスター、アノスは糸でそれを絡めとると空中で磔にした


「た、助かりました」


「馬車に」


「はい!」


 人の死体に横転した馬車、食い散らかされた馬の亡骸───それらを行った犯人。モンスター『ホーン・キャット』だ。平原に響く低い唸り声から金切り声に移る独特な鳴き声が聞こえればこいつらが居る


「アノス様」


「…」


 商人の馬車の御者の背後から飛びかかろうとしていた一頭に触れ【デバッグ】を発動させる


「(飢餓状態)」


 バグではなく餌の減少が原因なのが分かった


「『サンダーショット』」


 短い悲鳴と痙攣が起こり、筋肉の硬直が起こる


「『エアロスラスト』」


 ピンと伸びた身体、無防備に晒された首を両断する。襲ってくる以上は敵であり、容赦はしない


「リリアナ」


 ウルフ系と同様、連携しての狩りをし、ウルフ系と違いその俊敏性、隠密性の高さがこいつらの厄介な点である


 一頭ずつであれば確実に潰しが効くが


 C級───中堅であっても油断を許さない脅威。中規模の討伐隊が編成されても不思議ではない


 単体でも脅威度はC、群れを成せばD級その恐ろしさは折り紙つきだ


「支援はする。存分にやれ」


「はい」


◆◇◆◇◆


『降脚・飛燕』───飛び上がりしな、急速落下により地面を抉り、標的の陣取っている陣地や戦線を掻き乱す盤上荒らしの脚による一撃


 ホーン・キャットが威嚇行動をする


『糸による身体操作』───開けた口にクラウンスパイダーの糸を巻きつけ、化け物が自ら作り出した隙を押し広げる


 リリアナの振るう一撃はどれもが必殺の威力を出していた。調子を確認しながら支援するつもりだったものの群れに突っ込み、モンスターたちを薙ぎ払う姿を見たら出る幕はなさそうだ


◆◇◆◇◆


 群れを統率する長の姿が見られなかった。住処を追いやられた個体の集まり、烏合の衆だった


「(この数は異常だな)」


 不漁の年に口減しが起こるのは当たり前だがその数が数十頭となれば異常の何ものでもない。本隊があるならその行為は狩りの能力も衰えさせることになる。過ぎてしまっては本末転倒だ


 それが野生の群れであれば本能で分かるはずだ


「…」


「少し痩せてますね」


「つい最近までは群れにいた個体だね

 どれもこれも」


 それでも異常な数を口減ししなければならない、そんな状況がハーサバルの戦火を伝えてくる


 馬の亡骸の食べられ方も異常で足の腱、下手すれば骨まで噛み砕かれていた。労力に見合う筈はない部位を貪り、啜っている姿は異常だ


◆◇◆◇◆


「あまり実力は分かりませんね」


「…」


 いやはや、わからないのも無理はない。魔力を込めつつ体外に出る魔力を隠密程に薄めているのだから体外的に見れば取るに足らないと言った手合いに見えるに違いない


「レイア様?」


 全くもって底が見えぬものほど降し甲斐があるというもの。しかし、いよいよを持って手の内がわからなくなった


 ある者は剣士、ある者は斥候、またある者は魔法使いの付き人と荒唐無稽な話が出回るばかり、人物像、手の内がちっとも出てこない妖に馬鹿されているかの様な


 しかし、確実に悪名と名声が存在する不可思議


「どう切り込むべきか」


 今更手が生えてきたとて驚くべくもない


◆◇◆◇◆


「あまり実力は分かりませんね」


 やっぱり前衛で戦ってきたお父様と比べ体格や身に纏う魔力が少ない、お付きの人が強いから噂が立ったのでしょうか?『天井天蓋』のご子息なれどやはり才がものを言いますか


 賢者の石を持っているという噂も眉唾物でしょう


 スキルも見たことのない『外れ』と揶揄されても仕方のない物を受けている。可哀想に


「…」


「レイア様?」

 

 獲物を見定める目をしている。贔屓などではなく本気なのだろう。揺れ始めた馬車の中、カーテンの隙間から見える彼の顔を眺める


「…」


 やっぱり幼いからか顔立ちが可愛らしい、故に身に纏うドス黒い魔力と無表情さが油断を許さない。ハニートラップに対処する方が幾分か楽だ


『人間の形をした何か』───魔力に直接干渉する【聖女】だからこそ注視することでやっと分かる深くに巣食う不明瞭な存在


 それはまるでツギハギだらけ、寄せ集めのパッチワークの様な子だった


◇◆◇◆◇


【デバッグ】より『Feedback』『Request』


『Feedback』再生

 …進行不能◾️レベルバグの発生


『星獣』の『概念的消失』

『◾️◾️』流出───n%

『危険領域』


『不完全』───『◾️◾️◾️』主神

 神域覚醒───50.3%


『星の夢◾️編』───2.03%

『実行不可』


『Object』『Bug』───『化け物』と『人類種』の混ざりモノの『発生』【デバッグ】により『強制解決』───『◾️レベルの◾️◾️』『発生』


『アンブラ・ディアボリカ』

『アーテルレスト』

『クラウンスパイダー』

『ボーパルスライム』

『エレメンタル』




『Entity No.◾️』

『Event 00』───『Fail』


『Entity No.◾️』

───『Event 00』『Override』


『Event 00』───『null』『null』『null』


『Request』───『add rule』


『Fail』───『◾️◾️◾️』の神域が

『不完全』です


 新たな『Bug』の発生の恐れあり


『原因究明』

 ───49.7%の人類種が認識していません


◇◆◇◆◇

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