第12話 街を出る
すみません。リアルが忙しくなかなか投稿できずにいました。なんとか落ち着いたのでまた投稿します。活動報告もせずすみません……
「と、そういうわけでバフォメットは死んだ。もう、怯えなくて平気だろう」
俺は、ギルドへ戻り、ギルドの奥の部屋でギルドマスターのブァルゴにバフォメットのこと、魔王のことなどを報告をしていた。
「あ、ありがとうございます……!で、ですが……魔王ですか……」
「あぁ、だが、奴は俺を狙ってるようだ。恐らく、ここを襲ったのもここに俺が来ることがわかってたからかもな」
奴は俺の正体を知っていた。なら、多少の未来とか、そういうこともわかるのかもしれん。
「さて、俺のせいでここが危険になったのなら俺は、ここを出ていくよ」
「お、お待ちください!」
席を立とうとした俺をブァルゴが止める。
「貴殿のせいかどうかなんて、まだわからないじゃないですか!それに、我々は貴殿にお礼をできてません!」
む、むぅ。そうくるかぁ。なら……?
「なら……この街で一番の食べ物が食べたいな?」
そういうと、あからさまにブァルゴの顔が明るくなる。そこまで喜ぶか……?
「わ、わかりました!すぐに用意いたします!ここでお待ちを!」
ブァルゴはそう言い、席を立ち、外へ飛び出した。
うーん。ここで待ってて言われてもなぁ。まぁ、いいか。この街一番の食べ物……日本の料理より美味しいとは思えないが、楽しみだな。
*
30分ほどだろうか?俺が部屋で待っていると、扉が開き、数人、シェフのような人が一列に入ってきた。最後尾にはブァルゴがいる。全員入りきると先頭のシェフから順に横へ並んだ。
ブァルゴは、
「お待たせしました!こちら、この街で5つ星レストランの料理を作っているシェフ達の中からさらに厳選した、とても腕のたつシェフ達です!」
お、おぉ。すごいな。なんだかオーラが出てるぞ?どれ、ステータスは?ふむふむ。『調理』スキル持ちか。Lvも5とか6とか結構高いね。期待できそうだな。俺も女神に『料理』スキルつけてもらえば良かったぜ。
『いいですよ?つけましょうか?』
行きなり喋るなよ!ビックリするわ!
「ど、どうしました?いきなり……」
「い、いや、なんでもない」
女神がいきなり話しかけてきたからビックリしたんですよ。とは言えず……女神、とりあえずその話は後で聞くから
『わかりました。では、また後で』
さて、じゃ、ゆっくり料理を楽しみますかね。女神と話してる間に、シェフ達は調理し始めていたようでいい臭いがしている。まずは何がくるのか。楽しみだな。
*
ふむふむ。なかなか美味であったな。とても素晴らしい味だった。食事は洋風―まぁファンタジーの世界なので当たり前だが―の料理で、コース料理のようなものだった。俺は、食事をし終え、シェフ達に適当にお礼をし、ブァルゴにも世話になったのでお礼をしておいた。ブァルゴはなんだか出ていってほしくなさそうだったが、俺のせいでこの街が危機に陥っていたのならでないわけにはいかないのでな。
そして、ギルドを出ていった。さてと、ではそろそろこの街を出るとするか。ちなみに女神には連絡をしておいた。さっきの話の続きもしたかったし。俺は、女神からさらにスキル『調理Lv10』をつけてもらえた。このスキルもレベルはMAXだ。レベルが10でMAXだから、さっきのシェフは争闘の腕前だと言うのことだな。
さて、次はどこにいこうか。というか、今日は随分と濃い一日となってしまった。午前中はドラゴン退治、午後は予定になかった魔王戦……まぁ、強さの確認は行えたし、いいかな?
日はすっかり落ちた。うーむ、この街を出たいのだが、そうすると野宿だよなぁ……しかたない。明日の朝、でよう。
「ヤミ、紅朧。宿に行こう」
「ワン♪」
「うん!わかったよ!」
うむうむ、良い返事だ。一匹人語だけど……さて、二匹の了承もとったし、宿へむかうか。金は大量にあるし良い宿を探すかね。
*
朝だ。小鳥が外で鳴いている。ベッドから体を起こし、カーテンを開けると、清々しいほどに青く晴れた空が見えた。今日はとても気分が良い。ここは宿だ。それにしても良い宿を見つけられてよかった。満室かと思ったががら空きだしな。
「よく眠れた?ショーヘー様」
紅朧が声をかけてくる。ヤミと紅朧は俺のベッドの隣にあるベッドともうひとつのベッドに寝てもらった。4人部屋を選んだのだ。一人(一匹)ひとつは必ずベッドがあるようにね。
1mくらいのヤミといくら小型化したとはいえこっちも1mを越える紅朧だからな。前にブァルゴの前で手のひらに乗った紅朧を見せたが、あの大きさまで小さくなるのはとても大変らしい。持って1時間ほどだという。
さてと、俺は荷物を持ち宿を出る準備をする。
「ヤミ、紅朧。今日、この街をでるから。ついてきてな」
「ワン!」
「はーい!」
うん。みんなもすぐに出れそうだな。じゃ、さっさと出てしまおう。俺は、宿を出て正門まで歩く。正門につくと来たときにあった門番に挨拶をかける。
「よう。街をでるんだってな。昨日来たばっかなのに随分と早いな。まぁ、理由はギルドマスターから聞いている」
「そうか」
「無愛想だな」
別にヤミたちには無愛想ではないんだがな。俺は声には言わず、心の中で反論をしとく。
「ま、いつかは戻ってきてくれよ。多分この街じゃお前は英雄だ。あのギルマスはお喋りなんだ」
顎をさすりながら門番は言う。
「あんたにもお世話になったな。あぁ。必ず戻ろう。歓迎してくれよ?」
「もちろんだ」
長話も無用だろう。俺は別れの挨拶をし門をでる。
「そうだ、ショウヘイ」
と名前を読んだのは門番だ。てか名前覚えててくれたのか。てゆうか、何のようだろ?
「俺の名はザクロだ。ザクロ・イラズン。覚えておいてくれ」
名前か。そういやこいつの名前聞いてなかったな。いや、ステータスみたから知ってたけど。ザクロ……か。
「わかった、ザクロ。覚えておくよ。じゃあな」
「あぁ」
無愛想な返事だ。そして俺は、街を離れた。
「ザクロ……またまた会いそうな予感がするな」
俺にしか聞こえない声でそう呟く。いや、俺以外にも聞こえたかもな。そう思いながら二匹の方を流し目で見てまた前に視線を戻した。次はどの街ではどんな出会いがあるのかな。この日の俺の足取りは軽かった。
はやいかもですが第一章はこれで終わりです




