再襲撃2
エリザは、何度か回避して班員達の攻撃速度を把握した後、試しに襲い掛かってきた班員の一人の足を折る。
「ぐぎゃあ!」
その姿でも痛みはある様で、動きが鈍る。しかし、すぐに折れた骨が繋がった様で普通に攻撃してくる様になった。
「骨を折っても無駄ね。それなら、足をいただくわ。スカーレット・スカー」
エリザは容赦なしに班員達のひざから下を切り飛ばす。この程度では死なないと思うが、念のため太ももの大動脈は避けた形だ。
「これもダメね」
実際、切断面が泡立ち、しばらくすると新しい足が生えてきた。ただ、元通りというわけでは無く、最初に変形したのと同様に様々な形で再生する。班員によっては、足が4本になったり、ただ平らな板になったりと見ていて気持ち悪い。
「はぁー。捕まえるのは得意じゃ無いのだけれど」
自身の血を輪のように操って班員の一人の上半身を拘束する。しかし、班員は無理やりそれを引きちぎろうとして、逆に自分の体が千切れる。ただ、そこからまた再生したので、脱出に成功されてしまった形だ。元通りでは無いが。
「やはり生かして捕らえるのは無理ね。タケルには悪いのだけれど、殺すしか無いわね」
エリザはそう決めると、容赦なく班員の首をはねる。悪魔といえども、首を切断されては生きていけない。元々首の無い種類は別として。しかし、予想外にも首をはねられた班員は、首から下を異形にしながらも再生した。
「ただの悪魔憑きじゃないって事ね。悪魔が居ないのもそうだし、この再生力は悪魔を超えているもの」
その割には、実力が大したことが無いが、それは元人間だからなのか。
「それじゃ、どこまで再生できるか試してみましょうか? ブラッド・レイン。ブラッディ・ストリング」
班員の一人を血の弾丸で穴だらけにし、他の一人を血の糸で細切れにする。結果は、穴だらけにした方は穴が再生して復活したが、細切れにした方は再生しようと肉が盛り上がったが、それ以上再生することがなかった。ただ、ウゴウゴとまだ動いているので油断は出来ないが。
「そこまで細かくしないとダメなのね。それじゃあ、魔法はどうかしら?」
エリザは、班員を燃やし、凍らし、雷撃し、圧縮する。そのどれもが有効で、復活してこなかった。
「まさか、魔法が弱点なの? それに、悪魔特有の魔法耐性が見られないし。悪魔憑きじゃないのかしら?」
見た目は悪魔付きだが、特徴が悪魔付きと全く合わないことにエリザは違和感を覚える。しかし、情報を聞きだそうにも理性は無く、会話になりそうにない。だが、最初に命令を下したリーダーならどうだろうか? エリザは、無駄かもしれないと思いながらも、リーダーの首をはね、切断面を血で塞いで再生を阻害する。そして、首を持ち上げて尋ねる。
「ねぇあなた。さっきの事を覚えているかしら?」
「殺す、殺せ、皆殺しにしろー!」
リーダーは、班員に命令するばかりで状況が見えていない。やはり、すでに知性は残っていないようだ。どう見ても、リーダー以外の班員は倒されたというのに。
「仕方ないわね。ヘル・フレイム」
エリザは、最後の慈悲でリーダーの頭を完全に焼却する。これで再び何者かに操られることは無いだろう。
「裏で動く何かを探るしか無いわね」
エリザは、証拠隠滅の為にこの場のすべてを焼却し、里に戻るのだった。




