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「VTuberの話がしたいんだけど」

「VTuberの話がしたいんだけど」

「はい今回はここでおしまいです」


「いや待ってよ」

「お姉様、pixivの垢BANされたの覚えてないんですか?」

「覚えてるけど」

「あの後でなろうでも政治と宗教の話は削除しましたよね?」

「したけど」

「Vは宗教なのでダメです。終わりっ!」

「一理も二理もあって反論しにくい」

「はい終わりっ!」


「まぁ待ちなさいって。

 じゃぁあなたにとってのVってなんなのよ」

「神ですね」

「リスナーは?」

「信者です」

「一神教なの?」

「箱推しの多神教もあると思うので、

 わりとゆるいですね」


「なるほどね。物凄く腑に落ちる解釈なのよね。

 そう考えるとスパチャがちょっと好きになる。

 元々私、スパチャって言い方悪いけど、

 ネット乞食に小銭を恵むようなものだと思ってて、

 受け取る方も与える方も嫌いだったのよね」

「なんてことを!」

「でも、神に対する寄付行為であり、

 金を投げることで己の魂を浄化していると考えると、

 物凄く納得できるし古くから無限に続く

 最も正しく崇高なお金の使い方なのよね」

「そうですそうです!」

「うん。スパチャに関する印象は変わったわ。

 ありがとうね」

「良かった、善行が成せました」


「じゃぁ聞きたいんだけど、

 神である以上全知全能なんじゃないの?」

「そうですね。

 Vは二次元におられるので

 みんな美しくかわいいですし排泄もしません。

 人によって魔法や奇跡も使えます」

「なるほどね。ただ、私はそうは思わないのよ」

「たまに見えちゃう中の人のことですか?

 それは気の所為なので目をそらしてください」


「違うのよ。これは私がVを嫌いになったエピソードなんだけどね。

 当時の私はVに興味があって、リサーチ感覚で配信見てたのよ。

 あ、名前は出さないわね」

「絶対出さないでくださいね。

 匂わせもダメですからね」

「で、そこでポケモンSVのストーリー配信しててね」

「あぁ一時期みんなやってましたね。

 SVはほんとストーリーが良いので最高ですね」

「うんうん。良いストーリーだからこそ、

 他人がどういうリアクションするかが

 楽しく見ていられるのよね」

「ゲーム配信はまさにそういうものですよね」


「実際その方もストーリーでは私と同じ反応してて、

 その時の大げさなリアクションがかわいくてね。

 ファンになりかけてたし、スパチャもしかけてたのよ」

「いいじゃないですか。

 そういうとこから沼に落ちるんですよ」

「ゲーム攻略に関してはいまひとつでね。

 ただ、淡々と最適解選んでレベル上げてで

 攻略しちゃう私にはないドキドキ感があってね。

 あぁ、最適解に気付けないことで

 ゲームってこんなに楽しくなるんだって

 ちょっと己の愚かさを覚えちゃったわ」

「お姉様、SV初回の殿堂入りパーティなんでした?」

「踊鴨・鮫竜・大鍛冶屋・綺羅水晶・太陽蛾・冷蔵庫」

「 ひ ど す ぎ る 」


「と、そんな感じでホームウェイまで行ってね。

 楽園防衛プログラムとの神戦闘をクリアしたのよ」

「あの戦闘はポケモンシリーズでも屈指の名場面です」

「その方もアギャスをすごく応援しながらクリアしてね。

 あぁ、この配信最後まで見てほんとに良かった、

 って思ったのよ私も」

「うんうん。わかりますわかります」

「で、最後の博士AIがタイムマシンで旅立つじゃない」

「ネタバレですが今更ですね」

「そこの最後のセリフがBon Voyage(良い旅を)で

 私そこで号泣したのよね」

「いい場面ですよねぇ、私もそこで泣きました」


「でもその方、ボンボヤージュの意味がわからなくて、

 最後のいいとこでボンボン言ってて感動台無し~!

 って腹抱えて笑い出したのよ」

「あー……」

「そこで即座に配信打ち切って近くにあった

 空きペットボトルを床に叩きつけて踏み潰したわね」

「まぁ……うん……」


「結局さ、創作を楽しむコツっていかに知識があるかで、

 むしろ要求されてる知識がないと

 どんなに良い作品でも台無しになるのよね」

「お姉様が好きな作品って要求前提が高すぎるのばっかりですよね。

 銀英伝とか富野とか失われた時を求めてとか」

「要求前提が高いほど面白いのなんてある意味当たり前なのよ。

 だからなろうの転生系アニメはつまらないのよ」

「なろうの軒先借りといて言っていいセリフじゃない!!」


「結局どうしてもね、

 そういう本人のバカさ故に面白さに気付けないで

 その作品がいまいちだとか思っちゃう浅はかさが、

 どうしても許せないのよね。

 ストーリー音読してても漢字が読めなかったり、

 説明を読み飛ばしておいて後でわからなくてキレたり。

 で、そういうのをリスナーに教わるのが当たり前みたいな、

 そういう甘やかされた子供が許されてるみたいな空気が

 私には絶対無理だなって思って他のVからも

 全力で距離を取ったのよ」

「まぁ、お姉様はそうでしょうね。

 それでいいと思いますよ。

 単純に向いてないです」


「これってある意味マンスプレイニングの容認なのよ。

 リスナーはVに教えてあげるのが前提で、

 Vも教えてもらえるのが当たり前」

「ちゃんと教わる気概があるマンスプレイニングは

 いいマンスプレイニングなんじゃないですか?」

「そうね。それ自体は別にいいのよ。

 ただ、教えてあげることに優越感を覚えながら、

 この子はバカだけど支えてあげないとなぁ、

 みたいな感じで進む配信って、

 信者と神の関係って言えるの?

 むしろ、上位存在とペットの関係じゃない?」

「う……」

「で、そういう調子に乗った上位存在って、

 だいたいの創作で最悪の外道として

 描かれる存在じゃない?」

「うう……」

「魂の浄化を目指して神に祈る儀式じゃなくて、

 その空間内で全員の魂が淀んでない?」

「ちくしょぉぉぉぉおおおおおお!!

 これだからこの人と議論しちゃいけないんですよぉぉぉおお!!

 逃げ道がどこにもねぇぇぇぇえええええ!!」


「そういう流れで虹やホロは見てられないんだけど、

 Vって間口広いし、最近は学術系のVもいるじゃない」

「あぁ! そっちならお姉様も楽しめますよね!?」

「うん、そういう方の配信はほんとに面白いのよ。

 で、名前が売れてくとそこにガチの大学教授とかが

 ゲストに来てお話とかするじゃない?」

「ありますあります!」


「そこで大学教授さんの方のファンになって、

 配信もう見ないでその大学の外部聴講制度とか調べるのよ」

「ある意味正しいコラボの視聴者吸収してるぅうぅぅうう!!」


「あとこれは、アニメキャラの服飾論とかカラーコーディネートとか

 真面目に考えてるあなたに聞きたいんだけど」

「あっ! それダメっ! ダメですっ!」

「Vの衣装にまともなの、ほとんどなくない?」

「はい、終わりっ!!!!」

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