「このアスカガ論争を終わらせに来たわ」
「このアスカガ論争を終わらせに来たわ」
「もう20年前にカガアスで終わってるんですよ。
FREEDOMでもアスランはただのMSの操縦が
神がかり的にうまいだけのバグで
精神的には常に右に置かれるヘタれなんですよ」
「いつの世にあってもカップリング論争は終わらないわ。
中東の戦争と旬のアニメのカップリング論争には
口を出してはいけないというのが社会のルール」
「全然守る気ねぇんですよこの人。
まじで中東だけは勘弁してください」
「ただそれでもアスカガ論争は終わらせたい」
「もう終わってるんですって」
「そう。なら聞きたいんだけど」
「アスランって受けよね」
「受けですね」
「ならアスカガで正解よ」
「ちょっと何言ってるかわからない」
「カップリングの表記ルールとして、
先に名前を出した方が攻めというのは
ISOの国際標準ルールよね」
「ISOにそんなのねぇんですけど、
まぁそういう暗黙の了解ですね」
「でもガンダムSEEDの場合、
左が受けで右が攻めなの。
だから、カガリが攻めでアスランが受けなら、
アスカガと書くか
カ
ガ
ア
ス
と書くわ」
「いやなんでガンダムSEEDだけそうなるんです」
「正確にはガンダム系列作品だけはこのルールよ。
私はすべてのカップリングにこのルールが適用されて
然るべきだと思うんだけど、
少なくともガンダム系列作品では
絶対適用されるべきルールだわ」
「なに言ってるかまだわかんないですけど、
なんか面白そうな話になってきましたね」
「そもそも機動戦士ガンダムは
私が勝手にSMの師匠と仰ぐ
富野由悠季御大によって作られたIPなんだけど」
「あのおハゲ様のことSMの師匠と思ってる人はじめて見ました」
「富野御大はドSでありドMでもあり、
スポンサーの要求を無視するアバンギャルドな叛逆者であると同時に
スポンサーの要求に必ず答える職人でもある。
そしてなにより、映像作家としては常に正道を歩いている方なの」
「あぁ、最近岡田斗司夫ゼミとか
セリフと演出で読み解く機動戦士ガンダム解説とかで
富野御大の映像の原則、特に上手下手の理論について
かなり綿密な解説が行われていましたね」
「そうね。今更語っても富野御大の著作『映像の原則』の二番煎じで
それらのYouTubeチャンネルに続いて三番煎じになるから、
詳細は好きなところで確認して」
「あー、わかりましたわかりました。
つまり、画面右が上手だから攻めであって、
日本語を横書きした場合文字が左から右に流れるので
横書きの場合のみ右に攻め側を配置すると」
「そうよ」
「発想が変態です」
「やめなさい照れるじゃないの」
「褒めてねぇんですよ!」
「でもそれならスアガカじゃないですか?」
「イノベイターの特攻兵器じゃないわ」
「ガガの話はしてねぇんですよ!」
「じゃぁ騎士ガンダム物語の」
「スダ・ドアカワールドでもないです!」
「左から右に読むのは日本語の横書きルールだからいいのよ。
攻めの名前を右に置くのだけルール。
だからアスカガでいいの」
「なんかヨーロッパの方でそういう表記ルールの違いで
何故か不思議な停戦条約が結ばれた戦争とかありませんでしたっけ?」
「ちょっとよく覚えてないけど、
バナナの関税が消えたのは覚えてるわ。
いやほんとによく覚えてないわ。
ベルリンの壁が崩壊した理由と勘違いしてない?」
「してるかもしれません」
「さて。ここで宣伝したいんだけど、
私達が倒錯的なSMプレイで結ばれる
R-18版があるじゃない?」
「全年齢版でその話するのやめてください」
「そこで結構な枚数の挿絵を使ってるんだけどね」
「絵は抜けるのに文章で抜かせてくれないと
ご好評いただいております」
「これも映像の原則を意識してキャラの立ち位置を変えてるから
一区切り完結した今から見直すと面白いわよ。
どちらが精神的な攻めかどうかが一発でわかる」
「え? えっ? えええええっ!?
うわぁマジだぁぁぁぁああああ!!
あっ! じゃぁ、このシーン……
うわぁぁぁぁああああ!!
私の悩みはなんだったんですかぁぁぁぁああああ!!」
「まぁ現実では2人が向き合って立ってても
どちらが右かなんてわからないから。
仕方ないわよ」
「あとね、実は映像の原則だけじゃないのよ。
美術の原則も絵に現れてるわ」
「美術の原則?」
「ちょうどR-18じゃないイラストがあるから
4枚ほど紹介するわね」
「うん、まぁ、はい。
それで? この4枚がなにか?」
「西洋美術の原則において、月は狂気を示してるわ。
絵に月が書かれている場合、
その有無や大きさ、隠れ方で
狂気の度合いがわかるのよ。
この中で唯一正気なのが3枚目の私なのよ」
「そんなこと考えながら微妙なAI用の
プロンプト考えてたんですかこの人!
いやもっと修正するとこあるんじゃないですか!?
八雲紫コスの八卦文様が毎シーンで変わるとことか!」
「それは普通にAIのランダム性が制御できないだけだわ。
八卦でキャラの精神性を示すようなことしてたら
それはもうとってもラッキーマンなのよ」
「え、ちょ、ちょっと待ってくださいね。
それを踏まえると……」
「何故月光の第3楽章だったのか。
何故プレインエイジアだったのか。
何故月光だったのかもわかるのよ」
「自己満足のレベルが高すぎるっ!」
「でしょ? 作中にこういうの隠すの好き」
「見つけようと頑張る読者が出来てからやってください!」