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「何も食わずに餓死して死んだら話を聞いてあげるわ」

「今回は最初にまず落ちを言うわね。

 何も食わずに餓死して死んだら話を聞いてあげるわ」

「あー、もしかしてPETAの?」


「そうね。動物愛護団体PETAがサイレンススズカの

 グロ画像をSNSにUPして大問題になってる話。

 私、動物愛護団体に参加するならとりあえず餓死して

 霊体になってからあの世から声をあげてくれないと

 主張に一貫性がないと思うのよね。

 野菜はOKって理屈がまるでわからない。

 言ってることが黒人は人間じゃないので奴隷OKの

 西洋人様のご主張から何も進歩してないのよね。

 まぁあの人達って、肉食はダメだけど魚はOKで、

 ビーバーは水に住んでるから魚ですとか

 何千年もやってきた人たちだしさもありなんよね」

「まぁそういう文化で生きてる人ですしねぇ」


「ただね、今回のPETAの行動を見ると

 ああいうことをする気持ちもわかるなって

 思えちゃってね。今日はそんな話」

「私は流石に許せないんですけど……」




「もちろん私も許せないんだけど、

 許せねぇ死ねで敵意向けたら

 相手とやってること同じだし、

 お前達はわかってねぇで諭そうとしても

 結局相手とやってること同じなの。

 愚かな相手に立ち向かおうという時、

 自分も愚かになるのは馬鹿らしいでしょ?

 だから、異なる意見は対立するんじゃなくて、

 まずは相手の立場を理解することから。

 それで最終的にWinWinが目指せれば一番なのよ。

 PETAは向こうじゃ物凄い力を持ってる組織だし、

 そこと対立せず取り込むことができれば

 最終的な利益が大きくなるわけで、

 その可能性を探るためにもまずは理解から。

 少なくとも私はそういう生き方でやってるのよ」

「なるほど。感情的には受け付けられないんですけど、

 物凄く冷静で合理的に語られてることはわかります。

 その実胸の奥底の感情は最初に吐露して貰ってますし

 とりあえず話を聞いてみましょうか」




「まずね、PETAは私に言わせれば動物愛護団体じゃない。

 動物愛護カルトよ。KKKと大差ないわ」

「カルトって……」


「彼等の主張は動物を大切にしましょうじゃないの。

 動物を尊重し、同じ地球に生きる生き物としての

 権利を認めようという主張。

 かつて、狐を銃で狙い撃つ狩りごっこが

 貴族の娯楽として嗜まれていた歴史を前提に、

 競馬をはじめとしたすべての動物を娯楽に扱う

 産業及び伝統の廃止。

 加えて、ペットとして動物を飼うのもNG」

「えっ!? ペットもダメなんですか!?」


「そうよ。だから彼等の主張を受け入れるなら

 うちで飼ってるペットを今すぐリリースということ。

 さらにはもちろん肉食もNG。

 ここまでを言葉通りに受け取れば

 流石に私も言葉を選べず、アタオカとしか言えないわ」

「あー……それはカルトですねぇ……」


「でも、西洋の歴史を見るにそういう物凄く偏った

 カルトが待ったをかけていかないと、

 人間がどんどん暴走していくってのが歴史でね。

 さっきの狐を撃つスポーツに加え、

 一番やばいのが黒人は人間じゃないって理屈。

 結局何事もバランス、中庸が一番なんだけど、

 異なる意見が対立した場合、

 だいたいは最終的な妥協案として

 中間に基準が移動するでしょ?

 そんな時、理想的な解決策として

 最初から中庸の主張をしていたら、

 意見調整の結果中庸にならないのよ。

 むしろ、今のPETAみたいな物凄く偏った主張をすれば

 最終的に中庸に落ち着くってわけ。

 だから、アタオカに見えるPETAだけど、

 実は物凄く合理的に中庸を目指してる、

 というのが私の見解ね」

「なるほど。冷静に見ればそうなんでしょうね。

 けど冷静に見られないほどキレてるから

 餓死しろみたいな言葉が最初に漏れちゃうと。

 そうやってキレつつもちゃんと合理を考えられるとこ

 すごいなぁって思います。

 まぁその分病むんでしょうけどね」




「と、そういうわけでPETAはここまで頑張ってて、

 実際かなりの力を持つに至った。

 その功績のひとつとしてあるのが、

 向こうの競馬文化の衰退なのね。

 ほら、シーザリオさんが走ったレース場だって

 競馬人気の衰退で今はもうないんでしょ?」

「ですね。実際問題競馬っていうブラッドスポーツが

 人間のエゴの塊だっていうのは

 言い逃れのできない事実として存在していて、

 ウマ娘人気で引退馬支援が活発になったのは美談でも

 逆に言えばウマ娘以前は支援がろくに行われる

 馬刺しになってたって話であって、

 全然いい話じゃないんですよねこれ。

 捨て猫を拾う不良なんですよ」


「確かにウマ娘は引退馬をはじめ

 競走馬の環境を改善させつつあるわ。

 けど、それだって完全とはいかないし、

 国外ではもっと酷い状態が当たり前にある。

 なら、競馬文化自体を終わらせるってのは、

 私としては物凄く理性的で、

 正しい主張だったと思うのよ」

「確かに」


「そしてPETAは少なくとも、

 目標達成まであと一歩まで進んでいた。

 アメリカの競馬文化の終わりまで

 もうリーチがかかっていたとすら言えるわ。

 そこに現われた極東の島国の萌えコンテンツが

 状況を一撃でひっくり返したのよ。

 これ、ウマ娘ファンの側から見ればスカっとする

 いい話なんだけど、ここまで地道なロビー活動を

 続けてきたPETAの側から言えば馬券破る話でしょ」

「馬券買ってんじゃねぇですよ。

 でもそうですよね。そういう話になります」




「今回のPETAの投稿についての反応として、

 競馬を愛する人への侮辱だ、

 ウマ娘のファンアートの規約に違反してる、

 そもそもお前らはカルトだ、

 という3つの切り口が主な言葉なんだけど、

 この3つはどれもまるで的を得ていない。

 まず、カルトじゃないってのは説明したわね」

「主張をそのまま読めばカルトですけど、

 主張の裏にある理想的ゴールを考えれば、

 って話ですよね。

 動物娯楽全廃は、今の引退馬支援みたいな流れを

 すべての国々で強めていこうになり、

 ペット全廃は、ペットショップでの展示販売や

 ペットの『生産』の禁止、

 及び、捨て猫捨て犬へのペナルティになり、

 食肉全廃は、効率的食肉生産のあり方への

 疑問と捉えれば物凄くまともなこと言ってます」


「で、競馬を愛する人への侮辱に関しては、

 ちょっときつい言葉を言うけど、

 クズ共がいっちょ前に侮辱なんて言葉を

 使ってんじゃないわよ、になると思うのよね。

 実際国外の競馬文化における競走馬の扱いは最悪で、

 これを機会にもっと注目しなさいって思うのよ。

 私、馬好きだし」

「なるほど。Cygamesは引退馬協会や

 諸外国の競馬文化にカネを回してますけど、

 場末の引退馬にまで全然手が届いていない。

 そういう意味では、まだまだこちら側の

 力が足りてないと理解しないとですよね」


「規約違反に関しては完全にお門違いね。

 そもそも今のPETAにとってCygamesは敵なのよ。

 競走馬文化を終わらせようとしてるPETAと

 競走馬文化を再興しようとしてるCygames。

 私安直に敵って言葉使うの嫌いなんだけど、

 根本が真逆だと流石に敵としか言えないわ。

 その敵に喧嘩を売るにあたって、

 敵の決めたルールに則るはずがないでしょ」

「確かに……」




「でもそうなると、PETAは敵だから、

 結局何を言っても無駄って話になりませんか?」

「なるわよ。だからあのツイートに対しては、

 いいね押すのは当然ありえないとして、

 引用リツイで文句言うのも間違った対応だし、

 通報したりCygamesに意見送るのも違う。

 ただ冷静にブロックすればいいのよ。

 絶対にわかりあえない人はいる。

 そんな人達と無理にわかりあう必要はないし、

 話を聞いて不快になる必要もない。

 冷静に『あなた』の世界から消せばいいのよ」


「そう、なんですけどねぇ……

 それができないのが人間であって、

 SNSとの関わり方も下手なのが人間なんですよねぇ」

「だからいつもの、

 SNSは人類は早すぎたになるんだけどね」




「ただね、海外でビジネスしていく以上、

 そういう力を持った強烈なアンチはたくさんいるの。

 特にウマ娘と競走馬に関しては、

 藤田社長の野心が強いこともあって、

 こういう厄介な相手とどう付き合うかが

 今後のCygamesに求められるってわけ。

 もはやウマ娘のラスボスは

 ディープインパクト実装じゃないのよ」

「けど、一歩一歩進んで、理解を得てきました。

 社台を取り込んだことだって、

 今にしてみても信じられない話です」


「そうなのよ。ここまで物凄く努力してきて、

 無理と思われた問題も解決してきたの。

 そんなCygamesの前に現われたPETAは敵じゃない。

 最終的に手を取り合うべき相手なのよ。

 少なくとももしも藤田社長が彼等を敵と判断したら

 ウマ娘の海外進出はここで終わりだと思う」

「確かに……異文化コミュニケーションの

 難しさと感じさせますねぇ……」


「だから、ファンとしてここでPETAに喧嘩を売るのは、

 ウマ娘のためにもならないの。

 実際、法的に戦う道はあるはずだし、

 そういうわからせをしてやれば気持ちいいでしょうね。

 それでも私たちは、目先の気持ちよさに釣られて

 未来を逃す真似をしちゃいけないし、

 未来を見てるはずのCygamesの邪魔をしてもダメ。

 まずは冷静にブロックした上で、

 私たちのCygamesを信じましょう」

「ついでに小さなことだとしても、

 引退馬にお金を落として欲しいですね」




「ただそれでもスズカのグロ画像を

 堂々と投稿した行為はカスすぎる。

 私もPETAの素敵なファンアート投稿したいんだけど、

 PETAの擬人化コンテンツってないのかしら?」

「ないんじゃないですかねぇ……」


「オーストラリアで海賊やってるグリーンピースとか、

 特許ヤクザのコナミとか、

 アメリカの映画産業を終わらせようとしてる

 人権団体とかもまとめて擬人化させて、

 みんなで力をあわせて世界を滅ぼすゲームとか

 どっかが作ってたりしない?」

「もう終わりですよこの世界」

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