第1話 女神ウェスタが現れた!
少しずつなれていきます。
目が覚めると俺は白い部屋に座っていた。いや、これは部屋と読んでいいのだろうか?なぜそう思うかって?なぜならその部屋は壁がなく果てしない地平線のみが見えるからさ。
壁がないなら部屋とは言えないか?よし、とりあえず白い空間(仮)としておこう。
さて周りを見回した後、次に俺は正面へと目をやった。そこに見えるのは足だ。二本の細いきれいな足がある。俺は正面を見ながら視点を徐々に上へと向ける。
見えたのはきれいな体だ。それもおそらく12~13程度の。そこで俺は気づく。相手が裸のことに!
すぐに目をそらそうとしたが何故かできない。そのため俺はそのきれいな体をもろに見てしまった。育ち初めぐらいの胸を。
そして俺は上へと視線を上げる。
そこに見えたのは顔だ。それもスーパーモデルもびっくりの超美人…いや美少女だ。
美しいより可愛いという言葉の方が似合うであろう。そんな顔だ。髪はきれいな赤色をしていてツインテールで髪を結んでいる。
と、そこで彼女の口が開く。何か言うつもりらしい。俺はそれを聞く。
「こんにちは、荒川 将平さん。私は女神のウェスタと申します。以後お見知り置きを」
彼女はそういった。そこで俺は考える。ウェスタといえばローマ神話に登場する女神の名前ではなかったであろうか?確か存在そのものは燃え続ける炎で処女神とも呼ばれた…
て、いやいや!おかしいだろ!この子が!?女神??意味がわからないよ!じゃ、ここはどこなんだ?
そこまで考えたころ、彼女は言葉を続けた。
「さて、荒川 将平さん。今から私はとても辛い事実を打ち明けます。聞きたいですか?」
「その前に俺が聞きたいよ!ここはどこなんだ?とね!」
「ここですか?ここは神の間とか世界の終点とか呼ばれる場所ですね。つまり神しか来れない神秘な場所です」
神しか来れない場所?じゃあ何故そんなところに俺がいるんだ?それに何のために連れてこられた?俺は確かトラックに…轢かれたんだよな…
「そうです。あなたはトラックに轢かれ亡くなりました。それを私が魂ごとここへつれてきたからです」
さらりと心を読んでくるな…こいつ。てゆうか。やっぱり死んだんだな…しかし連れてきた?何故?何のために?
「おや?意外と冷静ですね」
いや、これでも内心じゃすごい焦ってるよ。昔からそれが表面にでないだけさ。たまにでるけど。
「ほほぉ、なるほどなるほど。良かったぁ。冷静な方で」
女神はほっと息を吐いてそう言った。
良かった?何故冷静だと良いんだ?
「それはですね。まぁ、後で話しましょう。それより先ほど何故ここに連れてきた?と考えましたね?何故連れてきたか…
単刀直入にいいましょう。あなたに、ある世界を救ってほしいのです!」
………ゑ?世界を救う?俺が?
「はい。そうです。まぁもっと詳しく言うと、その世界に発生した謎の超次元体を見つけて対処してほしいのです。ゲームで言うところのバグみたいな物です。今は何もおきてませんが。バグなんて放置していいものじゃないですし」
だろうな。それで、つまり、その世界を脅かす謎のバグの発見、対処を俺にやってほしいと?
「はい。そうです」
でも、発見も対処もあんたがすればいいんじゃないか?女神なんだし。余裕じゃね?
「まぁ、そうなりますよね。いや、それもできるのですが。何せ対処するにはその世界に私自身が入るしかないんですよ。あいにく私は元々こちらの住人でして。その世界に入った瞬間ものすごい魔力と聖力が駄々漏れします」
何かダメなのか?
「駄目ですよ!魔力はまぁなんとか抑えられますが。聖力までは無理です。するとどうなるか?聖力を感じられる聖職業の方々に一瞬で囲まれ言いふらされます」
はぁ…なんか面倒くさそうだな。
「そうです。面倒くさいのです。だから外から対処しようとしても、世界規模で見るのでそのバグ、とても小さくて、そもそも詳しい位置を特定できないのです。なので、あなたに対処してほしいという訳です」
なるほど。女神ってのも面倒くさいんだな。
「まぁ、面倒くさいですよ」
はぁ。女神頑張れよ。てゆうか異世界へ行くのは確定なのな。まぁ、仕方ないか。それに、なんだか楽しそうだしな、その世界。さっきの話からも魔力とか聞こえたし。まさか魔法とかも使えるのか?
「ほほぉ、よく気づきましたね。そうですね。魔法、ありますよ。
王道なファンタジーって感じの世界です」
そういえばなんかのファンタジー小説で現代都市を作ったりしてたな。そんなのもなってみたいな。まぁ、俺の指導力なんてお察しレベルだけど。それでも、魔法か。使いたいな。
よし、そうと決まれば早速行こう!
「おぉ!行く気になってくれましたか!」
まぁ、世界を脅かす存在がいる!なんて言われたら何もしない訳にもいかないしな。魔法も使いたいし。
「そうですか!ありがとうございます!ですが、その体ではあちらでは不便でしょう。あちらにはレベルとかありますし。そこで、あなたが望む力すべて与えようと思います。いわゆるチートスキル授与!」
ほう。チートか。そうだな。なら……
そこで俺はしばらく考えた。すべて……か。最初からレベルマックスなんてのも出来るんだろうが、そんなんじゃつまらないよな。
回復系はほしいな。回復スキル。瞬間大回復みたいな。あとは…やっぱり鍛冶系とかだな。最高の錬金術スキルがほしい。地球から持ち込んだ兵器使って物理無双みたいな。
あとは……意外とこう言う時って少ししか思い付かないな。そういえばその世界での会話はどうするんだ?まさかその世界でも日本語が使われてはないだろうし。
「安心してください。あなたが喋る言葉はちゃんと私がその世界の標準語にしておきますので。そういう魔法があるのです。あ、もちろん聞こえた言葉はすべて日本語にしときますよ。ただ。その世界は人種とかによって言葉が違うんですよね。
この魔法、聞かないように意識すれば特定の言語は聞こえなくなりますが。意識しないと全部同じ日本語に聞こえるので不便ではあります」
ふむ。まぁ大丈夫か。不便だと女神は言っているが仲間が出来ない限り不便と感じることはないだろう。
さて、考えを戻そう。回復、鍛冶、他には…そうだ。魔法だ。肝心なのを忘れてたな。魔法。そう、すべての魔法が使えるようなスキル。あとは魔力も多い方がいいな。それに……
*
「そろそろ決まりましたか?」
白い空間(仮)にちょこんと正座をしながら女神は俺に問いかけた。まぁ、大体はね。
「そうですか。では、拝見させていただきますね」
そう言って女神は飛びっきりの笑顔を見せた。眩しい!眩しすぎるぜ!そんなことを考えてると。
「ふむふむ。なるほど。回復、鍛冶、賢者、超火力、超成長、エトセトラetc……これはこれは。なかなかのチートぶりですね。惚れ惚れしちゃいます。こりゃあっちの世界の方はやってられませんな」
だろうな。俺もゲームでこんなにヤバいスキルを大量につけてるヤツがいたらチートかと疑うわ。
「ではでは。チート授与も終わったことですし、早速転生させましょう!」
おぉ!ついに!
「ちなみに、あちらでの容姿はどうします?性別や外見だって変えられます。美少女や美少年にだってなれます」
ふむ、なら、身長は今と変わらないくらいで。顔はモデル以上スーパーモデル以下の中性的がいいな。
「なるほど。了解です!そのとうりに変えておきますね!では。あちらでの健闘を祈っております。これは私からのプレゼントです」
女神がそう言った瞬間俺の体が光に包まれる。おぉ、これは?
「女神の加護です。きっと、冒険の役に立つことでしょう。さぁ、勇者よ、今しがた忌々しい敵を打ち倒し世界を救いなさい。転生術発動」
―――そして再び、俺は意識を失った。
文章がおかしくなってないか何回も読み直しての投稿。小説舐めてました。(笑)