第3話 可愛いは正義
長々と話してたステータスの件がやっと終わりついにスキルを使いますよー。
さて、スキルの詳細については理解した。次は実際にスキルや魔法を使っていこう。俺は先ほど収納したAKを手元に取り出す。
AKにスコープはいるだろうか?とりあえずドットサイトスコープでも付けておくかな?
『錬金術を使用しますか?消費MP10』
yes/no
yesだ。俺は出来上がったドットサイトスコープを早速AKに取り付けた。さて、これで撃つのが楽になるだろう。試しに構えてみる。今はセミオートのはずだ。セーフティを外し、いつでも撃てるようにする。俺が今から撃つのは近くにある木の枝だ。
俺は深呼吸をし、標準をあわせ、撃つ。ドカン。と大きな音が野原で鳴り響き、目で追うのもギリギリの速さで発射された弾は、見事に狙った木の枝の根元に当たった。当たった木の枝は根元から四散し、先の枝が地面に落ちた。
馬鹿げた威力だ。当たるとは思った。なんたって俺にはスキル『百発百中』があるからな。だがまさか破裂するとはな。あの枝はけっして細くはない。俺の手首くらいはあるそこそこ太い枝だ。これは明らかに威力がおかしい。まぁ、仕方ないっちゃ仕方ないがな。
なんせ俺の知識は曖昧だ。名前だけ覚えて威力なんて考えてもなかったくらいだ。それを錬金術で自分流に作ったんだ。そりゃ、威力も違うだろう。これをフルオートにしたらどうなるんだよ。
まぁ、フルオートの確認は後でいいだろ。とりあえず、錬金術はこれくらいでいいかな。色々できすぎてなんかな。うん。後回しだ。
次は……『捕獲』を使ってみるか。幸い、野原には動物がたくさんいる。お、あんなところに狼がいるじゃないか。俺は大の犬好きだ。だから犬、狼には目が無いんだよ。さぁ!捕獲しようじゃないか!
俺は狼に駆け寄る。どうすればいいのだろうか。普通に他のスキルと同じく念じればいいのか?ON、OFFでは無さそうだしな。むむむ~俺のために捕まってくれ~。
『シャドウウルフを捕獲しますか?』
yes/no
お、成功した。て、それよりこの狼、魔物だったのか。でも、すごい尻尾ふってるぞ?まぁ、いいか。yesだ。
『シャドウウルフを捕獲しました。シャドウウルフのステースを確認しますか?』
yes/no
これもyesだな。
『ステータス』
tribe:シャドウウルフ Lv5
HP :5000/5000
MP :500/500
STR :200
INT :350
DEF :150
MND :100
SPD :500
LOK :60
『スキル』
『影縫い』『闇纏い』『憑依』『闇』
ふむふむ。レベルが上がったらなかなか強くなりそうだ。そんなことを考えているとき、あの声が聞こえた。
「おや?シャドウウルフの子供を捕獲したのですか?」
女神だ。あぁ、そうだよ。て言うかこの子、子供だったのか。
「はい、子供ですね。それより、よくシャドウウルフなんか捕獲できましたね?親は居なかったのですか?」
あぁ、周りにはこの子と似た魔物はいないな。それより、この子そんなすごいのか?
「えぇ、すごいですよ。なんせ狼系の魔物の中でトップ3に入るくらいには強いです。ちなみに魔物の弱肉強食だと、狼系の魔物では下位のレッサーウルフでも上位の方に君臨します。
全魔物での強さ比べでは上から神話系、悪魔系、狼系となっております。全魔物の中で3位に君臨する狼系のトップ3なんですからそれはそれは強いですよ。」
なるほど。それは良かった。可愛いは正義ともいうし強い=可愛いだしな。まぁ、可愛いの意味が違う気もするが。
さて、この子のスキルの詳細を見ていこうか。
『影縫い』
相手の影と体を縫いつけその場から動けなくするスキル。相手のレベルが自分のレベル(+自分のレベルの1/2)より上だった場合、このスキルは使えない。
これは絶対役立つ!そんな気がする。影で縫い付ける?最強かよ!今はまだレベルが低いから使える相手も限られているが、レベルを上げたらめちゃめちゃ使えるぞ。これ。
『闇纏い』
闇を自分や他の生物に纏わせることができるスキル。闇を纏った生物は影の中を移動することが可能となるほか、暗闇ではステルス効果もある。一度に纏わせられるのは10体まで。(自分を含める)
なるほど。これは奇襲とかに重宝するな。最大10体が影の中に入れるのか。シャドウウルフが強いと言われる理由が少しだけわかった気がする。
『憑依』
自分以外の生物に魂を憑依させることができるスキル。憑依にレベルは関係ない。相手の精神力が自分より強い時は失敗する。
チートスキルきたんだが。つまり精神力が勝っていればどんなに強い敵でも操ることができるって訳だ。これがあれば大抵の敵は戦わずに無力化できるのか。すごいな。この子本物に強い。
『闇』
???
……なんだこれ?女神。この『闇』てスキルの詳細がわからないんだが。なんだこれは?
「うーん、何でしょうね?これ」
いや、何でしょうね?じゃないだろ。女神なのにわからないのかよ。もしかして、これがバグか?
「いや、これはバグでは無いようですね。というか、そもそもシャドウウルフを捕まえた人なんて今までいなかったんですよね。確か、捕獲などで捕まえた魔物には新しいスキルができるはずです。きっとそれですね。この新しくできたスキルは特定のレベルにならないと使えません。頑張ってレベルを上げるしかないかと」
そんなシステムがあったのか。なるほど、まぁ、俺もレベル低いし一緒に成長できていいかな。
「そうだ、せっかくですし、その魔物に名前をつけてはどうでしょうか?」
名前か。確か、魔物に名前をつけると名前有魔物になってより強くなるんだっけな。よし、じゃあ…
「お前の名前は『ヤミ』だ。シャドウなお前にはぴったりだろ?」
俺はこの子に『ヤミ』という名前をつけた。シャドウウルフという種族名からは闇を連想させる。だからヤミだ。シンプルだかいい名前だと思う。
しばらくすると、ヤミの周りに小さな光に粒が集まりヤミを覆ってしまう。そしてヤミの形をした光となり、徐々に大きくなる。
これは……進化か?光は一メートルほどの大きさになったころ巨大化をやめ、再び光の粒となりヤミから離れた。そこから見えたのは凛々しくも可愛さが残っているヤミだ。
「おお!ヤミは名前を貰ったことで進化したみたいですね!」
女神がそんなことを言っている。進化というからには種族が変わっているはずだ。一体何になっているのか。俺はヤミのステータスを見た。
『ステータス』
name :ヤミ Lv5
tribe:ダークウルフレッド
HP :10000/10000
MP :2000/2000
STR :8000
INT :3500
DEF :1500
MND :2000
SPD :14000
LOK :150
『スキル』
『影縫い』『闇纏い』『憑依』『闇』『地獄門』
え!?ちょ、いきなり強くなりすぎだろ!?攻撃力とスピードなんか俺より強いし…もしかして、俺の力がこの子に流れ込んだのか?それに、スキルも増えてるし。
「おおぉ!ダークウルフレッド!?始めてみました!」
あんたが見たことないってこと新種か?
「恐らくそうでしょうね。あなただけの新種ですね。大事にしてあげてくださいよ」
言われなくとも。愛情たっぷりあげて育てて上げるつもりだよ。なんせ俺は犬好きの超過保護だからな。
「ふふ、そうですか。スキルも増えますね……!?
こ、これは……『地獄門』……将平さん。このスキルどうしても使わなければならない時まで使わないでください」
……?何でだ?確かにヤバそうな名前だが……
「それはそのスキルの詳細を見ればわかると思います」
詳細を見ればわかる?なんて遠回しな……まあ見てみるか。俺は言われるがまま『地獄門』のスキル詳細を開く。すると、そこには驚愕な内容が書いてあった。
『地獄門』
地獄へと続く死の門を召喚し、悪魔を自分の体に憑依させることでステータスを数十倍上げるスキル。回数を重ねるごとに精神は衰えていき、最終的には悪魔に魂を食われる。
な、なんだこのスキルは!?
「ね、私がさっきいった意味……わかりました?」
あぁ。よーく理解した。こんなスキル、絶対ヤミには使わせねぇ。使わせる訳がねぇ。
「ヤミ、よく聞け。お前がもっているスキルに『地獄門』というのがある。これは俺が許可した時以外使うな。
もし、使わなければならない時がきたら俺に連絡するんだ。いいな。許可なく使うなよ。
これは、俺とお前の約束だ」
くぅん。ヤミは理解したような、してないような表情をしながら鳴く。心配だがきっとヤミは俺の許可なくは使わないだろう。
俺はヤミの頭を撫でながら、次のスキルの確認をしようと思った。
やっぱりステータスとスキル紹介で半分埋まるのかよ。
将平「まぁ、ヤミは可愛いから平気だろ」
ヤミ「わん!」
うん。そうか。次回に期待…バタッ




