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第8話 甘い誘惑

ごちゃごちゃ注意

 ―――ジリ貧だな。俺は戦いながらそう思う。

(武器はすでに持っていない。最初に剣で切りつけようとしたとき、弾かれたからな。銃も弾かれやがった。)

 俺は、ドラゴンが攻撃をしたら、それをヤミのフォローにより避け、そしてその瞬間に俺が魔法で攻撃をする方法で戦っていた。ダメージも毎回10000は越えているのになぜジリ貧なのか。

 それは、このドラゴンの回復力のせいだ。こいつ、ダメージを受けた瞬間にHPを全回復しやがる。俺も似たようなものだが。

 しかし、こんなやつどう倒せばいいんだろうか。しかも、定期的にデバフスキルを使ってくるから倒しづらい。やはり、倒すにはアレしかないな……


「ヤミ!あいつを少しだけ引き付けてくれ!頼む!10秒でいい!」


 俺はヤミに「頼んだ」といってその場で立ち止まる。


「ワン!!」


 ヤミは俺の言葉に元気に返事をするとドラゴンの元へと走っていった。そしてその瞬間、ヤミの体が消える。全力のスピードをだしたのだろう。

 さて、俺もそろそろ始めよう。俺は右手を開いてドラゴンに向ける。そして、


「星よ、我に汝の一部を与えよ。我が望は並ぶ者無き最強たる力。我の自尊に掛けて望みたもう」


 俺はある魔法文を唱える。すると周りの雰囲気が変わる。そのまま続けて、


「時は来た。星よ。汝の力で我を導きたまえ!」


「ヤミ!こっちへ避難しろ!」


 俺はヤミに避難を呼び掛け、そして、


「くらえ!!!

 スゥウウパァアア!!!!ノヴァ!!!!!!」


 俺が魔法文を唱えきる。直後、目の前が真っ白になる。ヤミは影を伝って俺の方に避難できたようだ。MPが減った感覚が俺を襲う。それも、何千単位の量だ。俺はその感覚に耐えられず、右手を前に突きだしたまま左膝をついてしまう。

 しばらくして、辺りの強い光が落ち着いてきて、周りがだいぶ見えてきた。ドラゴンは……


「まだ、生きてやがる……」


 もう瀕死といってもいいほど怪我をしているが、ドラゴンは生きていた。だが、回復はしていない。そして、見た目も元のレッドドラゴンに戻っていた。

 しかし、さっきのあれ、まるで何かに操られていたような……こんなときは、


「なぁ、女神よ。さっきのあれ、どう思う」


 俺は女神に話しかける。すると、


「は、はひっ!?こひら女神センターれす!何の御用でひょうか!?」


 と間抜けな声が聞こえて、俺はこけた。どうした、女神。


「あ、将平さんでしたか。い、いえ別に居眠りしてたわけではないですよ!」


 女神も寝るのか。てか女神センターてなんだよ。


「女神の本拠地のような場所です」


 そ、そうか。

 さて、俺は女神にあることを聞く。


「なぁ、女神。今、このレッドドラゴンと戦っていたんだが、突然デカイ黒い竜になったんだが?ギガンオキシスドラゴンという種類だったようだが?」


 そして、俺はドラゴンとの戦いの一部始終を説明した。


「うーん。そんな種類のドラゴンは知りませんね。新種の可能性が高いです。バグのせいなのでしょうか……」


 バクのせいかはわからんが状態異常のところに『洗脳強化』とあったな。


「『洗脳強化』……ですって!?そんな……て、ことは…」


 ど、どうしたんだ?


「そのドラゴンを強化したのは例のバグで間違いないようです。そんな大幅な『洗脳強化』は我々、神か、それと同等。それ以上の存在でないと不可能ですので。

 それと、推測ですがもしかしたらバグが知能をもち始めているかもしれません」


 なるほど。たしかに、バグしかいないな。しかし、知能か。人工知能のようなものか?そうなると……厄介だな。


「恐らくそうでしょう。はい。厄介です。ですが、バグの反応はその大陸にはないのですよね。

 そのレベルのバフスキルを使うのなら近くにいないといけないのですが。

 もしかしたら分身を使って遠距離から……?もしかしたら将平さんを狙っている可能性もあるので、気を付けてください」


 あぁ。もちろんだ。

 ……さて、とりあえずドラゴンのステータスを確認するか?どれ。


『ステータス』


 tribe:レッドドラゴン Lv1800

 HP :10/10000

 MP :60/1000

 STR :2000

 INT :1500

 DEF :2500

 MND :1800

 SPD :1000


『スキル』


『炎の覇者』『獄炎強化』『空の王者』

 

 ふむ。瀕死だな。今なら余裕で止めをさせる。だがな……


「おい、ドラゴン。俺の仲間にならないか?」


俺はドラゴンにそう言って、さらに、ある提案をする。同時に俺は確信していた。こいつなら絶対仲間になるとな。俺の提案はこいつへのデメリットが一切ないからな。


「どうだ?悪くはないだろ?」


意識があるのかもわからないドラゴンに俺は続けて話しかけた。


『……ぅぐっ………』


どうやら意識はあるようだぞ。さて、どう答えるかな。まぁ、断られてもどっちでもいいんだがな。

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